105話 始まりの朝!なのです!!⑤
数時間後。
司令官からメールが届く。
『任務について。』
『明日の任務は、パラオ共和国周辺海域の調査である。』
『目的は、海底地形と周辺海域の調査、異常反応の確認。』
『詳細な調査区域は、添付資料を確認してくれ。』
『サクラとローズにとっては、初めての任務となる。全員、準備を整えておくように。』
そう、湊は読み上げる。
「だ、そうだ。みんな、準備はできているな?」
「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」
そして――。
翌日。
潜水娘たちは任務のため、出撃・練習用巨大プールに入り、位置についた。
(みんな、【非戦闘形態『フォールディング・モード』】から【通常・航行形態『シールド・モード』】に切り替えてくれ)
そう言うと、潜水娘たちの艤装が動き、【通常・航行形態『シールド・モード』】へ。
左右の艤装で身体を隠す形態になった。
「準備できたのです」
みきしおの声が湊のスマート・バイザーから聞こえる。
(よし、出撃!)
その合図とともに、潜水娘たちの足の裏辺りのプロペラが動き、進む。
任務開始だ。
ゆっくりと前へ進み、巨大プールの中を進んでいく。
「わぁ……」
サクラが、少し緊張した声を漏らす。
(どうした?)
湊が聞く。
「いえ……初めての任務なので、少し緊張してしまって……」
「大丈夫なのです!」
みきしおが元気よく言う。
「みんな一緒、なの」
「……はい」
ローズも小さく頷く。
(サクラ、ローズ。無理をする必要はない。分からないことがあったら、すぐに言ってくれ)
湊がそう伝える。
「はい♪」
「……分かりました……」
やがて、潜水娘たちは巨大プールの出口へ到着する。
そこには、出撃用の設備が用意されていた。
「いよいよですね」
よなぐにが言う。
「そうね」
てんりゅうが答える。
初めて9人での出撃だ。
湊はスマート・バイザーに表示された任務区域を確認する。
今回の目的地は、パラオ共和国周辺海域。
海底地形の調査と、異常反応の確認。
特に危険な反応は、今のところ確認されていない。
(みんな、予定通り進んでくれ)
「了解です!」
くろしおの返事が聞こえる。
その後に、サクラの声が続く。
「サクラ、了解です♪」
「……ローズも、了解……です」
(よし)
湊は頷く。
そして、潜水娘たちは海へ向かって進み始めた。
初めての任務。
サクラとローズにとって、すべてが新しいものだった。
しばらく進んだところで、スマート・バイザーに調査区域が表示される。
(もうすぐ調査区域だ)
湊がそう伝える。
「了解です♪」
サクラが元気よく返事をする。
すると――。
「……ん?」
アイオワの声が聞こえた。
(どうした?)
「まだはっきりしないですが……何か、反応がありますね」
湊がすぐに画面を見る。
そこには、調査区域の海底付近に小さな反応が表示されていた。
「みんな、少し速度を落としてくれ」
「了解なのです」
潜水娘たちが速度を落とす。
サクラとローズも、周囲を見回す。
そして――。
「……あれ?」
サクラが声を上げた。
(どうした?)
「海底に……何か見えます」
(何か?)
湊が画面を拡大する。
「た~し~か~に~~」
U-ハイドラののんきな声が聞こえてきた。
そんななか、海底に小さな影が映っていた。
(全員、警戒してくれ)
湊がそう指示する。
初めての任務。
その最初の調査で、彼女たちは何かを見つけた。
「……あれは、なんでしょう……」
ローズが小さく呟く。
海底にあったもの。
それは――。
まだ誰にも正体の分からない、謎の物体だった。
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