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ライアスとの出会い 前編


「うーん、良き目覚め‥‥‥!」


 いつもは刺客達のせいで眠れずにいたが、久しぶりに熟睡したおかげでとても気分がいいな!心なしかお肌の調子もよさそうな‥‥‥


「あ、ライアス」


 そうだった。ここはライアスの部屋だった。勝手に人のベットで寝てしまったな。後でライアスの好きな食べ物でもあげるか。

 

「ライアス、起きて」


 う~ん、とライアスは寝返りを打つ。そういや、こいつはどうしてこんな端っこで寝てるんだ?‥‥‥私が大半占領してたのか。

 ジッとライアスを見つめる。そういや、ライアスに会ったのって何年前だっけ。あ、そうだ。あれは私が六歳のころだ。



「パーチィやだ!父上も一緒に行かなきゃヤダ!」

「こら、パパはロベリアとマレリイを見なきゃいけないんだから。イリスはもうお姉さんなんだから一人でもいけるでしょ」

「でも‥‥‥」

「使用人もいるんだし、人もたくさんいるんだから寂しくないよ」

「そういうことじゃないもん!もういいもんね、ばーか!」

「こら!!」


 タタタタ‥‥イリスは走って逃げた。

 別に一人じゃないから寂しくないとか、そういうことじゃないもん。ただ‥‥‥たくさんの大人がいる中で、ポツンと一人だけいるのが嫌なだけ。怖いから、ヤなの。



「結局行かされた‥‥‥」


 豪華に飾りつけされた部屋に、たくさんの料理。見れば見るほど嫌になる。

 何だっけ、あー‥‥父上の、先生?の誕生日にだっけ、それなら父上が行った方が絶対良かっただろうに。


「いろんな国の王族達だけで行う誕生日会‥‥‥」


 それほどにすごい人なのだろうか。そういや、そろそろ主役の王様に挨拶しなくちゃいけないな。

 王様に挨拶してるのであろう列に並ぶ。


「あら、小さい子ね。あなた‥‥どこの国の子なの?」


 突如後ろに並んでいた女の人が喋りかけてきた。


「ハスライム王国です」

「ハスライム‥‥‥!?」


 突如会場全体にどよめきが広がった。いきなりどうしたんだろう?


「あの‥‥?」

「あ、ああ、何でもないわ。ほら早く前に進みなさい」


 どうしたのだろうか。女の人の額には汗が浮かんでいる。


「おい、ハスライムと言えば、最近異様な戦術で隣国の国土を三分の一奪ったらしいじゃないか」

「あの国に喧嘩売った隣国は残念だな‥‥‥危ない危ない。このパーティーにはハスライムも来ていたのか」

「なんと恐ろしい、変な反感買われないようにしよう」


 人々が、私を見て何かを呟いている。‥‥‥怖い、こっちを見ないで。やっぱりパーティーなんて来なきゃよかった。

 当時は六歳で体も小さかったため、イリスは余計に恐怖を感じていた。イリスが震えていると、とうとう王に挨拶する順番が回ってきた。


「国王陛下、ご誕生日おめでとうございます」


 裾をつかみ、お辞儀をする。

 

「お前さん見たいなちっこいのが変に気を使わなくていい。お前のことは知っておるぞ、イリスというのだろう」

「え‥‥‥は、はい」

「知ってるか?こう見えて結構イリスの父親とは仲がいいのじゃ」


 またもや会場にどよめきが広がる。

 皆驚きが隠せないらしい。


「ほっほっほ、そういやハスライムは最近、イキっておったあのバカな国に勝ったそうじゃな。あいつが自慢してきたぞ」

「は、はあ」


 急に国の話題についてふられた‥‥‥父上と仲がいいのはホントっぽいし。


「おお、すまんすまん。つい面白くなってしまってな。安心せいイリス、お前は強い子じゃからな」

「え?」

「じゃ、このパーティー楽しんでくるのじゃぞー!」


 何なんだろう、何ていえばいいのか‥‥‥そう、自己中だ。あの国王は。なにが安心せい、なのかが分かんない!


「はぁ、外いこ」



 外に出ると少し肌寒く、空気が凍っていた。今はもう暗くなっており、星が見えていた。


「星‥‥‥きれい」

「今日は流星群らしいぞ」


 後ろから突然声が聞こえた。振り向くと、男の子が立っていた。


「誰‥‥‥」

「俺はライアスだ。この国の第二———」

「私はイリス。よろしくね」

「よろしくするならちゃんと話聴けよ」


 そんなことはどうでもいい。だが、流星群とやらはすごく気になる!


「ねえ、いつ流星群?って見れるの」

「うーん、無理じゃねえかなぁ」

「何で」

「だって今日は満月だ。空が明るいんだよ。だから星が隠れちまう」

「詳しいんだね」


 でも、少しショックだ。このパーティーで、唯一楽しめるものだと思ったから。


「そんな顔すんなよ~。しょうがないだろ?俺だって月明かりが消せるもんならとっくに消してるぜ?」

「月の光ってどうやったら消せるの」

「いや、無理だろ‥‥‥魔術でも、さすがに‥‥‥」


 魔術‥‥‥魔術ね。

 そこらへんから木の枝を拾い、イリスは何かを書き始めた。


「何してんだよ」

「何って‥‥‥魔法陣を書いてるんだよ」




 

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