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距離にしてだいたい1mの遠距離恋愛  作者: シャチネコ


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4/8

4.事件発生

いつも通り学校に登校し、おじいちゃん先生などの寝ていても怒られない授業に睡眠時間を稼ぐ。

「お前…冬休みが開けてもなんも変わんねぇのな……」

 とリョウマに呆れられたが、あいつも授業中起きているとはいえゲームしている同類なので心に響かない。

「あなた夜遅くまで何してるのよ?」

 いつの間にか俺、リョウマ、リンの輪に入った桃瀬が問いかけてくる。

「いやまあ…コイツとゲームしたりとかアニメ見たりだな。」

「うんうん。ところで美桜ちゃんはルイの寝る時間知ってるの?」

 ニヤニヤとしながらリンが聞いてくる。

 鋭いヤツめ。

「えっ!?いやなんでかって、それは……その……。」

 そこでごもらなくていいだろ!こっちをチラチラと見てくるなよ、余計怪しいだろ!

 フーっとため息をついてフォローを入れる。

「桃瀬と俺の家が隣同士だったんだよ。だから部屋の明かりとかで知ってるんでしょ。」

「へ〜。」

 一瞬しらけた空気になったがすぐにまた盛り上がる。

「家が隣同士って恋愛漫画でよくあるやつじゃん!!」

「おふたりさんアツアツだね〜!」

 リョウマとリンがからかってくる。

 その大声につられて野次馬(クラスメイト)が集まってくる。

「なになに〜?」

「なんか面白そ〜。」

「2人がなんか熱いらしいよ〜!」

「それマ!?」

「ルイ君手出すの早いね〜!」

 2人に話すとこうなるから嫌だったんだ……。

 桃瀬が恥ずかしそうに俯いている。リョウマとリンに何とかしろと目配せし、桃瀬の手を引いてクラスを出ようとする。しかし、

ガッという音とともに後ろに引っ張られる。

 女子ってこんな力持ってるんだ…………。

 俺が何をしようとしているのか桃瀬も気づいたようで、椅子から立ち上がってついてくる。

 手を引いて空き教室に向かって走る。

 いざ手を握ってみると小説では女子の手は柔らかいとよく表現されているが、なんかすっごくがっしりしている気がする。それが桃瀬だけがそうなのかどうかは分からないがあまり小説は参考にしない方がいいなと思った。

 けどそういえば、夢に出てくる女の子と何度か手を握ったことがあるがその手は温かく、柔らかかった気がする。

 そんなことを考えていると空き教室につく。

 そして急に手の握る力が強くなる。

「イダタダダッ!痛いからやめて!!」

振り返ると怒っているような表情でこちらを見つめてくる。

「今他の女のこと考えてたでしょ。」

 なぜこういうのには女子はすごい敏感なんだろう……?

「いやもちろん考えてませんって!」

「本当に……?」

「ホントダヨ」

「ならいいけど……。」

 許された!?ビンタでも飛んで来るかと思っていたのに!

「助けてくれてありがとう。」

 それだけを言ってそっぽ向いてしまった。

 よく見てみると頬を赤く染めて……いない!?

 これは照れているのか?どうなんだ?

「多分クラスメイト達はふたりがどうにかしてくれるから、これ以上隣同士とバラすのはやめよう。」

 いつの間にかこっちを向いていた桃瀬がものすごいスピードで頷く。よっぽど恥ずかしかったようだ。

 ふたりでしばらく雑談し時間を潰して教室に戻るとさっきの喧騒が嘘だったかのように静かになっている。

「なんで誰もいないんだ……?」

「あっ!!」

「えっ!なに?」

「次体育じゃん!」

「そうじゃん!!急がなきゃ!!」

 慌てて準備を済ませて校庭へと駆け出す。

 途中の廊下でリョウマとリンがダラダラと歩いているところに合流する。

「ふ〜。何とか間に合ったわ。」

「ギリギリセーフだな。」

「美桜ちゃんはジャージに着替えないの?」

 とリンが聞く。俺も少し気になっていた。

「私はちょっと運動をしちゃダメな体質なの。」

「えっ!そうなの?余計なこと聞いてごめんね!!」

「いや気にしなくていいよ!」

 そこでふと疑問が湧いてくる。

「ところでなんていって事態を収束させたんだ?」

 するとリョウマとリンはどや顔で、

「アツアツだってことを聞かれたから、桃瀬が熱があったってことにした!」

「私が提案しました!」

「アツアツだからって熱出ごまかすのはどうなんだ…?」

「いやでも実際みんな納得したからね。」

「な。」

「うっそだろおい!マジかよ!」

 こいつらの考えも変だが、それを納得するクラスメイト達は本当に大丈夫なのか……?と不安になる。

 桃瀬も2人の案が突拍子すぎて目を丸くしている。

「マジマジ!俺ら天才だろ!」

「天災と言いたいところだが今回はその案に救われたからなにもいえねぇな……。」

「「でしょ!!」」

 もうこの2人は助からないのかもしれないと今後を憂いながら授業へと向かう。

 

 

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