115話 日本海へ!なのです!!⑤
日本海。
第四ドックの潜水娘たちは、行方不明者を捜索するため、日本海に来ていた。
「反応は、どの辺り?」
てんりゅうがアイオワに聞く。
「はい、暗くてよく見えませんが、あそこの辺りです」
アイオワが前方を指差す。
「見えないね~~」
「危ないのです!」
みきしおが叫ぶ!
「っ!?……触手!!?」
触手のようなものが、暗闇から槍のように突き刺す!
てんりゅうは、間一髪のところで艤装でガードした。
(みきしお! てんりゅう! アイオワ! 【魚雷発射形態『アタック・モード』】。)
(その他は【通常・航行形態『シールド・モード』】で警戒を。)
(くろしおとずいほうを守るように!くろしおは工作潜水艦だ、応急修理はできる。ずいほうは索敵に集中してくれ)
「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」
「で、でも、どこから……」
「見えないね~。どっからだろう」
サクラも周囲を見るが、海上はすでに夜になっていて、海中はとても暗く、見えづらい。
「っ!! 見つけたなの! データを送るの!」
そう言い、湊は送られたデータを見る。
(こいつは……中級タコ型エネルギアだ。小型ではあるが、柔軟な触手の攻撃は厄介だ。それに暗い……十分警戒してくれ)
「タコ型……初めての敵ね」
「はい、です」
「でも、気を付ければ問題ないの」
「……この暗さでは……高速潜水艦の……効力は……発揮しにくいです……ね」
「大丈夫だよ! ローズ! お姉ちゃんがついてる!!」
「……そう言うわけでは……」
「ど~~する~? 適当に撃つ~~?」
(いや、それは戦場では命取りだ)
「は~~い」
「でも、敵の位置がわからないわ……っ!」
「そうなのです……ッ!!」
みんな話しながらも、敵の攻撃をガードしている。
……このままでは……。
ん?
(アイオワ! ソナーで位置はつかめるか?)
「え? はい、大体の位置は」
(よし、敵を水核魚雷で誘導し、仕留めるぞ!)
「「「「「「「「「はい!!」」」」」」」」」
(まずは、みきしお、てんりゅう、アイオワで敵の位置を探りながら移動してくれ。ほかのみんなは、その後ろで警戒を)
「了解なのです!」
「わかったわ」
「はい!」
三人がゆっくりと前へ進む。
しかし――。
ズドン!!
「っ!?」
暗闇から、再び触手が飛び出してくる。
「危ないのです!」
てんりゅうが艤装を動かし、触手を受け止める。
ガキィン!
「っ……!」
(てんりゅう、大丈夫か!?)
「えぇ! 問題ないわ!」
「今度は右です!」
アイオワが叫ぶ。
「なのです!」
みきしおが急旋回する。
その直後、みきしおがいた場所を触手が通り過ぎた。
「速い……!」
「でも、位置はわかったわ!」
アイオワがソナーを確認する。
(よし、その位置に水核魚雷を撃つ!)
「了解!」
アイオワが魚雷を発射する。
シュッ!
水核魚雷は暗闇の中を進んでいく。
しかし――。
ドォン!
「外れた!?」
「敵が動いたのです!」
(いや、今のでいい。敵は魚雷を避けるために動いた。アイオワ、ソナーで追えるか?)
「はい!」
アイオワがソナーを確認する。
「……見つけました!」
(よし、今度はみきしおとてんりゅうも撃ってくれ!)
「はいなのです!」
「了解!」
二人が魚雷を発射する。
シュシュッ!
二本の水核魚雷が、暗闇の中へ消えていく。
「敵が動いた!」
「そこです!」
アイオワが位置を知らせる。
(今だ!)
ドォォォォン!!
二本の水核魚雷が、ほぼ同時に命中した。
「ギィィィィィッ!!」
暗闇の中から、エネルギアの叫び声が響く。
「見えた!」
「今なのです!」
みきしおたちが前へ進む。
すると、そこに巨大なタコのような姿をしたエネルギアが浮かび上がった。
「これが……タコ型……」
「思ったより……大きいです」
くろしおが驚く。
(ずいほう、ドローンで弱点を探してくれ!)
「了解なの!」
水中ドローンがエネルギアへ接近する。
「……見つけたの!」
(どこだ!?)
「触手の付け根に、エネルギーが集中しているの!」
(よし! そこを狙う!)
「私たちもいきます!」
サクラが勢いよく前へ出ようとする。
「サクラ!」
「はいっ!?」
(無理に前へ出るな。今回はみきしおたちに任せてくれ)
「……わかりました」
ローズがサクラの肩をつかむ。
「姉さま……私たちは……後方支援です……」
「うん! わかった!」
(みきしお、てんりゅう、アイオワ! 弱点を狙ってくれ!)
「「「はい!」」」
三人が一斉に動く。
エネルギアも触手を振り回す。
しかし――。
「今なのです!」
みきしおが触手をかわす。
「そこよ!」
てんりゅうが魚雷を発射する。
「こちらも!」
アイオワも続く。
三本の水核魚雷が、同じ場所へ向かっていく。
ドォォォォン!!
大きな爆発が起きる。
「ギィィィィィッ!!」
エネルギアの動きが止まる。
そして、ゆっくりと海底へ沈んでいった。
「……やった?」
「反応……消えました」
アイオワがソナーを確認する。
「勝ったのです!」
「ふぅ……危なかったですね」
「でも、まだ終わってないの~~」
U-ハイドラが周囲を見る。
「え?」
「私たちは~、行方不明の子たちを~探しに来たんだよ~~」
「そうだったのです!」
(あぁ。エネルギアは倒した。でも、二人がどこにいるのかはまだわからない)
みんなが周囲を見渡す。
(ずいほう、水中ドローンでエネルギアからハイドロ・コアを回収できるか?)
「できるの」
(よし、回収しだい、捜索を続けるぞ)
「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」
エネルギアを撃破した第四ドック。
しかし、行方不明になった二人の潜水娘は、まだ見つかっていない。
捜索任務は、まだ終わらない。
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次回もお楽しみに




