封印されし部屋
ギィィィィ‥‥、音を立てながら扉が少し開いた。
「あの―――」
「「「うわあああああ!!!」」」
「うおう」
バァーンッッ
イリス以外の全員が叫び、開きかけていたドアを閉めた。
「えぇ‥‥、今誰かいなかっ―――」
「やべぇですよ!もし俺らがこのドアを開けたと思われたら確実に死にます!さあ逃げましょう、今すぐに!!」
「ロベリア?落ち着いて?」
「イリス様、これは何か封印していたに違いありません、逃げましょう」
「カルミア?」
「世に解き放たれてはいけないものがこの部屋にはあったんですよ!もうこの世界から逃げましょう!!」
「グラジオラス?おい!君たち―――話聞いて!ちょっ、落ち着け!落ち着け!!」
騒ぎまくる三人に、イリスはチョップを決め込んだ。チョップされた三人は床に倒れる。
「ハァッハァッハァッ‥‥、お前ら‥‥ちょっとは落ち着けよ‥‥‥」
「イリス様、言葉遣いが荒いですよ。姫として優雅に喋らなくては」
「誰のせいだと思ってるのっ!?」
「「「さあ?」」」
「お前らだろ!!!」
イリスが渾身の叫びをお見舞いしていると、封印されし扉(?)から誰かが出てきた。
「あ、あの‥‥‥大丈夫ですか?」
「普通の人間‥‥‥?封印されてた、悪魔でもない‥‥‥?」
「グラジオラス!失礼でしょ!!」
ダメだ‥‥‥コイツらといると調子しか狂わない。それに‥‥この子、男の子か女の子か分からない見た目だな‥‥。
「なぁ、お前、男なん?女なん?てか何でお前の部屋封印されてたん?」
魔王達の喋り方に影響されたのか、謎の口調でロベリアは問いただした。
「え、え、あの‥‥‥」
「いやいや、すぐに聞くのは失礼だよロベリア。こういのは会話の流れで聞き出すのであって‥‥」
「‥‥‥あ、あの、あなた達、僕になんか用です、か?」
おー、なぁんだ。喋れるじゃん。変に気ぃ使って損した!でもこの子誰だろ。使用人の子供とかかな?
「ん?いやぁ?何でこの部屋こんなに厳重に閉じられてるのかなーって」
「そ、そうでしたか。これには理由があるだけで、別に何か封印している訳でもないので」
「ほーん!」
理由かぁ。ま、こういうのは無理矢理聞くもんじゃないよね!
「で、お前誰?パッとみ見た目から王族だろ?」
「あ、はい。ここの第六王子です」
「第六!」
マジか。ここ家族どんだけいんだ。
でも、国によっては一夫多妻のとこもあるしなぁ。ここもそうなんかなぁ、うちは違うけど。
「あ、あの~、あなた達は誰ですか?」
「私達も君と同じで王族だよ。ハスライム王国の第一王女だよ!よろしくね~」
「俺は第一王子‥‥‥よろしく」
うっわ、めっちゃ愛想悪いなぁ。でも、そういえばロベリアは初対面の人には警戒心強かったっけな。
「ねえねえ、君、第二王子がいつ帰ってくるか知ってる?」
「え、あ、だ、第二?それなら今どこかの国に遠征に行っ‥‥‥て‥‥‥」
「ん?」
何か言葉が途切れたぞ?大丈夫か?私が不思議に思ってると突然ヒョイッと誰かに持ち上げられた。
「うわぁ?」
「ん、お~?これが噂のハスライム王国のお姫様か。以外にちっこいんだな」
誰!?突然持ち上げられたと思ったら、身長ちっさいとか失礼!結構気にしてたのに!!
「よし、斬ってもいいか?」
「落ち着いてください、グラジオラス。こういうのはバレないようにするのです」
「いやどっちもダメだろ」
「ちょっ、そんなのどうでもいいから助けて!」
バタバタ暴れまくっても放してくれない。でも本気で暴れたら城崩れるしなぁ。
「ひ、久しぶりです。‥‥‥ライアス兄様」




