145話 皆で探検!なのです!!⑤
海上移動基地『アーク・トリニティ』。
第四ドックの潜水娘+あずさは、アーク・トリニティを探検していた。
「ここはなんでしょうか。透明な部屋、のようですが」
しばらく歩き、階段を上ると、透明だが曇っていて中が見えない部屋が目の前にあった。
「ここは、温室です」
あずさがそう言う。
「……温室?……」
「はい! 光合成した植物の力で空気を作るんです」
「空気を作るの!?」
「はい。まぁ、ここの植物は、もう野生にはいませんが」
「……」
「入ってみますか?」
「はいる~~」
U-ハイドラが手を上げる。
「私も!」
「……姉様が行くなら……私も……」
皆も返事をし、入っていく。
温室の中に入ると、そこにはたくさんの植物が並んでいた。
「わぁ……」
ローズが辺りを見回す。
「すごい……こんなに植物があるんですね……」
潜龍も驚いたように呟く。
天井は透明になっており、そこから太陽の光が差し込んでいる。
「ここでは、いろいろな植物を育てています」
あずさが説明する。
「野菜もあるの?」
サクラが近くの植物を覗き込む。
「はい。野菜や果物もありますよ」
「果物~~」
U-ハイドラの目が輝く。
「食べられるの?」
「今は収穫時期ではないので、食べられません」
「……」
U-ハイドラが少し残念そうにする。
「でも、植物を育てる場所があるってすごいのです!」
ずいほうが近くの葉を見ながら言う。
「そうですね。アーク・トリニティの中で空気を作るだけではなく、食料の一部もここで作っているんですよ」
「なるほど……」
みきしおが頷く。
「海の上を移動する基地だから、こういう場所も必要なんですね」
「はい」
あずさが笑う。
「この基地で暮らす人たちが、少しでも安心して生活できるように作られています」
「じゃあ、この植物たちも基地の仲間ですね♪」
ヴェイルが植物を見ながら言う。
「植物も仲間……です?」
くろしおが首をかしげる。
「なんだか、かわいい考え方ですね!」
「でも、あながち間違いではないの」
ずいほうが答える。
「植物が空気を作ってくれるなら、大切な仲間なの」
「そうですね」
あずさも頷く。
一行は温室の中をさらに進んでいく。
途中には小さな水路があり、そこから植物へ水が送られていた。
「お水も自動で送られてるんですねっ」
よなぐにが覗き込む。
「はい。水やりも機械がやってくれます」
「便利ね♪」
アイオワが感心する。
その横では、ローズとサクラが珍しそうに植物を眺めていた。
「これ、何の植物かな?」
「私にもわからない……」
「あとで聞いてみましょう」
そんな二人の後ろを、潜龍とあずさが歩く。
「……あずさ」
「はい?」
「こういう場所を探検するのって、楽しいですね」
「……はい!」
あずさは嬉しそうに笑った。
温室の奥には、まだ見たことのない植物がたくさん並んでいる。
「こっちにも何かあるみたいですよ♪」
ヴェイルがみんなを呼ぶ。
「待ってください!」
あずさも走っていく。
「みんな、待ってほしいのです!」
ずいほうたちも後を追い、温室の奥へ進んでいった。
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