139話 ヴェイルの1日!なのです!!①
数日後。
海上移動基地『アーク・トリニティ』。
ヴェイルがエンジンドリンクを飲みながら基地の廊下を歩いていた。
「こうしてみると、潜水娘がたくさんいますね~♪」
周囲には人間と潜水娘がいて、とりあえず歩いている者。
事をしている者。
話しながら歩いている者。
何かを見ている者。
様々だ。
「みんな、楽しそう♪」
ガサッ!
「あ! 危ない!!」
「え?」
何か丸いものが複数個、降ってきた。
ヴェイルはそれを素早く回収する。
「ッ!……これは、黒い、ピンポン玉?」
「すまん、大丈夫か?」
潜水娘と思われる白衣の小柄な少女が近づいてくる。
「えぇ、大丈夫ですよ♪」
「そうか、良かった。それ、キャッチしてくれてありがとな」
そう言い、小柄な少女は玉を回収して段ボールに入れる。
「あの、あなたは……」
小柄な少女は箱を持ち、こちらを見る。
「ん?あぁ、初めましてか」
小柄な少女は深呼吸して、
「はじめまして、私は速水型輸送潜水艦・1番艦『速水』だ。よろしくな」
小柄な少女が自己紹介すると、ヴェイルも、
「私はヴァンガード級ステルス潜水艦・5番艦『HMS ヴェイル』といいます♪」
自己紹介した。
「ヴェイル……あぁ、イギリスから来た潜水娘か、聞いたことがあるぞ」
速水はそう言う。
「あの、それで、何を運んでどこに持っていくんです? 手伝いますよ」
「ん? あぁ、司令官殿宛てに荷物が来てて、それを運んでた。私は戦場にはあまり行かない分、こういうところでお手伝いしないとな」
「そうなんですか。あ、持ちますよ」
「お、助かる。これ重かったんだ」
そう言い、段ボール箱を渡す。
「このピンポン玉? 何に使うんでしょう」
ヴェイルが中身を見ながら言う。
「それは、すべて輸送された火薬が詰まっておる。落とせば危うく、中身の火薬がぶちまかれるところだったぞ」
「あぁ、それは一大事ですね」
「まぁ、お主がキャッチしてくれたおかげで、助かったけど」
そう言い、微笑む。
「落とさないでくださいよ」
「重いから仕方ないではないか」
「確かに重いね♪」
「だろ」
そんな話をしながら司令官室に向かう。
ヴェイルは箱を置いて、コンコンッと扉を叩く。
「お届け物です」
「ん? 届いたか。扉の近くに置いておいてくれ」
「は~い♪」
そう言われ、二人は段ボール箱を扉の反対側に置く。
「さて、任務完了だな」
「だね♪ ねぇ、君はどこかのドックに所属してるの?」
「うんにゃ、私はどこ所属でもないが、強いて言うなら『この基地』だな」
「そうなんだ」
「じゃ、また会おう」
そう言い、速水は行ってしまった。
「あの子、かわいくもたくましくもあったな~♪」
ヴェイルはそう言い、またぶらぶらと歩き出す。
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次回もお楽しみに




