25話 挨拶と演習!なのです!!①
整備士『湊』は、ずいほうを連れ、司令官室へ向かった。
「まさか、本当に成功させるとはな」
司令官は、ずいほうを見てそう言った。
「? なにかおかしなことでも?」
「いや、水中ドローンが今の技術では最大2機までしか搭載できないのは知っているな?」
「はい」
「それで? 今、なんと言った?」
「?……200機くらいは同時搭載が可能で、一気に操れるのは20機までです、と言いました。なにか変でした?」
「おまえは……」
司令官は手を顔に当て、考え込む。
「?」
「悩むのも無理ないの。本来は2機以上操ると、メモリが熱暴走して溶けるの。20機は規格外なの」
ずいほうが説明してくれる。どうやらそうらしい。
「そうだったのか。初めて知った」
「……整備士さん? 本当に試験受けたの?」
「あぁ、もちろん」
「……じゃあ、なんで?」
「いや、知識としてはあったよ。忘れていただけで」
「それじゃダメなの……。でも、これはこれで航空母艦や水上機母艦、潜水母艦みたいなの」
「航空母艦……聞いたことがある。エネルギアが現れる前にあった軍艦だと」
歴史の授業でたくさん出てきたから、これは覚えている。
航空母艦。艦載機などを搭載する船で、爆撃機によって敵艦を沈めたりする。
「でも、私の場合、『水上機母艦』や『潜水母艦』じゃなくて……『水中機潜水母艦』なの♪」
ずいほうは指を立てて、嬉しそうに語る。
「いいね、それ。じゃあ、そうしよう」
「はい! なの」
「……よし、そういう艦種で登録しよう。それと、もう行ってくれ。新しい仕事が増えたからな……。あと、水中機潜水母艦を作ったときの設計図か何かないか?」
「それなら改装施設にあるかと」
改装施設なら、まだ残っているはずだ。
「よし、手配しよう。……それと、ずいほうはおまえのドックに着任だ」
「はい! わかりました。それでは」
「なの」
二人は司令官室を出て、第四ドックへ向かった。
移動中…………。
「おぉ~~」
「水中機潜水母艦?」
「すごいのです♪」
「はい! です!」
四人に、ずいほうを紹介した。
「ずいほう型水中機潜水母艦・1番艦『ずいほう』なの。よろしくなの」
ずいほうは自己紹介した。
続けて四人も前に出る。
「私は、みきしお型新型潜水艦・1番艦『みきしお』です♪」
「私は、そうりゅう型新型潜水艦・13番艦『てんりゅう』よ。よろしくね」
「お~~、私は~ドイツ製ハイドラ級輸送潜水艦・1番艦『U-ハイドラ』~だよ~」
「私は、はじめまして! くろしお型工作潜水艦一番艦『くろしお』です!」
「あぁ、皆、仲良くな」
「「「「はい!」」」」
「……ここはいいとこ、なの」
ずいほうは少し微笑み、小さくそう呟いた。
昼からは、いよいよ演習が始まる。
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