59話 深海遺跡の調査!なのです!!⑨
大型エネルギアが深海へ消えていったあと、海底には静かな時間が戻っていた。
みきしおは周囲を見渡しながら、ゆっくりと遺跡へ戻っていく。
「もう大丈夫なのです?」
アイオワがソナーを確認する。
「周囲にエネルギアの反応はありません」
(よし。調査を再開しよう)
「はい!」
七人は再び遺跡の内部へと戻っていった。
先ほどまで戦闘が行われていたとは思えないほど、遺跡の中は静まり返っている。
くろしおは、中央に置かれた古い装置の周囲を調べていた。
「この装置、まだ一部だけ動くです」
「何か分かる?」
みきしおが尋ねる。
「えっと……昔の資源管理装置みたいなのです」
くろしおが画面を操作する。
「ハイドロ・コアの保管記録が残っているのです!」
その言葉に、U-ハイドラが反応する。
「まだ資源~が残っている~~?」
「たぶんです!」
くろしおは遺跡の奥を指差した。
「あっちに保管区画があるみたいです」
(全員、くろしおの案内で移動してくれ)
七人は慎重に奥へ進む。
しばらくして、壁に埋め込まれた大きな扉を発見した。
「ここですね」
アイオワが確認する。
くろしおが扉を調べる。
「電源はまだ残ってるです」
しばらく作業を続けると、扉がゆっくりと開いた。
その先には、いくつもの容器が並んでいる。
「すごい……」
みきしおが目を輝かせる。
ほとんどは空だった。
しかし、奥の棚には青白く光る結晶がいくつか残っていた。
「ハイドロ・コアなの!」
ずいほうが近づく。
「状態を確認してみるの」
「これなら回収できます!」
くろしおが慎重に容器へ収めていく。
U-ハイドラも回収用ケースを用意する。
「これで今回の任務で必要な資源は確保できそうですね~」
「はい」
アイオワが頷く。
その時、ずいほうが部屋の壁を見つめた。
「……」
そこには、古い艦船のような紋章が刻まれていた。
「ずいほう?」
よなぐにが声をかける。
「……昔のものなの」
「何の紋章なんでしょう?」
「分からないの……」
ずいほうは小さく首を振った。
「でも、見たことがある気がするの」
(無理に思い出さなくていい。今回は十分な成果が得られた。帰還しよう)
「分かったの」
七人は遺跡を後にする。
回収したハイドロ・コアを大切に運びながら、来た道を戻っていく。
やがて、深い海の向こうに海面の光が見えてきた。
「……綺麗」
てんりゅうが呟く。
「帰ってきたって感じがするなの!」
みきしおも嬉しそうに笑う。
アイオワは仲間たちを見渡した。
今回が、第四ドックに所属してから初めての本格的な任務だった。
予想外のエネルギアとの戦闘。
深海遺跡の調査。
資源の回収。
決して簡単な任務ではなかった。
それでも、誰一人欠けることなく終えることができた。
「……皆さん」
「ん?」
みきしおが振り向く。
「今回の任務、とても良い経験になりました」
アイオワが微笑む。
「私も、これから皆さんの力になれるよう頑張ります」
その言葉に、みきしおが笑顔を浮かべた。
「もう仲間なんだから、そんなにかたくならなくていいよ!」
「そうだね」
てんりゅうも頷く。
「これから慣れていけばいいわ」
七人は並んで、第四ドックへと帰っていった。
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