第54話《マッドピエロ編 潜入ねこ捜査 潜入ねこ操作 前編》
41の頭の中に構築された異空間――そこから現実世界を観測する二柱の神、ねこにゃんとぴょこにゃん。
彼らは41の仲間であるサルの「意識」へ見えない《糸》を伸ばし、サルの感情や過去の記憶、そしてマッドピエロの男・タツとの歪んだ関係性を暴き出していく。
「サルを操り人形にしてタツに接触させよう」――高次元の気まぐれな企みが動き出す中、現実世界の41の自宅では、相変わらずシュールで危険な日常が繰り広げられていた。
四毒混合の悪魔の麻薬と、迷い猫かみかみが持ち込んだ《ニルヴァーナ》の実験成功に歓喜する41たち。
正気を取り戻しつつも未だ怯えるサルに対し、41は独特の直感と高次元からのインスピレーションを受け、問いかける…。
第54話《マッドピエロ編 潜入ねこ捜査 潜入ねこ操作 前編》
《ここは41のアタマの中に作られた異空間》
ねこぴょこの二柱が、41を援護するため作られた異空間。
この二柱は、ヨーニャと友に、にゃんこ世界で開発した《コークスクリュー》のレシピを構築。
41にインスピレーションとして与えた。
そして《コークスクリュー》最後のピース《ニルヴァーナ》を渡すため、現実世界にかみかみのアバターを《迷い猫》として送り込んだ。
ーーーー
ねこにゃん「( *´艸`)次はここから、41の友達に侵入させてもらうにゃんよ」
ぴょこにゃん「(((*≧艸≦)ププッ 人なのにサルってw」
ねこにゃん「(*≧∀≦)サルはアダ名にゃん。名前なんてどうでもいいけど、呼ばれ方って大事かもしれにゃいぞ。」
ぴょこにゃん「確かにそうにゃん。41はいろんな呼ばれ方してるよにゃ。偽名とかも、使ってるし、呼びやすいように呼べばいいってスタンスにゃ。」
ねこにゃん「本名知ってるの、おりたちと数人だけだよにゃ。コイツ用心深いヤツにゃ。」
ぴょこにゃん「それに、相手の事も深く知ろうとしてにゃい。もし、捕まっても知らなければ嘘つかなくて、すむからにゃん。」
ねこにゃん「でも、今回は違う。自分や仲間たちに危害を及ぼすならって、モードチェンジしたにゃんよ」
ぴょこにゃん「よくわかんにゃいよなー。自己防衛と自己犠牲。お前ならどっちにゃ?」
ねこにゃん「おりたちじゃ、わからにゃいよ。作りが違うからにゃ」
ぴょこにゃん「それもそうだにゃ。ちょっと興味持っただけにゃんよ」
ねこにゃん「おりも、地球に来てから、そういうの考えるようになったにゃん。仲間できたからだよにゃ。それは、さておきにゃ。始めるぞ。」
ぴょこにゃん「( *´艸`)サルの世界へ入るにょさ」
ーーーー二柱は41の瞳から見えない《糸》を伸ばし、サルに侵入した。
ーー
ねこにゃん「(*≧∀≦)あたしサルざます。」
ぴょこにゃん「(*≧∀≦)あたしもサルざます。」
ねこにゃん「よし。オーケーにゃ。レンズ起動。サルの記憶、感情を観測。」
ぴょこにゃん「思考パターン捕捉。行動原理《恐怖心》《希望》より、今後の未来予測及び行動を推測。フォーカス自動補正にゃ。」
ねこにゃん「…あれ?おかしくにゃいか?…41と作り違うぞ?これは《コア》?《意識》の形?いわゆる《魂》ってヤツじゃにゃいか?」
ひょこにゃん「このカタチ。にゃんこ世界の《概念》と似てるよにゃ?41の中にこんなカタチ見えたか?」
ねこにゃん「ちょっと比較してみるにょさ。もう、2本《糸》出すぞ。ジュンとケイに接続。レンズ同時起動。」
ひょこにゃん「…《コア》捕捉…。」
ねこにゃん「41には《コア》がない?」
ひょこにゃん「まあ、待つにょさ。41の観察はまだ、不十分にゃん。でも、だんだん《異質》が裏付けられてきたにゃんよ」
ねこにゃん「エスネコみたいだにゃ。名前みたいに《コア》隠してるのかもしれにゃいぞ?」
ひょこにゃん「…かくれんぼ…。ニルヴァーナに隠れてたエスネコの封印思い出したにゃん。」
ねこにゃん「(´・ω・`; )えー…。めんどくさー。後回しにしよーよー。」
