002話 大成功で大富豪!?
階段を降りた先は、電子的な空間だった。
スコアボードらしきものが空中に投影され、演算中なのか、次々と文字が浮かび上がってくる。
あれ、こんなのゲーム見れたっけ?
なんだかリザルト画面の裏側を見てる気分だ。
◇
【System】ダンジョン攻略条件を満たしました。
【System】リザルト処理を開始します……
【実績】『クラブの初段』クリア
【報酬】攻略証明カード[クラブ初段]
【System】獲得リソースの参照を開始します。
▶ 装備:「こん棒」
▶ 装備:「木の盾」
▶ 装備:「力の腕輪」
▶ 道具:「石ころ×5」
▶ 巻物:「乱れ斬りの巻物」
▶ 巻物:「明かりの巻物」
▶ 杖 :「場所替えの杖[5]」
▶ 矢 :「吹き飛ばしの矢×3」
▶ 花 :「回復の花」
▶ 通貨: 257 チップ
▶ 素材:「 ダ譛ェ遏・縺ョ・」(Unidentified_Data)
【Warning】規定アイテム数をオーバー過◆しています。
【Result】獲得アイテム: 21 / 20
【Result】アイテム獲得率: 105%
【Error】論理値の不一致を検出しました。一部のスコア計算をスキップします。
【System】撃破モンスターの参照を開始します。
▶ ミニスライム:1体
▶ ゴブリナ:2体
▶ スライム:2体
▶ ピクシー:2体
▶ キラープラント:2体
▶ シュポア:2体
▶ ヤドリギ:1体
【Result】合計モンスター撃破数:12 / 12
【実績】ボスモンスター討伐完了
【System】最終スコアを算出中……
▶ アイテムスコア:200(+OVERFLOW)
▶ 討伐スコア:100
▶ 実績スコア:100
▶ ボーナススコア:100
【Result】獲得スコア:500 / 500
【報酬】500 D貨
【System】初回チュートリアルを終了しました。お疲れ様でした。
【System】初期ジョブの選択画面を出力します。
◇
【ジョブを選択してください】
〈剣士〉
得意武器:剣
〈刀使い〉
得意武器:刀
〈槍使い〉
得意武器:槍
〈鎌使い〉
得意武器:鎌
〈斧使い〉
得意武器:斧
〈弓使い〉
得意武器:弓
〈銃士〉
得意武器:銃
〈杖使い〉
得意武器:杖
〈信徒〉
得意武器:槌
■ボーナスジョブ
〈農民〉
得意武器:刀・槍・鎌・斧・弓
〈戦士〉
得意武器:剣・槍・斧・槌・弓
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〈 螟ァ蟇瑚アェ〉
蠕玲э豁ヲ蝎ィ?壹↑縺?(Null)
◇
「お、おおお?」
なんか怒涛の文字が流れていったかと思ったら、見慣れたジョブの選択画面が表示されていた。
いや、見慣れたはずなんだが、なんか1つの項目だけバグっちゃってるなぁ。
ボーナスジョブまでは良い。正直、スタートダッシュを決めるために、俺は派生ジョブが多くて使いやすい〈農民〉を選ぶつもりでいた。そのために床落ちアイテムを温存して、最高評価を叩き出したのだ。
しかし、文字化けしているバグったジョブが気になってしまうというのがゲーマーの性というもの。
気になる。大変気になる。
「よし、バグったやつにするか。まぁ後で転職もできることだし、選んでも問題ないだろう」
というわけで、ポチッとな。
【ユニークジョブ〈大富豪〉を取得しました!】
チャリンチャリン!
選んだ瞬間、文字化けが修正されてジョブ名が見えるようになり、頭の中でコインが落ちたかのようなサウンドエフェクトが鳴り響いた。
「ユニークジョブ〈大富豪〉か。そして大金を稼いだかのような、コインの音」
ユニークという言葉の響きと特別感に酔いしれ、コインの音の響きと幸福感に口元が緩む。
それらはまさしく、借金生活真っ只中の俺に舞い降りた福音であった。
大富豪という名前から察するに、このジョブは通貨が手に入りやすいとか、アイテムの換金率が高いだとか、そういうお金に作用するジョブであろう。
そう思って軽くジョブステータス画面を見てみると……
◇
―――ユニークジョブ〈大富豪〉システムデータ―――
▶ユニークスキル《セレブの豪遊》
▶ユニークスキル《大富豪の余裕》
▶ユニークスキル《蒐集家の魂》
▶ユニークスキル《◆Error◆》
▶ユニークスキル《◆Error◆》
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◇
なんと、ユニークジョブ専用のユニークスキルまで実装されていた。
エラーが出ていてバグは多いものの、《セレブの豪遊》や《大富豪の余裕》といった魅力的な名称のスキルが初期からあるなんて、転生知識チートに加えて、チートジョブ無双まで始まっちゃうぞ。
これは、さっさと幼馴染からの借金を返済し、気持ちを楽にしてダンジョンを攻略しましょうね、という神様の思し召しに違いない。
おっと、借金なんてもう返済したようなものだったな。
何故なら……
「……確か学園のクラス分け試験も、持って帰ったアイテムの量で成績がつけられるんだったな」
したがって、床落ちアイテムを全てを持ち帰る俺はA組確定!
そう、奨学金も貰っちゃって借金即返済確定なのである!
つまーり、これからガッポガッポと稼ぐお金は全て私利私欲のために使ってヨシ!
ふっふっふっ、俺は結構アイテム蒐集癖があるからな。どのアイテムも1つは手元に持っておきたいという欲張りなところがあるのだ。
借金を返すまではアイテムを売りまくって金策しないとと思っていたが、そんなことをせずとも良くなったのは僥倖だぞ。
この《蒐集家の魂》というユニークスキルも俺と相性ぴったりだな。それぞれ、どんな効果かは後でゆるりと確認するとしよう。
「そうだ、ダンジョン攻略しながらリアル大富豪を目指しちゃうか。卒業後は稼いだお金で豪邸とか建てちゃって……くくく、夢と妄想が広がる。いやぁ、これから楽しみだなぁ」
ゲームで未実装のユニークジョブに、稼げそうなユニークスキル。
梲の上がらなかった前世から生まれ変わり、今世ではリッチなセレブになって見せるぜ。
さぁ、未来の大富豪の凱旋だ!




