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ダイブ・ドールズ 〔ディープブルー・リロード〕  作者: れんP
第2章 第一幕 新しい朝!新しい任務!新しい仲間!

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110/155

110話 謎の海底物体!なのです!!⑤



翌日。


海上移動基地『アーク・トリニティ』。


司令官室。


整備士『湊』とサクラとローズは、司令官に呼び出されていた。


「司令官、用、とは」


「あぁ、先日の調査任務についてだ……。本題に入る前にまず、サクラ、ローズ、初任務、ご苦労だったな」


「はい!」


「……うん……」


「そして、本題に入ろう。昨日、君たちが捜索した沈没した建造物……あれは、やはり、旧時代の跡地だ」


「やはり……」


「そして、あの研究施設を詳しく調べた結果、あそこでエネルギアやハイドロ・コアを実験に使っていたようだ……。あの黒いのはその副産物らしい。危険性はなく、薄まっているらしい」


「そうですか」


「よかった~」


サクラが安堵する。


「……はい。もう海洋生物……に……被害が出にくいのなら……。でも、綺麗にはしたい……です」


ローズもひとまずは安堵する。


「うむ。で、だ……その実験……普通ではなかったらしい」


「『普通ではなかった』ですか?」


司令官の顔が強張る。


「生物実験だ」


「え!?」


「っ!?……」


サクラが驚き、ローズは言葉を失う。


「エネルギアを作り出す、な……。ハイドロ・コアは、その過程で生まれたらしい」


「エネルギアを……作り出す……?」


湊は、司令官の言葉を繰り返す。


「あぁ。旧時代の人々は、ハイドロ・コアのエネルギーを利用するだけでは飽き足らず、それを使って生物そのものを変化させようとしていたようだ」


「そんなこと……」


サクラが呟く。


「……それで……エネルギアが……生まれた……」


ローズが小さく呟いた。


「あぁ。しかも……それが書かれていた文章は……どこの国の言語とも、当てはまらない」


「え!」


「どういう……こと?……」


「では、どうやって解読を?」


「あぁ、ハイドロ・コアのエネルギーを使った虫眼鏡で解読したらしい」


(解読できる虫眼鏡……ショップにも似たようなのがあったな)


「ねぇねぇ、気になったんだけど、私たちのコアにも使われている、ハイドロ・コアって、どこで最初に手に入れたの?」


サクラが疑問に思い、司令官に問いかける。


「あぁ、それか……昔の話だが、打ち上がったエネルギアをなんとかして解剖したら、出てきたらしい」


「……それで……?」


「あはは~……わかるよ、その気持ち」


「もっと壮大なことを想像したか? すまんな」


「い、いえ!」


「まぁ、本題に入ろう……」


司令官は、机の上に置かれた資料へ視線を落とす。


「実は、あの研究施設から見つかった資料には、いくつか気になることが書かれていた」


「気になること?」


湊が尋ねる。


「あぁ。まず、あの施設はかなり古い。少なくとも、現在のエネルギアが確認されるよりも前に作られた可能性が高い」


「それじゃあ……」


サクラが驚く。


「エネルギアが生まれる前から、あそこで研究していたってこと?」


「その可能性が高い」


「……じゃあ……あの研究施設が……エネルギアを……」


ローズが呟く。


「あぁ。だが、まだ確定ではない」


司令官は資料をめくる。


「それと、もう一つ分かったことがある」


「なんですか?」


「研究施設には、複数の研究区画があったようだ」


「複数……?」


「昨日、おまえたちが確認した場所は、そのうちの一つにすぎないらしい」


「え!?」


サクラが声を上げる。


「じゃあ、まだ他にもあるんですか?」


「そういうことだ」


「……昨日は……見つけられなかった……」


ローズが少し悔しそうに呟く。


「いや、それで十分だ。初任務だったことを考えれば、よくやってくれた」


「ありがとうございます!」


「……はい……」


二人が返事をする。


湊は資料を見る。


「それで、他の区画はどうするんです?」


「今すぐ再調査するつもりはない」


「え?」


「昨日の調査では、危険な反応は確認されなかった。だが、生物実験をしていた施設だ。安全だと断定するには情報が少なすぎる」


司令官は真剣な表情になる。


「だから、まずは今回持ち帰った資料を詳しく調べる。それから、必要なら専門の調査班を派遣する」


「なるほど……」


「私たちは、どうするんですか?」


サクラが聞く。


「いつも通り、通常任務だ」


「え~~」


「なんだ、その反応は」


「だって、もっと調べたいです!」


サクラが元気よく言う。


「……私も……気になります……」


ローズも小さく頷く。


「気持ちは分かる。だが、焦るな」


司令官は少し笑う。


「謎というものは、焦って追いかけると見落とすものだ」


「……はい」


湊も頷く。


「サクラ、ローズ。今日はゆっくり休め」


「はい♪」


「……はい……」


二人が返事をする。


司令官室を出ると、サクラが湊を見る。


「ねぇ、整備士さん」


「ん?」


「あの研究施設……絶対、まだ何かありますよね?」


「さぁな」


湊は苦笑する。


「でも、司令官が調べてくれるなら、俺たちは待つしかないだろ」


「む~~」


「……姉さま……」


ローズがサクラの服を軽く引っ張る。


「今日は……休みましょう……」


「そうだね♪」


二人は笑いながら、第四ドックへ向かって歩いていく。


湊はその後ろをついていく。


しかし――。


司令官室では、まだ一人の司令官が資料を見つめていた。


「……複数の研究区画」


資料の一部分に記された、見慣れない文字。


その下には、ひとつの図が描かれている。


それは、海底に存在する巨大な施設の全体図だった。


「……こんなものまで、海底に残っているとはな」


司令官は小さく呟く。


そして、その図の一番奥。


そこには、まだ調査されていない区画が記されていた。


「……ここは、一体何を研究していた場所なんだ……?」


静かな司令官室に、ページをめくる音だけが響いていた。


ここまで読んでくれてありがとうございます。

次回もお楽しみに

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