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永遠に私と化け物を閉ざす…

出産から6日経過……



たくさん吐いて、気持ち悪さでいっぱいで、不快感を少しでも和らげようと休んだ。

……のに、


ユキ「…んぅ。…え。」


今いるリビングが血生臭い・獣臭さがした私は目が覚めて、横になっていたソファーから半分身体を起こし、主に臭うキッチンの方へ顔だけ向けた。

と、


ユキ「えええ!?キッチンまで侵食してきた!!?」


ユキ「やばい。もう本当にやばい!!」


キッチンが不気味に蠢く活性化状態の肉の奴らに侵食されていて、半分身を起こしている私を見た肉の一部から目玉をたくさん出し、気持ち悪い奇声をどこからかあげて小さな肉触手も私へ向けて伸ばす姿を目にした。


ユキ「(…やっぱり無理!こんな状況で子育てなんか無理無理!!)」


ユキ「(あいつらがこっちにくる前に此処から逃げよう!!)」


それを見た私は急いで半分起こしていた身から飛び起きて、近くに置いていた非常食入りのリュックを手に取る。

テーブルの上に置いてあった虹色の飴入りの瓶も忘れないように手に取って、開けていたリュック内のスペースへと押し入れた。


ユキ「(こんな事になるなら早く決断しておけばよかった!)」


ユキ「(ゲンの偽物の声通りになるなんてイラつくぐらいに癪に触るけど…結局私、我が身大事ってことに気が付いたし目も覚めた!!)」


私は駆け足で玄関に繋ぐ廊下へと出て、寝室で大きないびきをあげて寝ている我が子…いや【もはや巨大な肉の化け物】へと顔だけ振り向いた。

後、心地よく眠る化け物へと


ユキ「…ごめんね。ママ、此処から出て行くから。」


ユキ「此処には無限に食べれるアイツらの肉がある。それを適度に食べて一人生活していってね。」


私はそう告げた後、玄関に向かいドアノブへと手に掛け、回しながら前へと扉を押した。

しかし、


ユキ「は?え??なんで!?」


もう開いているにもかかわらず全く開かず、押しても引いてもノブを何度も回しても玄関の扉は全く凍りついたように開かなかった。

私は何度もノブを回し、扉にも蹴ったり体当たりしてでも、


ユキ「ちょっと!なんで!?なんで開かないの!?」


ユキ「開けて!開けて!!ここから出してーー!!」


叫んでも無駄なのに私は早く此処から出たいだけに必死になって叫び、まだ痛む身体であろうが体力も使って何度も何度も扉へ体当たりし、蹴ったりして此処から1秒でも早く出たい為に時間だけが虚しく過ぎていった。





結局、


ユキ「…畜生。ダメ……。開かない……」


ユキ「閉じ込められた…。こんな、最悪な所で…。」


ユキ「…。」


何もしても無駄だった。ボロついた松材の扉のハズなのに全然開かなかった。

どうして?どうして??どうしてなの???


私はへたり込むように玄関近くの壁へと背中をつけて床へ座り、今起きたであろうの寝室内でいっぱいな我が…部屋の形状に沿って成長した化け物が、隣の侵食された浴場の肉へ咀嚼するくちゃくちゃ音が響く音を耳にする。

私は両手で抱え持った僅かな食糧と、数枚のタオル、護身用の包丁、落ち着く虹色の飴入り瓶が入ったリュックを見ながら、


ユキ「死にたくない…。こんな場所で……。」


ユキ「せめて死ぬなら私ー」


そうボヤいていた矢先、近くからパキパキと骨が砕ける音と亀裂が走る音と壁が壊れる音が聞こえ、俯いていた私ははっとなるよう轟音が聞こえた方…リビングへと目を向けた。

その光景は、


ユキ「嘘…。あれ…腕??」


ユキ「場所的に、寝室…!?」


逞しくなった所々爛れている肉組織が剥き出しな赤い右腕の一部が砕かれたリビングの壁から現れて、大きく開いた右手が侵食していたキッチンの蠢く肉達へと掴み、豪快にぶちぶちと奴らの肉を引き千切る音と絶命する奇声音を聞きながら壊した壁へと右腕を引っ込める光景を目にした。


私は目を大きく見開きながら呆然としていると、


ゲン「もう遅ェんだよ何もかも。」


ゲン「産んだガキを内心では化け物と呼んで責任諸共逃げようとした以上、やっぱりお前は子育てする資格は無いな。はい。母親失格ーーー!!」


ゲン「俺よりもクソ冷酷な人間だねぇ。なぁ?結婚詐欺ババア??」


ユキ「!ゲンの偽物!!またアンタなの!?いい加減にして!!」


私の隣で同じように床に座っていた偽物のゲンがいて、すぐに向いた私は開けていたリュックから護身用の包丁を取り出し、顔だけ私に向けている偽物のゲンへと包丁を突きつけた。

が、ゲンの偽物は包丁を突きつけられても全く動じず、むしろより歪んだ笑みを浮かべて私へと心のない言葉を容赦なく浴びせてきた。


ゲン「偽物じゃねーよ。これは俺本来の本性だ。お前が何度も舐めているレインボー飴チャンのおかげで、俺は何度も日に日にやつれていくお前の姿を拝める事が出来てんのよ。ほんといい気味だ。」


ゲン「どんな事であれ、【今世で生きる者はいずれ死ぬ】。これは絶対に覆る事はない。生きる人間・動物も含めて限りある有限の生がある俺たちに定められた【絶対な運命】なのさ。」


ゲン「この決められた死と生の循環の定めから外れられるのは、全てを超越し定めすらもぶち壊せれる【選ばれた神様】だけさ。」


ゲン「お前は近々死ぬ。敢えて予言しておいてやるよ。お前は喰われる。化け物と内心呼んだアレにな?」


ユキ「!」


そう言われた私はケラケラと笑っているゲンの偽物を見て思わず怒り任せに流れる形で、


ユキ「私は…嫌!!勝手に死ぬって決め付けんな!!」


涙をいっぱい流していた私はゲンの偽物の顔に目掛けて包丁を突き刺すも空を切り…またしてもいつのまにかゲンの偽物が居なくなっていることにより腹が立つよう、手に持った包丁を床に突き刺す形で身体とも項垂れた。

また一人になった私は、


ユキ「もう嫌…嫌嫌…イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ!!」


ユキ「私を此処から出して…出して!!出して出して出して出して!!誰か助けてよおおお…!!神様ぁ!!!!ううううううううううぐ!!ううううううううううう!!!!」


私はたくさん喚いて泣きながら自暴自棄になり、リュックに入っていた虹色の飴入りの瓶へと手を伸ばしてたくさん放り込むよう口に入れ、口内で何度も歯が抜ける感覚・抜けた部分から血が湧き出る感触を受けようが構わず舐めて、とにかく少しでも現実逃避するよう目を無理矢理強く閉ざした。



続く。

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