102話 始まりの朝!なのです!!②
翌日。
海上移動基地『アーク・トリニティ』第四ドック。
「整備士さん!」
「ん?」
「今日も、第二ドックに行くのです!」
急に、みきしおがそう言い出した。
「急にどうした?」
「いえ、急に行きたくなったのです」
「そうなのか」
「もう、みんな行く準備はできているのです! 行くのです!」
「あぁ、予定もないし、行こうかな」
そう言い、湊たちは第四ドックを出て、第二ドックに向かった。
そこには、第二ドックの整備士、海鳥がいた。
「やぁ、君んとこの潜水娘から、事情は聞いているよ。災難だったね」
そう言い、握手を交わす。
「まぁ、だいたい、いつものことだから」
「そうなのか」
そう言い、海鳥は少し笑う。
「さ、入ってくれ」
そう言うと、
「わ~い!」
U-ハイドラが一番乗りで入っていく。
「ちょっと! U-ハイドラ!? ……まったく……」
「いやいや、いいんだ」
「お邪魔するのです~」
そんなこんなで、みんな第二ドックに入る。
「あら、来たのね」
「うずしおさん! 皆さん!」
「まぁ~、はじめましての方がいますね~」
ブリュンヒルトが穏やかに言う。
「はい♪ USS-アイオワ級巡航ミサイル潜水艦・1番艦『アイオワ』です♪」
(そういえば)
(昨日、みきしおたちが第二ドックに行っていたときは、アイオワは点検だったな。)
(点検から帰る途中で、第二ドックから帰っていたみきしおたちと会って、一緒に帰ってきたのか)
「だったら、自己紹介ね」
そう言い、うずしおが息を整える。
「私は、おやしお型潜水艦・2番艦『うずしお』よ」
「私は~、U-ジークフリート級潜水艦・5番艦『ブリュンヒルト』ですよ~」
「私は……ジークフリート級・6番艦……『ファフニール』……です。よろしく……」
「……ふかしお型輸送潜水艦……1番艦……『ふかしお』……です……」
「たしろ型海防潜水艦・1番艦! 『たしろ』ですにゃ!」
「よろしくお願いします!」
みんなが自己紹介を終える。
「これでみんな、仲間なのです!」
みきしおが嬉しそうに言う。
「そうですね♪」
アイオワも笑顔になる。
「それにしても、第二ドックの潜水娘はみんなおとなしそうだな」
湊が周囲を見回す。
「そうでしょう?」
うずしおが少し得意そうに胸を張る。
「ちょっと! 私たちがおとなしくないって言うの?」
てんりゅうがそう言うと、
「いや、そういう意味じゃないさ。みんな違ってみんないい、と言うことさ」
「うふふ、せっかく来たんですし、今日はゆっくりしていけばいいですよ~」
ブリュンヒルトがそう言う。
「いいのです!」
「賛成~~」
U-ハイドラも嬉しそうに手を上げる。
「お前はいつでも賛成だな……」
てんりゅうが呆れたように言う。
「だって、楽しいほうがいい~~」
「まぁ、それはそうだな」
湊が笑う。
すると、くろしおが周囲を見回した。
「第二ドックには、いろんな工具もあるです!」
「お前はそっちか……」
「はいです!」
くろしおは嬉しそうに工具を眺めている。
「私も、少し見てみたいです」
よなぐにも興味深そうに辺りを見る。
「はははっ! 君んとこの潜水娘たちは元気でいいな~。自分とこの娘は静かすぎるから」
海鳥がそう言い
「まぁ、お互い頑張ろう」
「あぁ、もちろん」
こうして、この日の第二ドックでは、いつもとは少し違う賑やかな時間が始まった。
久しぶりに会う仲間。
そして、これから共に任務へ向かう仲間。
そして――。
「到着したか」
司令官が資料を見ながら、そう呟いた……。
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