49話 玉ねぎチームの一日
「カナハ行くばい!」
「ばい!」
「はいいってきなっせ!」
俺とカナハは今から農作業だ。俺は土作り、カナハはブドウの収穫だ。
この村では13歳くらいから農作業を手伝う。
体が元気になってからは、今まで手伝えなかった分ギンギンに働いてる。
「おはようマグヌス!」
「リーヴァおはよう!今日はどこ?」
「ミルテさんとこ。今日も期待しとうけんね!」
「リーヴァの分も耕しちゃぁけん、寝とっていいばい」
「マジで!でもほんとに寝とったら私がしかられるやんw」
「そうやね!ハハハ!」
近所のおねぇさん、リーヴァ。昔から体の弱かった俺といつも遊んでくれていた人だ。
かわいくて優しいお姉さん。小さい頃から俺はリーヴァが大好きだ。
でも村の男達も彼女のことが大好きだ。彼女はみんなに優しい。
日が真上に上がりきった頃。
「よし!終わりやろ!」
「マグヌスすごい!おかげで今日の仕事もう終わった!ありがとう!」
今日の作業は終わったので、リーヴァと一緒にカナハのところに行った。
「おお!マグヌス、リーヴァ、こっちこっち!茶してけ!」
収穫組も一休み中だった。皆でお茶している。
カナハはだいたい収穫組のところにいて、こうやっていつも口がモグモグしている。
「お前んかぁちゃんすごかな!海賊とやりあいよるて!」
「かぁちゃんはそげんことしきらんて、多分ハルミチに巻き込まれとうだけばい」
今かぁちゃんはヒューズナセルでハルミチと海賊退治をしているらしい。
かぁちゃんは、ハルミチダイスキでくっついとうだけやろうけど・・・
今俺は18歳。本来は15歳くらいで成人なので、かぁちゃんには迷惑をかけた。
これからは自分の人生を歩いてほしい。俺も自分の道を見つける。
「ハルミチ様はほんとにお強いですね!」
リーヴァがカナハにお茶を淹れて差し出した。
「フフ、ハルミチもまだまだだよ。想像力が足りないね」
「戦うのには想像力がいるとですか」
「うん、一番大事ばい。このブドウだって君たちの想像力の賜物ばい」
「さすが師匠!!庶民には何のこと言いよるかいっちょん分からんハハハ」
「フフ。とてもおいしいブドウばい。みんなよお頑張ったね」
めっちゃ上から目線のカナハは、おじさんおばさんたちと談笑しながら
獲れたてブドウを頬張る。ほんと面白い人だ。
カナハとハルミチと出会って、外に出る時間が増えたからかもしれないが、
なんだか世界が広く見えるようになった。
この後、俺とリーヴァもブドウの収穫を手伝った。




