43話 ずいほうの過去!なのです!!①
整備士の湊は、ずいほうに「話がある」と言われ、整備士の部屋で話すことにした。
「それで、ずいほう、話って?」
ずいほうは、しばらくうつむいたままだった。
やがて、口を開く。
「私、ね、昔の記憶があるの」
「昔の記憶? 君がまだ試作機だった頃かい?」
ずいほうは首を振る。
「違うの。私がまだ『航空母艦【瑞鳳】』だったときの記憶なの」
航空母艦【瑞鳳】だったときの記憶?
「どういうこと?」
「うん、私の身体は瑞鳳の部品でできているの……」
「航空母艦だった時の記憶が? でも、その時にはまだAI技術も潜水娘の技術も……」
「……これを先に言っておくの。艦船には魂が宿るの」
「魂が?」
「そうなの……その魂の記憶があるの、私には……。そして、昔は海上にも海中にも、たくさんの艦船がいたの……でも…………」
ずいほうの言葉が詰まる。
「人間が2度目の大きな戦争をしてたとき……あいつらが…………エネルギアが来たの……。人間は戦いどころじゃなくなって、共にエネルギアを倒すため、たくさんの艦船を送り込んだの……でも、戻ってこなかった……私は、私はずっと遠くから艦載機を飛ばすだけだった。だから生き残った……みんな、消えた……」
「……」
しばらく沈黙が続く。
やがて、ずいほうが話し始める。
「……だから、知ってほしいの。たくさんの魂が大切なもののため戦ったことを」
ずいほうは、真剣な目をしている。
私も、それに答えることにした。
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