第四十一話
翌朝。
王立グランセル魔導学園の空は、青と灰色の間にあった。
晴れている。
だが、完全な青ではない。
薄い雲が何層にも重なり、朝日をやわらかく砕いている。
校舎の石壁は白く光るほどではなく、淡い影をまとったまま静かに立っていた。
中庭の芝には、まだ夜露が残っている。
靴音が芝の縁を踏むたび、湿った草の匂いが小さく立つ。
風は弱く、噴水の水面をわずかに揺らすだけだった。
跳ねて、落ちて、また跳ねる。
噴水の水音は、今日も変わらない。
だが、レオン・ヴォルツの胸の中は、昨日よりさらに静かに重かった。
ローゼンベルク家から、学園へ正式確認が入った。
その事実は、昨日のうちに学園内へ広がった。
教師は明確に通達した。
現時点で、第五班の解散、班員変更、婚約関係に関する学園判断は存在しない。
エリシアへの詮索、第五班への責任追及、根拠のない婚約関連の噂の流布は指導対象。
それによって、表向きのざわめきは少し収まった。
だが、完全に消えたわけではない。
むしろ、今は声が低くなった分だけ、目が増えた。
話してはいけない。
だから見る。
問い詰めてはいけない。
だから噂の続きを想像する。
それはそれで、息が詰まるものだった。
レオンは寮の部屋で手帳を開いていた。
昨夜、最後に書いた言葉。
正式な言葉は、噂より静かに胸を刺す。
だが、静かに刺さる言葉だからこそ、こちらも静かに、見た事実を差し出さなければならない。
そして、その前の一行。
守るとは、相手の選ぶ声を残すこと。
その言葉が、今朝も胸に残っている。
教師に問われた時、動きながら答え




