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5話 捕まった


俺が転生してからあっという間に12年が経った。

産まれたばかりの筈の俺は恵まれたステータス(非力で軟弱だが…)有り余る体力と溢れる知力のおかけで1人で各地を転々と移動しながら生き抜いて来た。


だが、1人では途中でのたれ死んでいただろう。


俺が5歳の時、ある廃村に辿り着きそこで休息を取ろうとしていたところ、運悪くその廃村をキャンプ地にしていた山賊集団に捕まってしまった。


狭い部屋に押し込まれ、手足を縄で拘束されてしまい、鍵ではないので開錠も使えない。


完全に八方塞がりだと思われた時


ギィィ…


静かに扉が開いた。


「…な〜んだ、奴らが人を襲った時に強奪した金品でもあるかと思ったら…ガチが1人か…お〜い、生きてるかい?」



 声をかけたのは見た目が20代のかなり美しい女性だった。だがその見た目よりも目を引くのが、彼女の服装だった。


 白いショートパンツに赤いタンクトップ、まるで部屋着の様な服装に腰に部下げているのは様々な長さの針の様だった。


 そして右目には黒い眼帯をしていたのだ。



「…いきて…ます。」


 運の良いことにこの世界では日本語が通じる様であったのだが、独り言で呟いたりなどはしていたが、人と話したのが転生して初めてだったので返事がたどだどしくなってしまった。


シュルシュル…


女性は俺の拘束を解いてくれた。


「なんで捕まっているのかは知らないが、死にたく無かったら私に付いてきな。」


「…そとのひとたちは?ころしたの?」


 1人でここまで辿り付いたと言うことは、外の山賊達に見つかってしまう筈。

 殺してここまで辿り付いたと言う答えが俺の頭に浮かぶ。正直殺しをする人間を俺は信じることは出来ない。答え次第では、すぐに逃げようと思っていた。


しかしその答えは想像していなかったものだった。


「殺すだって?…はははっ私がそんな事するわけないだろう!私は悪い事はしないのさ!」


「だけど…さっきおかね、とりにきたって」



「ああそうさ。金品を取りに来た、私は泥棒だからな!」


泥棒って結局悪人じゃないかと言おうとしたとき、


「…私は義賊になる女だからな。」


 …義賊とは金持ちから盗み、貧乏人に分け与える者


はっとした。


悪人かもしれないが、弱者を救える職業、義賊。


俺は泥棒を辞める事が出来ないが、義賊と同じ事が出来るかもしれない。


 俺は決めた。彼女を信じよう。


「ぼくをつれてってください。でし、にしてください…!」



「…はっ!弟子か!面白い事を言うガキだねえ!勝手についてくればいいさ!まあ、外には山賊供がうろついてるから、静かに速く追って来るんだね!」



そう言うと、女は駆け出した。



 俺は音を立てないように必死に追いかけた。





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