142話 皆で探検!なのです!!②
海上移動基地『アーク・トリニティ』。
第四ドック、入り口前。
「それで、どこから行く?」
てんりゅうが聞く。
「適当に歩く!」
ヴェイルはそう言う。
「ヴェイルらしいですね♪」
「はい、なのです」
アイオワとみきしおがそう言う。
「じゃあ歩こ~~」
「……適当に歩くのも……悪くない……」
「だよね~、ローズ♪」
「はい……姉さま……」
「では、行きましょうっ」
よなぐにがそう言い、
「お~! です」
くろしおが手を上げ、みんなも手を上げる。
そうして、探検が始まる。
第四ドックから出た一行は、基地の廊下を歩いていた。
「こっちは、行ったことないですね♪」
ヴェイルが左右を見ながら言う。
「本当ですね。普段は第四ドックくらいしか行かないので、こうして歩くと新鮮ですねっ」
よなぐにも周囲を見渡す。
「それにしても……広いの」
ずいほうがそう言う。
「アーク・トリニティは軍事基地でもありますからね。私たちが知らない場所も、まだまだありそうです」
アイオワが言う。
「あ、あそこに扉がある、です!」
くろしおが前方を指差す。
「何の扉かな~?」
U-ハイドラも近づいていく。
扉には、『休憩室』と書かれていた。
「休憩室……?」
ローズが首をかしげる。
「入ってみましょう♪」
ヴェイルが扉を開ける。
「お~~!」
中には机や椅子、自動販売機などが置かれていた。
「普通の休憩室ね」
てんりゅうが言う。
「こんなところにも休憩できる場所が……すごいの」
ずいほうが周囲を見渡す。
「ここ、静か……」
潜龍が小さく呟く。
第四ドックとは違い、ほとんど人の姿がない。
「少し休んでいく?」
サクラが聞く。
「えっ、まだ探検始まったばかりですよ?」
ヴェイルが驚く。
「それもそうだね♪」
サクラが笑う。
「じゃあ、次の場所に行こう!」
そう言って、再び歩き始める。
しばらく進むと、今度は大きなガラス窓が見えてきた。
「ん?」
ヴェイルが立ち止まる。
「何か見えるよ?」
窓の向こうには、大きな機械がいくつも並んでいる。
「なんでしょう?」
よなぐにも覗き込む。
「機械の部屋?」
てんりゅうが言う。
「お~~! 大きな機械、です!」
くろしおが目を輝かせる。
「くろしお、はしゃぎすぎ」
サクラが笑う。
「あれは何に使う機械なのか気になります! です」
「でも、勝手に入ったら駄目なのです」
みきしおが言う。
「そうですね。作業中かもしれません」
アイオワも頷く。
「じゃあ、今日は外から見るだけにしましょう♪」
ヴェイルがそう言う。
「そうだね」
一行はそのまま先へ進む。
「あ……」
ローズが声を上げる。
「どうしたの?」
サクラが聞く。
「……あそこ……何かある……」
ローズが指差した先には、壁に取り付けられた小さな案内板があった。
そこには複数の施設名と矢印が書かれている。
「えっと……食料庫、医務室……」
「まだまだありますね」
よなぐにが驚く。
「これだけあるなら~~本当に迷子に~なりそ~~」
U-ハイドラはのんびりと言う。
「大丈夫ですよ♪」
ヴェイルが胸を張る。
「私たちには、みんながいますから!」
「それなら安心なのです!」
みきしおが頷く。
「じゃあ、次はどこに行く?」
てんりゅうが案内板を見る。
「こっち!」
ヴェイルが適当に指を差す。
「また適当……」
てんりゅうが呆れる。
「でも、探検ですから♪」
「まぁ、それもそうね」
そう言って、みんなで笑う。
一行は、まだ見ぬアーク・トリニティの奥へと歩いていく。
「次は何が見つかるかな~♪」
ヴェイルの声が、長い廊下に響いていた。
「…?……あの方たちは?」
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