56話 深海遺跡の調査!なのです!!⑥
七人は、通路の奥にある大きな扉の前に立っていた。
扉の中央には、これまでの遺跡とは違う紋章が刻まれている。
「この扉……さっきまでのものと違うです」
くろしおが周囲を調べる。
「鍵のような装置も見当たらないです」
アイオワが扉を確認する。
「ですが、内部にエネルギー反応があります」
「エネルギーが残っているの?」
よなぐにが驚く。
「はい。とても微弱ですが、確かに反応しています」
ずいほうは、扉をじっと見つめていた。
「……この奥、なの」
(ずいほう、本当に何か感じるのか?)
「分からないの……でも、知っているような気がするの」
ずいほうは胸元へ手を当てる。
「昔の記憶みたいなの」
U-ハイドラが心配そうに見つめる。
「大丈夫~?」
「大丈夫なの」
ずいほうは小さく頷いた。
「ただ、気になるだけなの」
(くろしお、扉を調べられるか?)
「やってみるです!」
くろしおは工具を取り出し、扉の側面にある古い接続端子を調べ始めた。
「ここを……こうして……」
しばらくして、端子が淡く光った。
「動いたです!」
ゴゴゴゴゴ……と、巨大な扉がゆっくりと開いていく。
その先には、広い部屋が広がっていた。
「ここは……?」
みきしおが中へ入る。
部屋の中央には巨大な装置が置かれ、その周囲にはいくつもの透明な容器が並んでいた。
「何かを~保管していた~場所~?」
U-ハイドラが辺りを見渡す。
くろしおが装置へ近づく。
「この容器……全部空なのです」
壁には古い記録装置も残されている。
アイオワが画面を確認する。
「一部だけですが、記録が残っています」
(何が書いてある?)
「……資源保管記録です」
アイオワが読み上げていく。
「ハイドロ・コア……保管数……」
そこで、画面が乱れた。
「これ以上は読み取れません」
「残念なのです……」
みきしおが肩を落とす。
しかし、その時だった。
ずいほうが部屋の奥へ向かって歩き始めた。
「ずいほうさん?」
「……あそこ」
部屋の一番奥。
そこには、他の装置とは違う小さな端末があった。
ずいほうは端末へ近づく。
「……これ」
端末の表面には、古い艦船を思わせる紋章が刻まれていた。
「見たことがあるの……」
ずいほうの声が、わずかに震える。
しかし、その意味を思い出すことはできなかった。
(ずいほう、無理に思い出そうとしなくていい)
「……うん」
ずいほうは静かに頷いた。
その時、アイオワが突然周囲を見渡す。
「……待ってください」
「どうしたの?」
「先ほどから、遺跡の外で何かが動いています」
全員の表情が変わった。
アイオワのソナーに、一つの反応が浮かび上がる。
そして、その反応は少しずつ近づいてきていた。
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