第47話《マッドピエロ編 アクセス ザ ダークファンタジー中編》
ヨーニャのアストラルボディの深層で捉えた、眠り続ける巨大な《目》。
11次元の観測レンズによって見えてきたのは、白目と鏡面の瞳を持つ異形――そしてその先へと続く「空想の新宿」だった。
夢と現実、そして「見る者」と「見られる者」の主客が反転するなか、モブの肉体を構築したねこぴょこたちの精神探訪はさらなる深層へ。
第47話《マッドピエロ編 アクセス ザ ダークファンタジー中編》
ここは、ヨーニャのアストラルボディ内部。
二次元レンズによって見えたもの。
ーーそれは「人の閉じた目」だった。
ーーーー
ねこにゃん「ぴょこにゃん。この目って、ただの目じゃないよにゃ?」
ぴょこにゃん。「ああ、ヨーニャ本体の《無数の目》のひとつだろうにゃあ」
ヨーニャ「無数の目?」
アムリア「ヨーニャの本体って目がいっぱいついてるわけ?妖怪じゃない。キモッ」
ヨーニャ「(´・ω・`; )不気味だの何だの、いちいち失礼なヤツだなー…。」
かみかみ「妖怪見たいおー」
ねこにゃん「まあ待て。おまいら、どの辺まで見えてるにゃ?」
ぴょこにゃん「というか、どんな風にだにゃ?」
ヨーニャ「うーん。人が目をつぶってる、寝てる感じかな。お前らには違って見えてるのか?」
ねこにゃん「そっかー。じゃあちょっと見え方変えよっか。ぴょこにゃん、どうする?」
ぴょこにゃん「ここまできて隠してもにゃ…。フィルター変えるか」
ねこにゃん「アムリア。かみかみ。それにヨーニャ。心の準備はいいかにゃ?」
ヨーニャ「ああ、お前らが見えてるように見せてくれ。」
アムリア「かみかみ、アタシがいるから大丈夫よ。」
かみかみ「わかってるお。妖怪見たいお」
ぴょこにゃん「じゃあ、おりたちの具現化映像とフィルター偏光調整っと。」
ーーねこぴょこたちが見えてるモノを見て、
他のモノは言葉を失った。
ーーーー
アムリア「…これ何?」
ねこにゃん「この見え方ならアムリアの言った《妖怪》もハズレじゃないよにゃ」
ぴょこにゃん「マブタに見えてるのは《口》だろにゃ。その回りも見えるにゃろ?目の回り、眼球かにゃ?そこから赤い神経みたいの伸びてるにゃん」
ねこにゃん「ゲゲゲの鬼太郎に出てきそうなヤツにゃん。探すか。」
ぴょこにゃん「OK。妖怪、幽霊、悪魔、お化け等、全データアクセス。類似物含め情報収集にゃ。」
ねこにゃん「(((*≧艸≦)ププッ!あった。鬼太郎の西洋お化けが似てるかにゃ」
ぴょこにゃん「(*≧ω≦)色違いの『バックベアード』っぽいにゃん」
ねこにゃん「これ、ニルヴァーナで襲ってきた虚無の目にも似てるよにゃ?」
ぴょこにゃん「ああ。そうだにゃ。でも、これは対になってる。色も人の色にゃん。でもさー。これ発育中にも見えるにょさ。形変わるかもにゃ。」
ねこにゃん「(((*≧艸≦)ププッ!それより、コイツ口からまつ毛生えてるにょか。名前つけるにょさ。」
ぴょこにゃん「(*≧ω≦)妖怪『クチビルマブタマツゲ』にゃ」
ねこにゃん「区切った方が名前っぽくなるし、それだと『目』が抜けてる。85点!やり直しにゃ!」
ぴょこにゃん「妖怪『メダマツゲ魔・ブタクチビル』ってどうにゃ?」
アムリア「(((*≧艸≦)ププッ メダマツゲって魔物で、名前がブタクチビル?豚唇ー?」
ヨーニャ「( ・`ω・´)コラ。お前ら遊んでるだろ」
かみかみ「(´;ω;`)ますます怖いおー」
エスネコ「(*≧ω≦)にゃー」
怖がるかみかみの声に反応したのか、
エスネコの粒から、かみかみに優しい熱が発せられた。
かみかみ「ん?温かいお?エスネコが守ってくれてるにょか?」
エスネコ「(*≧ω≦)にゃ」
ーーーー
ねこにゃん「ぴょこにゃん。この目、たぶん…。」
ぴょこにゃん「ああ。《二次元レンズ》にゃ。どこまで追えるのかわからんけど、おりたちの下位互換てとこじゃないかにゃ。」
ねこにゃん「(*≧ω≦)ますます、興味わいてきたにゃん。」
ぴょこにゃん「よし。エスネコとリンクしてれば平気だろ。遠い手で、こじ開けるぞ。」
