32話 海防潜水艦!なのです!!②
湊は司令官に呼ばれ、司令官室を出たあと、いつものドックへ戻ってきた。
そこには、みきしお、てんりゅう、U-ハイドラ、くろしお、ずいほうの五人が並んでいる。
「今日は新しい仲間を紹介する」
湊がそう言うと、湊の後ろから潜水娘がゆっくりと歩いてきた。
よなぐには、他の潜水娘よりも一回り小柄な体格をしている。腰には小型の潜水艦を縦に割ったような艤装を備えていた。どこか初々しい雰囲気を漂わせながら、湊たちの前で姿勢を正した。
「よなぐに型海防潜水艦・一番艦『よなぐに』です」
小さく一礼する。
「本日より配属となりました。皆さん、よろしくお願いします!」
元気よく頭を下げる姿に、みきしおが一番に近付いた。
「私はみきしお型新型潜水艦・1番艦『みきしお』なのです!」
にっこりと笑顔を向ける。
「困ったことがあったら、何でも聞いてね!」
「はい!」
よなぐには嬉しそうに頷いた。
続いて、てんりゅうが前へ出る。
「そうりゅう型新型潜水艦・13番艦『てんりゅう』よ」
短く名乗る。
「困った時は頼って」
「よろしくお願いします!」
その真剣な表情に、よなぐにも背筋を伸ばした。
U-ハイドラが静かに、のんびりと歩み寄る。
「私は~U-ハイドラ級~輸送潜水艦・1番艦~『U-ハイドラ』だよ~」
のんびりと微笑む。
「一緒に頑張ろ~」
「はい! 精一杯頑張ります!」
その返事に、U-ハイドラは優しく微笑んだ。
その横から勢いよく飛び出したのは、くろしおだった。
「くろしお型工作潜水艦・1番艦『くろしお』です!」
勢いよく握手を求める。
「壊れたら私が直します!」
「えっ?」
よなぐには少し驚きながらも手を握る。
「そ、その時はよろしくお願いします!」
「任せてです!」
二人は笑い合った。
最後に、ずいほうが静かに前へ出る。
「ずいほう型水中機母艦・1番艦……『ずいほう』なの」
少し照れくさそうに続ける。
「よろしく……なの」
よなぐには、その名を聞いて目を輝かせた。
「世界初の水中機母艦……」
「資料を読みました! お会いできて光栄です!」
ずいほうは少し驚いたように瞬きをする。
「私のことを……知っているの?」
「はい!」
「試作機から世界初の水中機母艦へ改装された潜水娘だって聞いています!」
その言葉に、ずいほうは少しだけ照れたように微笑んだ。
「ありがとう……なの」
湊は満足そうに頷く。
「これで全員揃ったな」
湊は改めて六人の潜水娘を見渡した。
新しい仲間。
新しい任務。
そして、守るべき海。
湊は静かに微笑む。
「改めて、よろしく」
「「「「「「はい!」」」」」」
六人の元気な返事が、第四ドックいっぱいに響き渡った。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
次回もお楽しみに




