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ダイブ・ドールズ ~ディープブルー・リロード~  作者: れんP
第3章 過去を知るもの

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21話 過去と未来!なのです!!①



整備を終わらせた湊は、司令官に呼ばれていた。


「ふむ、なるほど。見事な手際だな」


司令官は、湊が潜水娘(ダイブ・ドール)たちを整備したときの詳細が載っている端末を見ながら言う。


「そうだ、格納庫に行ってみるといい。潜水娘たちの資料があるから、勉強になるだろう」


「ありがとうございます」


「この基地の地下が格納庫だ。場所はわかるか?」


「はい、地図があるので。それでは」


湊はそう言って去り、格納庫へ向かった。


湊は古い基地棟の廊下を歩いていた。現在使われている区画とは違い、この場所はほとんど人の気配がない。


壁には施設案内の看板が並んでいる。


『旧研究資料保管区画』


『旧型潜水娘整備区画』


『地下格納庫』


湊は足を止め、案内板を確認する。


「……地下か」


司令官から聞いた話では、この施設には過去に開発された潜水娘たちの資料が保管されているらしい。


現在の潜水娘たちは日々進化している。しかし、その始まりには必ず過去の技術がある。


整備士である湊にとって、それを知ることは無駄ではない。


「昔の整備記録が残っているなら、見ておきたいな」


そう呟きながら、湊は案内板に従って進んでいく。


やがて、古いエレベーターの前へ辿り着いた。


操作盤には長い年月による傷があり、電源も落ちている。


「……まだ動くか?」


湊は端末を接続し、簡単な点検を行う。


しばらくして、低い駆動音が響いた。


ゆっくりと扉が開く。


エレベーターに乗り込み、地下へ向かう。数字が一つずつ減っていく。


地下格納庫。


扉が開いた瞬間、冷たい空気が流れ込んできた。


そこは、長い間使われていない場所だった。


薄暗い照明。


並べられた古い装備。


静かに眠る整備台。


湊はゆっくりと歩きながら、周囲を見渡す。


「ここに……昔の潜水娘の記録が……」


壁際には、過去の開発記録を示すプレートがいくつも残されていた。


みきしおたちが使う現在の艤装とは違う。


まだ試行錯誤の途中だった時代の装備。


湊は一つひとつ確認していく。


そして、格納庫の一番奥。


そこだけ、他の場所とは違う雰囲気を持っていた。


大きなカバーがかけられた機体。


周囲には、停止したままの古い整備装置。


湊は近づき、表面についた埃をそっと払う。


そこには古い文字で名前が刻まれていた。


『ずいほう』


「……ずいほう?」


端末で照合する。


しかし、現在の艦種データには存在しない。


表示されたのは、過去の記録。


『試作型潜水娘』


『試作型水中機潜水母艦』


水中機潜水母艦?聞いたことのない艦種だ


なぜ、こんな場所に眠っているのか。


湊はゆっくりと手を伸ばす。


整備士として、壊れた機械を放っておけなかった。


「……状態を確認するだけだ」


そう言って、湊はずいほうへ近づいた。


その瞬間。


格納庫の静寂の中に、小さな電子音が響いた。


ピッ。


「……?」


湊が顔を上げる。


長い間眠っていた機体に、わずかな光が灯った。


そして――


「……ここは……どこなの……?」


静かな声が、誰もいなかった格納庫に響いた。


「君は……」


その潜水娘はゆっくりと顔を上げ、湊を見た。


「……整備士……さん?……なの?」


ここまで読んでくれてありがとうございます。

次回もお楽しみに

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