ひょこにゃん「(´・ω・`; )…まさか、エスネコ、何もしてないよにゃ?アイツ喋れないから聞いてもわからないし…。」
ーー
ねこにゃん「とにかく人には《コア》があるのわかったにゃん。サルのコアに侵入!」
ひょこにゃん「《遠い手》発動!よし。捕まえた。支配権取ったぞ。」
ねこにゃん「(*≧∀≦)サル回しにゃんw」
ひょこにゃん「(*≧∀≦)アダ名だってばw」
ーー
ねこにゃん「コイツの記憶、感情から推測すると《タツ》って、昔の友達はサルより上位なんジャマイカ?」
ひょこにゃん「41には強がって同等みたいな話し方してるけど。これは立場違うにゃ。かなり、41に会わせないよう、がんばってたけど、無理矢理スピード中毒にされた感じだにゃ。」
ねこにゃん「そうだにゃー。エミって女、紹介したのも、この《タツ》だけどにゃ。それもタツから女世話してやったって、恩着せがましく言われてる記憶あるにゃん。」
ひょこにゃん「サルは、はめられたにゃー。」
ねこにゃん「人間の心理ってわかんないけど、ずーっとタツにマウント取られてたみたいだからにゃ。サルは41で見返してやりたかったってのが《視える》にゃん。41の記憶から、エミって女も、サルの彼女のくせに41に救済求めてる感じだったにゃんよ。」
ひょこにゃん「エミが、あてにしてるのは《41という人》として?それとも《41の持ってるヤク》か?」
ねこにゃん「エミには、どっちもだろにゃ。サルにとっては、年下だけど公平に接してくれる41が自慢の友達だったんじゃにゃいか?それをタツ見返すために自慢したとか?」
ひょこにゃん「そうなると、やっぱりタツの情報欲しいよにゃ?」
ねこにゃん「(*≧∀≦)サルの支配権奪ったからにゃ。何なら、次にタツと接触したとき《殴れ》って命令できるぞ?もう、おりたちの操り人形にゃん。」
ひょこにゃん「(´・ω・`; )はー。おまい本当に雑だよにゃー。その先、考えてる?」
ねこにゃん「(*≧∀≦)考えてにゃいよ。」
ひょこにゃん「( ・`ω・´)この、アホねこ。おまいは性能じゃなくて性質欠陥品にゃ。」
ねこにゃん「( ;∀;)あにゃたもよ。わかんないにょ?」
ひょこにゃん「( ;∀;)そうか。言い過ぎたよ。ボクは自分の事ばかり考えてた。」
ねこにゃん「( ;∀;)あにゃた…。」
ひょこにゃん「( ・`ω・´)ってなるかーい!最適解出せ!」
ねこにゃん「サルにタツに電話させよう。電話線通してタツの耳へ侵入すればいい。」
ひょこにゃん「天才かよ。じゃあ、41にその流れ作らせるようインスピレーション渡すにゃん」
ーーーー
ここは41の家。
突然現れた迷い猫「かみかみ」の可愛さと、
咥えてきた謎の大麻に全員やられていた。
ーー
ジュン「( *´艸`)かっわいいー!かみかみー。うちの子になりなさいよ。アタシ飼ってあげるー」
かみかみみ「にゃおんぐお」
ジュン「(*≧∀≦)喋ってるの?何て言ってるんだろー。かわいいー!」
ケイ「おい。オレにも抱っこさせてくれよ。こんな色の猫、初めて見た。」
サル「じゃあ、次はオレ!」
かみかみはジュンに抱き抱えられていたが、
声をかけてきたケイとサルに返事をした。
かみかみ「にゃごにゃに」
そして、ジュンから離れ、
41の腹部目掛けて突っ込んでいった。
オレ「ぐっふ!何でいきなり突撃…。ふう…。かみかみー。お前、さっき喋ったよな?もう一度喋ってみろよ。お前が名乗った事とか、このマリファナの名前が《ニルヴァーナ》って教えてくれたとか、みんなにアタマ変になったとか疑われてるんだってば。」
かみかみ「( ̄^ ̄)ふんっ」
オレ「かみかみに鼻息で返事されたー。」
ケイ「(*≧∀≦)ついに、くるときが来たんだよ。41。オレは、いつまでも友達でいてやるからな。」
サル「オレも、お前が助けに来てくれるまで虫が見えたりしてた。気にしないよ。」
ジュン「かみかみって名前、かわいいからいいんじゃない?ジュピタンは幻聴でも、ねこ語までわかるんだもん。ねー。かみかみー。」
