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距離にしてだいたい1mの遠距離恋愛  作者: シャチネコ


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6/8

6.特訓

放課後に俺とリョウマ、リン、桃瀬が学校から少し離れた公園に集まっていた。

「この公園は穴場だから学校の人たちには見つからないと思うよ!」

「こんな所に公園あったんだ。」

 リョウマと桃瀬が頷く。

 リンがパチンと手を叩く。

「さあ!他のクラスをボコボコにして優勝するぞ〜!

 お〜!!」

「「「お、お〜……」」」

 そうして始まった特訓は地獄と表現するには生ぬるいほどの特訓だった。

「遅いよ〜!もっと反応を早く〜!」

 や

「もっとコートを俯瞰的に見て〜!」

 などのほとんどその競技をした事の無い初心者に到底できない無理難題を押し付けてくるのだ。

 コーチ(リン)がそれらの指示をこなせないならまだ付け入る隙があったのに、リンはその無理難題を難なくこなしてしまうので文句を行くこともできず体力を失っていくにつれ、口数も減っていって3人とも黙ってリンの指示に従っていた。

「流石にこれ以上続けると死んじゃいそうだから休憩ね〜!」

 その声を聞いた瞬間地面に倒れる。他のふたりも同じように地面に倒れている。よっぽど答えたようだ。

 俺はふと疑問に思ったことを口にする。

「なんで、今回の球技大会にそんな必死なの?普段なら一緒にゲームとかもしてるのに。」

「うっ……」

 リンが目を泳がせ、そっぽを向く。

「おいこいつ何か隠してるぞ!」

 リョウマがそう叫ぶ。

「さっさといえ〜!」

 俺もリョウマに合わせてつめていく。

 すると、リンは折れ事情を話す。

「このクラス負けすぎて最下位常連って言われててね、部活動の友達もそういってたから今回も最下位になるかどうかで賭けをすることにしたの。」

「一体何をかけたの?」

「駅前のふわふわパンケーキ。」

「え?じゃあ俺らパンケーキの為に地獄を見たってこと……?」

「そういうことになるね。」

 桃瀬もビックリしすぎて目がまん丸になっている。

「ま、まあ、君たちも万年最下位は嫌でしょ?だからウィンウィンじゃない?」

「それリンがいうセリフじゃねえからな!」

「そうだ!そうだ!反省しろ〜!」

 桃瀬も頷いている。

「悪かったって〜!最下位脱出したら私もなにか奢るから許して!」

「聞いたか?ルイ!言質ゲットだぜ!!」

「これはもう頑張るしかないッ!!」

 殺る気が満ち溢れてくる。

 「アイス、チョコ、ケーキ……」

 桃瀬に至ってはもう何を奢らせるか考えているようだ。

「そんな高いのやめてね!!私あまり持ってないから!!」

 リンの悲痛な叫びが公園に響いた。

 それからというもの3人ともリンの鬼トレーニングを必死にこなしていく。

「なにか景品があると人ってこんな変わるんだ……。」

 リンもあまりの変わりように若干引いている。

「まあやっぱり、最下位って恥ずかしいしね?」

 リョウマと桃瀬は頷く。

「ぜぇったい嘘だ!!さっきまで目のハイライトたなかったのに、私がなにか奢るって言った途端皆の目が輝き出したもん!!なんかすごい爛々としてて少し怖いまであるし!」

「そんなわけないだろって!なあリョウマ!」

「もちろん球技大会で為にやってるんだよ!」

「じゃあ私の奢りなしでもいい?」

「「「いい訳ないだろ(でしょ)!!」」」

「そんな揃いも揃って必死にならなくても……。」

 そんな雑談をしながらも特訓を続けていき、1週間が経った。

 そして最後の練習を終える。

「明日はついに球技大会だ〜!」

「「ウォォォォォォォォ!!」」

「何としても勝つぞ〜!」

「「ウォォォォォォォォ!!」」

「じゃあ明日に向けてよく寝ること、いいね?」

「「「わかりましたッ!姉貴(リンちゃん)!!」」」

 俺は言われた通りに直帰して、さっさと寝ることにする。

「いつの間にこんな健康的な生活になったんだろうか……。」

 普段なら3時くらいまで毎日ゲームしてたのに……。

 まあ…いいか。明日は何としても勝つぞ〜!

 そんなことを考えていたら、いつの間にか眠っていた。心は良かったが、体は相当こたえていたようでぐっすりだった。タイマーを設定するのを忘れるほど……。

 

 

 

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