ねこにゃん「ぴょこにゃん。ちょと待て。こういう時、ガイドさんとして言わなければならにゃい。みなさーん、これから足場の悪いとこ行くので足下注意してくださいねー。無理しにゃいようにねー」
アムリア「ヽ(*´∀`)ノ♪ハーイ」
かみかみ「( ・`д・´)らじゃー!」
エスネコ「(*≧ω≦)にゃ!」
ヨーニャ「(´・ω・`; )はーい…。」
ーー
《ミリミリミリ》
二次元レンズの能力《遠い手》の力で、
唇の形をした二つの瞼がゆっくりと開かれていく。
そこには、
乳白色の白目と鏡面のような《瞳》があった。
ねこにゃん「ほら、レンズにゃん。《いくつ》まで開くんだコレ?」
ぴょこにゃん「おりたちとは作りが違うにゃ。レンズが多層フィルターなってるにゃん。本当に「人」かコイツ?」
ヨーニャ「さっきから、レンズって言ってるけど何なんだ?」
ねこにゃん「あー。説明すると長くなるにゃん。簡単に言えばカメラのレンズにゃ。1眼レフとかあるだろ?おりたちは11眼レフ。次元とか時間とか…。そーだにゃあ、エネルギーの流れとか見て《本質》とかも見れるって感じかにゃ。何でもお見通しって事にゃん」
ぴょこにゃん「リアルフォーカスで固定されたモノを二次元化させて触ることができるにょさ。それが《遠い手》にゃん」
ヨーニャ「(´・ω・`; )聞いても、さっぱりわかんねーよ。お前ら…神様ってやつなのか?」
ねこにゃん「違うにゃ。…神様ねー。会ったことにゃいよ」
ぴょこにゃん「上にも下にもいるんじゃにゃいか?おまいだって、ここじゃ《ヤク》の神様ジャマイカ」
かみかみ「(*≧ω≦)そジャマイカ!」
ねこにゃん「おー。ふざけ方上手くなってきたにゃ。かみかみ、えらいぞー」
アムリア「( ・`ω・´)真似しちゃダメよ」
ヨーニャ「(´・ω・`; )いいから、早く行こうぜ」
ねこにゃん「じゃあ、瞳の鏡、通るにゃん。何が見えるんだろにゃ。オラ、ワクワクしてきたぞ」
ぴょこにゃん「悟空さ。ご飯の時くらいスーパーサイヤ人はやめてけろよ」
《スー》
鏡面の幕を通り抜ける。
そこには見慣れた景色が広がっていた。
ーーーー
ねこにゃん「ここって…新宿じゃにゃいか?」
ぴょこにゃん「…いや、似てるけど違う。」
ヨーニャ「ここは何なんだ?うちの街にも似てるぞ」
ねこにゃん「当たり前にゃん。ここに似た新宿って街を、つぎはぎコピーして作ったのが、にゃんこシティだからにゃ。でも、ここは空想の新宿にゃん」
ぴょこにゃん「ヨーニャ。ここに、おまいの本体がいるぞ。ここは本体が見てる《夢》の中にゃん」
ねこにゃん「何時見た夢かわからないけどにゃ。本体が同時進行で他の夢も見てるかもしれにゃい。レンズで、この場所、年代を測定しメモリしとけばいい。」
ヨーニャ「…この夢、オレも見たぞ…。」
アムリア「( ・`д・´)ねえ、買い物できるかしら?」
かみかみ「デパートの屋上遊園地行きたいおー」
ヨーニャ「それよりも。…たぶんアイツだ!」
ーーヨーニャが意識を向けた雑踏の先に派手なアロハシャツとジーンズ姿の若者が裸足で歩いていた。
ねこにゃん「あれか?一人だけ裸足にゃん。」
ぴょこにゃん「追っかけて印つけるにょさ。ついでに入るにゃん」
ヨーニャ「気をつけろ。アイツに感づかれないようにしろ。オレたち見えないと思うけど、アイツの意識した視界に入っちゃダメだ。」
ねこにゃん「…何でにゃ?」
ぴょこにゃん「何を見たにゃ?」
ヨーニャ「アイツに意識を向けられると、動けなくなる。そして《景色》に変わるんだ。それと急いだ方がいい。」
ねこにゃん「見られると止められて二次元化されるのか?おまいの夢の主はレンズ使いってことだにゃ…。」
ぴょこにゃん「これが本体が見てる明晰夢の世界なんだにゃ。急いだ方がいいとは?」
ヨーニャ「この街の夢は、だんだん腐って崩び出して、最期に全部沈んで終わるんだ。」
ねこにゃん「時間制限があるってことだにゃ。」
ぴょこにゃん「気配はなるべく消す。でもこの夢の支配者で、レンズ持ちだと少しは感づかれるかもにゃ」
ねこにゃん「あとは何かないにょか?」
ヨーニャ「…メッセージ伝えられるか?」
ぴょこにゃん「リンクできればにゃ。でもあまり大きく干渉するヤツだと壊れるかもしれにゃいぞ?」
