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調査開始!!

 翌日——‥‥

 今、自分たちのまえにあるのは燃え尽きた家だった。


「えー、ではこれから、現場調査を行う!お前らケガするなよ!特にイリス!お前に何かあったら俺の責任だからな!危険なところには――ってお前聞いてたんか人の話!!」

 

 一人家の中に入り、うろちょろと動きまわっていたのがバレてしまった。

 グイッと服の襟を掴まれ、引っ張られる。


「では!捜索開始!!」

「うるさ‥‥」




 皆、思いのほか真剣そうに調べている。

 そーいや凄腕の冒険者も混じってるんだっけ。いいなぁ、私もいろんなもの物色したいなぁ。どうして縛られてるんだろうなぁ。


「ねえ」

「何だ」

「いい加減放してくんない?ダメ?」


 ダメもとで交渉してみる。

 ちょっと上目づかいで、かわいくかわいく。


「無理だ」

「何で!」

「お前が魔術を使おうとするからだろ!!」


 むうっと頬を膨らませる。ぶりっこ作戦はダメだった。それにどう考えてもこっちの方が効率が良いではないか。


「それに魔術無しじゃ、いくら探しても手掛かり一つ見つからないよ」

「なぜそう言い切れる」

「魔術で痕跡を消してるから」


 グラジオラスの目が大きく開かれる。

 イリスの推測通り、家が燃えてるのに誰も気づかなかった理由。それは魔術で物体を隠しているからである。それに『人間が』対象の物体だけを隠すのはいくら天才でも難しい。

 なのでイリスが見まちがえた煙も、本当は実際にあったのである。当の本人は忘れているが。


「もし、それが本当だとしたら‥‥」

「その人は相当な手練れだね」

「だ、だが、お前の推理は妄想にすぎん」

「なーんで」

「匂いも音も煙も火も人も、全部隠せるわけないだろう」


 うーん、確かにそれはそうだなぁ。

 

「大勢でやったのかもしれないよ」

「そしたら周りにバレるだろう」


 ちぇっ、良い線いってると思ったのにな~。


「それに魔力の残留もない」

「むむむむむ」


 こいつ、私の意見をことごとく否定してくるな。

 悲し!


「ていうかもう放してよ」

「断る」

「やぁあ~、私も手伝う~」

「ははは、いくらでも騒ぐがいい――‥‥っておい蹴るな!足も縛るぞ!?」


 このじゃれあいをみて他の人たちは思った。


(((仲良すぎだろ)))


 と。完全に兄妹喧嘩にしか見えないまま一件目の調査が終わった。




 ここはギルド。話し合いの場所。


「お前らの中で何か分かったものは挙手!!」


 シーン‥‥

 誰ひとり手を挙げず、この調査の結果が話さなくても分かる。


「えー?じゃあ何したか挙げてって」


 何か一つでも手掛かりをつかみたいグラジオラスはなんでもいいから挙げてけと言い張った。


「はいっ」


 まず最初。元気よく手を挙げたのはイリスだった。

 とりあえずスルーする。


「えー、では‥‥次このような事件が起こらないようにどうするか意見を‥‥」

「はいっ」

「だーっ!!もうお前は!これやるからおとなしくしてろ!!」

「!」


 イリスに出されたのはキラキラした粒のチョコだった。


「えぇ‥‥あのチョコってものすごく高級だった気が‥‥」

「なんせあの姫様の大好物らしいからな、隊長がしつけさせるためにわざわざ買ったらしいぞ」

「ペットかよ‥‥」


ボソボソと喋る調査員がドン引きしているのは間違いないはずだ。


「よし!話し合いを続けるぞ!」


この後、邪魔がいなくなったおかげで、話し合いがものすごく進んだということは言うまでもない。

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