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4話 誕生そして旅立ち

足元が輝き、あまりの眩しさに目を閉じた俺は、思ったよりもすぐに輝きが収まったので恐る恐る目を開くとそこは薄暗く、ゴミのような匂いの立ち込める檻の中の様だった。


「…あぅー…」

(まじで赤ん坊だ…言葉が出てこない。てかどこだここ?)


辺りを見回すと数メートル先に人が倒れている。


(…この状況的に、産まれて直ぐに売り物にされて檻に入れられてる感じか?喋れ無いけどなんかすごく頭の回転がいい気がする、ステータスのおかげって事か?…って事は動けるか?)


身体を動かそうとすると以外と簡単に動けた。立つ事は難しいがハイハイなら問題無さそうだ。


産まれてすぐに体力と知力Bってかなりのチートなんだろうな…


(とりあえず、ここから離れた方が良さそうな気がする…檻っぽいし錠も付いてるからスキルを使えばなんとかなりそうだな。)


スキルの使い方は分からない筈だったが職業のおかげか大きな南京錠のようなものは触れるだけで小さな音を立てて外れた。


(まさか泥棒のスキルを自分の為に使うことになるとは…悪には絶対になりたくないが背に腹はかえられない…な。)


檻から出た俺は音を立てないように細心の注意を払い倒れている人の方へ走り出した。(ハイハイで)



(…ゔっ…死体は以前の仕事で何度か見た事はあったけど…これは流石にグロすぎる…)




案の定、その人は死んでいた。

おそらく女性。

身体中に沢山の痣があり、

腹部は鋭利な刃物で大きく切り裂かれ、

顔は人間の面影がない程抉られ、

焼かれていた。


この女性が俺を産んだのであろうか。

泥と血でとても汚れているが、

妊婦の女性が着るようなお腹の辺りがゆったりとしたワンピースを着ていて、お腹の部分が大きく切り裂かれている。


警察をやっていたおかげか、なんとか吐き気を堪え目の前の情報を整理していると、脳内に直接声が響いた。


"スキル 分析を獲得しました"

"スキル 精神異常態勢を獲得しました"


すると、吐き気が一気に引いて死体を見てもなんとか平常心を保てるようになり、分析のおかげで考えがまとまった。


(あぁ、確信は持てないがきっとこの世界での母親になる筈の人だったのだろうな…。)


本当は埋めてやりたいが、ステータスが高いが赤ん坊の俺にはそんな事は出来ないだろう。


(俺を産んでくれて本当にありがとう、だけどごめんなさい、あなたと出会った事を無かった事にして俺は進みます。)



スキルのおかげなのか、それとも俺が元々こういう人間だったのか、罪悪感は一切無かった。泥棒という悪の存在の俺がいると新しい家族に迷惑をかけることになるなら最初からいない方が良いとも思ってしまっていた。


(俺は生きる為に泥棒という悪になる。だが絶対に人を殺す悪にはならないとあなたに誓います。そしてきっとあなたが俺に付けようとしていたジュンという名をこれから使わせて貰います。ありがとう、さようなら。)



純希は自らジュンと名乗る事を決めた。


そして、近い将来世界に知れ渡る大泥棒ジュンの冒険が始まる。。。



転生者はパッシブスキルを獲得しやすいようですがパッシブはスキルを使った内に入りません!笑


次回は多分なんやかんやあってジュンが青年になってるかもしれません。(赤ん坊喋れないの辛い)

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