ヨーニャ「正しく壊れろって、上手く伝えてくれ」
かみかみ「じゃあ、ボクからのメッセージも入れてほしいお」
ヨーニャ「何する気だ?」
かみかみ「ボクがエスネコ連れてヨーニャを助けに行くって!」
アムリア「(*≧ω≦)名案じゃない。じゃあアタシからも!きちんと恋愛するのよーって」
ヨーニャ「(´・ω・`; )…だーかーらー。壊れちゃうってば…。」
ねこにゃん「任せとくにょさ。印つけば、いつでも簡単なシグナルは送れるようになる。」
ぴょこにゃん「マーキングしとけばいい。直接リンクできれば、どんな《武器》がいいかもわかるしな。それと…。」
アムリア「アタシとかみかみだけで、デパート行ってきていい?」
ぴょこにゃん「あれ?何言おうとしてたっけ?アムリアに、口挟まれから忘れたにゃん」
ヨーニャ「(´・ω・`; )不安だなー。レンズの話の時はチートだなって思ってたのに」
ねこにゃん「とにかく追うにょさ。でも、どうせならアイツの能力も直接確かめてみたいにゃん」
ぴょこにゃん「それだ!さすが、ツレにゃのさ。」
アムリア「どれよ?」
ねこにゃん「この夢の世界の住人に化けるにょさ。」
ぴょこにゃん「みんなにもヒューマンボディ作るにゃん」
アムリア「アタシ、ギャルがいい!」
ねこにゃん「そんな、つまらないのでいいにょか?ここ夢の中にゃんだぞ?さっき《無数の目》がついてるって言っただろ。それはきっとアイツの中に他の明晰夢を見るための《目》があるってことにゃん。」
ぴょこにゃん「さっき、《目》から入っただろ?ってことは、アイツが他の夢を見る目から出れるって事にゃん。まあ、あんまり干渉しないようモブだろにゃ。登場人物はそのたび変えてもいいし」
かみかみ「じゃあボクはお化け!びっくりさせるヤツ」
ぴょこにゃん「おりは、にゃんこテレビ局のデタラメなニュースキャスターだにゃ。そっからメッセージ送るにゃん。ねこにゃんは何やるにょさ?」
ねこにゃん「(*≧ω≦)ニュースキャスター?モブどこいったにゃ?他の夢見てみないと、わからないけどにゃ。悪の親玉やるつもりにゃん。正義教えるにょさ。」
アムリア「じゃあ、アタシ夢の中だけの彼女なっちゃおーっと」
ヨーニャ「(´・ω・`; )…オ、オレは?」
ねこにゃん「おまい本人にゃん?透明人間とか?」
ぴょこにゃん「ドッペルゲンガー役にゃ?」
アムリア「んーと、ヨーニャはねー。見張れるように、いつも側にいてー、でもバレないように…。あ!財布でいいんじゃない?」
ヨーニャ「( ・`ω・´)財布?人じゃねーじゃねーか」
ねこにゃん「じゃあ、夢の中のエーテルエネルギーよりドリームヒューマンボディ構築!」
ぴょこにゃん「フツーじゃダメにゃん。ダークファンタジーオプション付き!」
《ぽんっ》
《ぽぽぽんっ》
5人のヒューマンボディが構築され雑踏に混じっていく。
ーー《目標ロックオン》
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錆びた空の下、ノイズに蝕まれた都市。
夢の残骸と合成された現実の中を、
41は裸足で歩いていた。
目は醒めきらず、心は燃え尽きず、
41の血脈にはドラッグという毒が流れている。
ーーそして脳には未知の神が宿る。
ーーー
41「これは夢?また夢の中で夢を見ているのかオレは?」
41「これは明晰夢か。…この街は初めて…だよな!?既視感がある。…視線?この夢の中で誰かがオレを視てるのか」
41「裸足か。まるでゾンビじゃねえか。だりいな…。まあ、いっか。どこかで靴でも買おう。」
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ーー置いてきぼりになった粒がいた。
量子より小さい《粒》は41の視線をトレースしていく。
その《粒》は気づかれないよう、
41の精神に入り込んで隠れた。
ーーかくれんぼマーキング。
これで、
いつでも41のアタマの中に隠れる事ができる。
エスネコ「(*≧ω≦)にゃ」《入っちゃった》
ーーこれが後の現実と未来に大きく影響していく。