オレ「(´・ω・`; )…。もういいよ。」
ケイ「ところでさ。お前さっき何作って打ってた?何かごちゃごちゃ混ぜてたよな?」
オレ「ああ。何か思いつきで、こうしたら面白いかなーとか特に考えなしでやってた感じ?」
ケイ「何で質問返しなんだよ。で、どうなのそれ?」
オレ「どうって…。…スゲー。」
サル「説明になってない。オレはさっきのヘロインでヘロヘロだ。お前、ぜんぜんシラフに見えるぞ。ジュンだってケイだってキマッてるの、一目瞭然でわかる。」
オレ「サル。お前はこのままゾンビになって寝るんだよ。何日も寝てないんだろ?それにこれは…。」
サル「何だよ?」
オレ「今のお前には無理だ。回復してからやってやる。今から答え聞いて、やりたかったらの話だ。」
ケイ「もったいぶるなよ。どうなんだよ?」
オレ「めっちゃ効いてる!そして、混ぜたもの全部わかる。…でもまあ、やってみないとわからないよな。説明下手だけどさ。コークでキリッとクリアな脳で、ヘロインのダウナー感や、スピードのドライブ感を感じれる。おまけにLの幻覚も望んだように見える…。いや、描けるかな?まるで指揮者だよ。こんな風に話しながらも、オレは絶賛《神秘体験中》だ。だけど、それも…。」
ケイ「…それも?」
オレ「それも…。これをコントロールできたらの話だ。とにかく全部ブレンド。司令塔がコカインで他の効果が螺旋を巻くように味わえるから《コークスクリュー》って名前にした。レシピは、こうだ。まずLSDを水に溶かす。その水溶液に水を足して、ヘロイン、コカイン、スピードを混ぜて打ったんだ。」
ケイ「…マジかよ?それが全部効いてるって?」
ジュン「ぜんぜんそんな風に見えない。一人だけシラフみたい。それってさ、いつもみたいに、順番でやるのと違うの?」
オレ「ドロドロのジャンキーに見えないだろ?効いてるけどオレは極めて冷静だよ。効果を消しあってるわけじゃない。んでさ。ここからが不思議なんだけど。かみかみが突然現れて、咥えてたのがバッツ。さっきお前らが、バカにしてた幻聴でもなんでもいいんだけどさ。この《ニルヴァーナ》を吸って《コークスクリュー》は完結する。とにかく今のオレは《祝福》されてる気分だよ。かみかみの登場もワンパッケージで神秘に連れてかれた感じ。これは、今のオレの感じ方だからさ。別に笑われてもいいよ。」
ケイ「…なるほど。確かに不思議だ。ちなみにその《ニルヴァーナ》じゃなくて、他のハッパじゃダメなのか?」
オレ「うーん…。どうだろ?だいたい、この《ニルヴァーナ》の出どころが謎過ぎる。そして、この効き方。これかなり極上ネタだぞ。お前らだって吸ってわかるだろ?…それに、順番が大事な気もするんだよなー。《ニルヴァーナ》で《コークスクリュー》を解毒して調和になるって思った。やってみるか?」
サル「…オレはいい。聞いただけでお腹一杯。今は無理だわ。」
ケイ「オレはやる!そして《ニルヴァーナ》で完結ってのを体験してみたい。」
ジュン「アタシも!ジュピタン信じてるから大丈夫!」
オレ「わかった。作るよ。サルには代わりにもう一発ブラウンシュガー打ってやるから待ってな。」
ケイ「それにしても、コカイン打つなんて、やったことねえなー。フツー鼻から粘膜吸収だろ。」
オレ「歯医者は打つじゃん。局所麻酔はコカインだろ?」
ケイ「そりゃそうだな。まあ、いっか。任せるよ。」
ーーーー
オレは全員分の《コークスクリュー》と、サルのブラウンシュガーを用意した。
ーーでも、その前に。
いくつか確認しなきゃいけない事がある。
ーー
オレ「そうだ。サル。彼女は?」
サル「あ?ああ…。前は行き来してたけど。…1週間近くかな。オレも電話線抜いてたし会ってないよ。」
オレ《ふーん…。》
オレ「その間もタツって友達は、お前んちにスピード補充しに来てくれてたんだよな?」
サル「…まあな。何で?」
オレ《何か変だよなー…。》
