話し合い
チクタクチクタク‥‥
時計の針の音だけが部屋に響き渡る。
「・・・・・」
「・・・・・」
グラジオラスとイリスは、数十分間一言もしゃべらずにらみ続けていた。他の皆は二人の圧の強さに何もしゃべれずにいる。
「あ、あの~‥‥そ、そろそろ話し合いを‥‥」
お通夜みたいな空気を止めに入った勇者はヘデラだった。
「‥‥‥‥‥‥そうだな、こんな奴とにらみ合っているだけ時間の無駄だ」
長い沈黙の末、話し合いをすることになった。
「はああああ‥‥やりたくねぇ。‥‥あー‥‥お前らも知っているだろうが、最近、城下町で原因も分からない火事が多発している。その原因を探るために俺たちが集まったわけだが‥‥どうするんだっけ?」
この隊長はボケてしまったらしい。
可哀そうなものだ。もう、城にずっと引きこもってるから~。グラジオラスの部下がグラジオラスに耳打ちする。
「あー、そうそう。お前たちにこの城下町を見張っててほしいんだ」
「はい。嫌です」
私は手を挙げ否定する。
見張りなんてめんどくさい以外にないからな。
「無理だ。これは全員。それと他に住民の聞き込み、これはイリス以外がやってくれ。それと実際に現場に行って何か痕跡がないか調査してくれのことだ」
私に対して様付けがすっかりなくなてしまった。っていうかなぜ私が住民に話しかけてはいけないのだろう。やっぱ高貴だから危険なのかな!?
「はい。イリス以外はこの二つどれを担当するか決めてくれー。団体は全部で十六人。俺とイリスは現場調査だから‥‥うーん‥‥ざっと聞き込みが七人、現場調査が俺ら入れて九人になるようにしろ。じゃあ散れ!!」
皆がどれにするー?とワイワイ騒いでる中、イリスとグラジオラスはポツンと取り残される。
ひとつ気になることを聞いてみた。
「ねえ、何で私を現場調査にしたの?」
グラジオラスの隣に座る。
グラジオラスは私のを見て舌打ちをした。
「別に、お前が調査に行ったところで誰も聞いてもらえないだろう。そんな奴を聞き込みに行かせても意味がないからな」
‥‥意外だった。グラジオラスって本当は根が優しいのかもな。
ホントにクソな奴は、わざと聞き込みに行かせて撃沈する私を面白がる世界共通の事をするからな。
腕に顔をのせる。
「君って意外に優しいんだね。意外に」
優しさを認めたくないのとこいつが憎たらしいこともあって皮肉を言ってしまう。
「あ?なんだお前。お前がロベリア様をいじめた事は絶対に許さねえからな」
と、言うなり足場やに離れられてしまった。
トホホ。結構ほめたつもりだったのになー。好感度はまだまだか。いいや。気長に頑張ろう。
「隊長!決まりましたー。ってなんか顔赤くありません?」
一人の部下が寄り添ってきた。
「なってねーし!」
「た、たいぢょうギブギブ」
ハッ、つい首を絞めあげてしまった。
慌てて離す。
「ゴホンッ、よし、あの姫のせいで今日はもう夜遅いしな。調査は明日からにする。皆ちゃんと寝とけよ!帰る途中にケガするんじゃねえぞ!おい!姫!寝てんじゃねえ!」
なんやかんやで、調査に向かうことになったイリス達だった。
(イリスはロベリアによって無事帰還した。)




