返信です。。
ここの生活もすっかり馴染み、気付けば季節も3つ過ぎていた。
あれから手紙は一度だけしか送れていない。やはり長期間を見ないと進展は望めないようだ。
こんな感じのまま続くんだろうと思っていた。
が。 そんな日々は唐突に終わった。
今まで聴いたことがないアラームとアナウンスが入る。
「!? 何だ?」
「こりゃあマズイなぁ。」
「危ないんですか?」
顔をしかめる安藤に聞く。
「一番上のアラームだよ。 詳細はともかく、人型なのは間違いないねぇ。しかも避難しろとさ。 近いって事だねぇ。」
「え?大丈夫なのか?」
一気に不安になる。
「ここは大丈夫、と言いたいが、上はわからんねぇ。」
「避難ってどこに?」
「シェルターがあるんだよ。 ほとぼりが冷めるくらいの数日なら大丈夫だ。」
「じゃあ俺たちもそこに行けばいいのか?」
「そうだねぇ。 でも森原君は多分・・」
と言い終わる前に。
「森原さん! 良かったここに居たんですね。直ぐに一緒に来て下さいっ。緊急要請ですっ。」
「はいっ。」
お呼びがかかった。
「森原君っ、これを。 改良しておいた。使い方は同じだよ。」
「はい、ありがとうございます。」
「気を付けてな。」
「うんっ。」
「井ノ原君たちも。」
「えぇ、勿論。」
消えていなくなるのを見届けて、布池と安藤も移動する。
拮抗していたものが遂に動いた。相手から。
大量のアンフォーンが襲い掛かって来ていた。
それは東側だけではなく、西側でも同じであり、世界各地もまた同様であった。
正に総力戦だとでも言わんばかりに。。
一度指令室に行って説明を受けてから向かった先は、正に戦場になっていた。
そこら中で戦闘の声や音がする。
これが1時間やそこらで終わるならまだ良かったのだろう。
しかし何時間も戦い続ければ疲労ですまない。
いかに能力があると言えども、それは消費されるものなのだ。
対してアンフォーンは次々と現れる。
「っきしょーっ。 キリがねぇっ。」
「このままじゃジリ貧よっ。」
「この状態で長期戦はもたないよっ。 どうすんのさっ?」
「もう少し頑張れっ。今指示待ちだっ。」
どこもかしこも増援や交代を待っている。
力尽きた時には死が待っている。
残りの力を認識すれば、退くしかない。。
人類は再び、滅亡の危機に立たされた。。。
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刻々と疲労の色も濃く、交代して休んでも回復しきる前にまた戦場へ。
士気も下がる。
訓練中の生徒も教師も投入して、食事や休眠が取れるように編成し直し事に当たる。
夜を迎え、日が昇り、
2日目に入った。。
一時的に避難した者は、解除されない事に不安の色を隠せなかった。
2日目に入った今日は、一時的な解除によりシェルターから出るも、緊張が続いている。
3日目。
いつ終わるかわからない中で森原は希望を見ていた。
それは携帯の画面。
いつの間にかそれは届いていたようだ。恐らく戦闘中に。
安否を問い、手紙が届いている事を伝える文。
更に留守電も来ていた。
それを見て聴いた森原は、嬉しくて泣いた。
そしてそれを直ぐに伝えに走った。
「布池さ~~~~~~んっ!」
「!? え、も、森原君っ!?」
突然来て抱きついてきた森原にビックリする。
「布池さん~~~~~っ! 布池さんっ!見て聴いて 見て聴いて 見て聴いて 見て聴いてぇ~~~っ!」
「えぇ~~~? ちょっ、 落ち着いてっ! 何があったんだっ?」
混乱。
「あっ、安藤さんも一緒だったんですねっ! 喜んで下さいっ!成功してましたぁーーっ!」
と手を握ってブンブン上下に振る。
「おぉ・・。 何か知らないけど、元気そうだねぇ。」
この悲愴感漂う中で。
「元気にもなります! これ見て下さいっ!」
と携帯を見せる。
「俺たちの世界から、メールが届いてたんですっ。」
「えっ!? ホントっ?」
それは一大ニュースだ。
「ほぉ。。」
「手紙、ちゃんと届いてたってっ。」
「そうかっ。スゴイじゃんっ。良かったなっ。」
喜ぶべき事だ。
「いやぁ、本当に成功したのか。。」
なかなかチャンスが巡って来なかっただけに、この喜びようも分かる。
「それにね、音声メッセージもあるんだよっ。」
と2人に聴かせる。
そこには森原を透渡と呼ぶ仲間の声が入っていた。
「多分アンフォーンと長く戦っていたから、電波が繋がる所があったんだと思う。」
「取りあえず朗報だ、おめでとう。」
「そうだな。 こっちに来るのは大変だと思うけど、それでも大きな前進だって事だよなっ。」
「うんっ、後は待つのみだよっ。きっと見つけてくれる。大丈夫。」
嬉しそうな様子は、絶対の信頼を置いているのが分かる。
どんな人なんだろうか?
森原は再び戦場へと戻って行った。
気分は上がったが、同じ戦いが続き、もう一晩が過ぎて行く。。
いつ来るのかなぁー。。