オレ「サル。違ってたらゴメン。お前さ。タツが来てくれてたんじゃなくて、最後の頃はタツを呼んでたんじゃないの?タツの代わりに彼女が持ってきたとかそういうのないよな?」
サル「…何で?」
オレ「何となくだ。だから違ってたらゴメンて話だよ。お前さー。見張られてる気がするってのも言ってたじゃん?実際、そのタツってやつか、マッドピエロって連中に見張られてたとかない?」
サル「…。41。また、オレおかしくなっちゃうよー。」
ジュン「怖っ…。マッドピエロってそこまでするの?て、何のため?」
ケイ「サルが41の家に行こうとしたら尾行するとか?」
サル「…。まあ、さっきまでオレもおかしかったから言うけどさ。気になってカーテンから外見ると、知らない車止まってたりしてたからさー。警察かなって思い込んでたとこもある。」
オレ「それで?」
サル「ああ。…ゴメン。41の言う通りだよ。オレからタツにないの?って電話してた。ハッパとかやりたかったんだけど、タツに仕入れ先知られたくなかったから、どこにも行けなくなっちゃったんだ…。それでスピードしか、やるものなくなっちゃったんだよ…。」
オレ「別に責めてないよ。なあ、オレたちが助けに行かなかったとしてさー。スピード切れて、次、タツに電話するのいつ頃の予定だった?」
サル「…明日か…明後日には電話してたと思う。…代わりにエミが持ってくることもあったよ。アタリだ。お前、何なの?鋭いなー。」
オレ「じっちゃんの名に懸けて!」
ケイ「(((*≧艸≦)ププッ だから、それ何なんだよ?」
《パチン》ーーまたジュンに叩かれた。
ジュン「ジュピタン。天才的に空気読めないよね!」
オレ「サル。タツって夜中でも電話できるヤツ?だったら、なくなったからいつ入るって電話してみろ。うちからでもいいし、聞かれたくなかったら、うちの前の道路渡ったとこに公衆電話あるだろ?そこからかけてこいよ。」
サル「いまー?電話出るかなー?」
オレ「出なかったらエミに。」
ケイ「(*≧∀≦)出たよ。41の無茶ぶり。」
ジュン「もう、朝の4時だよ?」
オレ「オレたちには昼だろ?だって今からお前らコークスクリューやるわけだし。あ。サルは電話終わったらゾンビな。2階の和室でちゃんと寝ろ。布団ひいてやるよ。」
サル「…じやあ…電話してくる。」
オレ「(*≧∀≦)迷子ゾンビになるなよー。んでゾンビ罪で捕まるなよー。」
《パチン》ーーまたまたジュンから一発。
するとーー
オレの膝の上に乗っていたかみかみが、
ジュンに向かって鳴いた。
かみかみ「にゃにゃご、にゃにゃんおん。」
オレ「( ;∀;)かみかみー。お前かばってくれたのかー。」
ジュン「(@_@)ホント喋ってるみたい!何て言ってた?」
オレ「んーと…。バカがうつるよ?」
すると、かみかみが頷いた。
かみかみ「にゃおん」
オレ「(((*≧艸≦)ププッ 当り?マジかよ。不思議過ぎるだろ。さあ、作戦開始。ごほうびはそれから。盛り上がっていこうー!」
ジュン「イェー!」
ケイ「オー!」
サル「…行ってきまーす。」
ーーーー
ここは41の中の異空間。
このやり取りを観察していた二柱は呆れていた。
ーー
ねこにゃん「(*≧∀≦)天才かよ。41が誘導したぞ。」
ひょこにゃん「(*≧∀≦)いや、こいつバカにゃん。」
ねこにゃん「かみかみ、一生懸命喋ってるにゃんよ」
ひょこにゃん「人語はわかるようにしたけどさ。アイツもバカにゃん。」
ねこにゃん「どっちにしても潜入《捜査》開始にゃん。面白くなってきた。」
ひょこにゃん「潜入《操作》でしょ。あにゃたノリノリよねーw」
ねこにゃん「(*≧∀≦)にー」
ひょこにゃん「(*≧∀≦)にー」
ーーーー《ここは41の中の異空間》
ーーさらに深い場所。
ねこぴょこも気づけぬ121層の封印で隠れているモノがいた。
エスネコ「(*≧∀≦)かみ…か…み。にゃ!」
ーー何をする気なのだろうか?
何も入っていなかった高性能の冷蔵庫ーー。
一つずつ、大切なモノが入れられていく。
《エスネコ》の学習が進んでいく…。




