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第34話《ニルヴァーナ編 消えるモノ現れるモノ》

第34話《ニルヴァーナ編 消えるモノ現れるモノ》お届けします!

「エスネコかくれんぼやり過ぎ封印」こと121層魔法陣に挑むねこぴょこコンビ。

無事に封印解除……と思いきや、事態は予想外の方向へ!?

全知全能たちの明日はどっちだ。

どうぞお楽しみください!

第34話《ニルヴァーナ編 消えるモノ現れるモノ》


ねこにゃん「コラー!起きんかーバカねこー!」


ぴょこにゃん「くっそー!始めからやり直しにゃん」


ーーー


遥か地球の裏側。


物理法則の位相をねじ曲げたその先に、「ニルヴァーナ」と呼ばれる封印の地が存在する。


かつてエスネコが自らの意思で封じたその場所は、すべての世界の理から外れた、隔絶された静寂の環である。


中心には、完璧な円形の草原が広がっている。


その周囲を、ライムグリーンの葉が茂る林が取り囲み、さらに外郭には、水でできたかのような冠状の山脈が連なる。


まるで時間そのものが固化し、地形となったかのように、波打つことも崩れることもなく、その山は永久にそこにある。


その中心に、眠る猫が一匹――いや、一柱。

神格存在・エスネコ。


彼が築いた封印は「121層魔法陣」


11次元構造を圧縮し、地表に投影された、形而上の迷宮である。


そこで、ねこにゃんとぴょこにゃんが、何度もため息をつきながら、繰り返し「起きんかー!」と叫んでいた。


その声に呼応して草原中心部に揺らぎが表れる。


二次元レンズで発見した、それはーー。

式名:「121形状多層立方圧縮11次元エスネコ魔法陣」


簡単に言うなら「エスネコかくれんぼやり過ぎ封印」てところだ。


最初に二人が二次元レンズで確認したときの印象は複雑な「ジェンガ」


色も形も模様もバラバラ。


サイコパスなおもちゃのように見えた。


ところが、見えたとたんに平面化して地面に貼り付いた。


これは二次元の形状だが「121」層の圧縮された封印。


封印の種類はミステリーサークルのような幾何学模様。フラクタル模様。魔法陣。古代文字のような法印。渦巻き状態に書かれた見たことのない数字の数式など。


この121層の封印は縦横、斜めに方向、角度、速度を変えながら回転しているが、圧縮されているので平面に見える。


それぞれ異なる速度・軸・角度で回転する121の層は、古代文字や幾何学結界、渦巻き数式、意味不明のフラクタルを孕み、全体としては二次元錯視のように「S」と「N」が入れ替わる幻像を形成している。


「ねじれ双極構造」である。

→ 遮蔽されてた11次元情報が、偏光干渉してS/Nに『見える』

→ つまり見てる側によって「N」「S」「Z」、また数字の「5」ファイブや記号の「∞」無限大や「Ω」オメガにも見えるのだ。


解読者の知性・直感・記憶・運命、そして忍耐が試される構造。


一手でも間違えれば、全層が無効化され、草原は静かに元の姿へと戻る。


そうしてまた、最初の問いに戻る。


ーーーー


ねこにゃん「……あ。これ違う。ここ、2戻るにゃ。くそー!」


ぴょこにゃん「( ・`ω・´)にゃんだこり?いちいち解くのに『すごろく』も混ぜてるんにょか?バカねこのくせにー!」


ねこにゃん「(´・ω・`; )こいつバカねこだけど、おりたちの『知』と『能』入ってるにゃ。ムカつくにゃー……」


ぴょこにゃん「(´・ω・`; )……あー。バカはやりづらいって、このことにゃん」


彼らが解こうとするたびに、封印の中心に現れる符号は揺らぎ、やがて静かに消える。SとNの輪郭も溶け、ただの草原が現れるだけだ。


そのとき、かすかに風の中から聞こえてくる声があった。


エスネコ「ぐー……ぐー……zzz。にゃ……」


ねこにゃん「寝た!?今、ぐーぐーって聞こえたにゃん……!」


ぴょこにゃん「おちょくってるにゃん、コイツ。アタマくるにゃー……」


ねこにゃん「( ・`д・´)なあ、ぴょこにゃん……バカのくせにアタマがいいのと、アタマがいいのにバカにゃの、どっちがマシだと思う?」


ぴょこにゃん「(´・ω・`; )それ、どっちもおまいの事にゃ。どっちもやりづらいにゃ」


ねこにゃん「( ;∀;)……おまいもにゃん」


ぴょこにゃん「( ・`д・´)百も承知にゃ。今わかってんにょは、バカねこにバカにされてるってことにゃん……!」


それでも、諦める気配はない。


ねこにゃん「絶対解いてやるにゃ!」


ぴょこにゃん「おりたちを、なめんにゃよー!」


ふたりの声が、草原の空気を震わせる。その声に呼応するように、魔方陣が微かに軋んだ。


ふたりは叫ぶ。


ねこぴょこ「コラ!起きんかー!バカねこー!!!」


ぴょこにゃん「寝たふりとか、いつ覚えたにゃん!起きんかー!!」


それはただの呼びかけではない。


世界に挑む意志の証明であり、ひとりの『家族』を、もう一度取り戻すための祈りだった。


ーー並列思考による大量演算。

その中でーー


ねこにゃん「ぴょこ。そこじゃにゃいか?そこで一時停止にゃん」


ねこにゃんが封印の回転が《不規則》な規則性を持ってることに気づいた。


ぴょこにゃんが、ねこにゃんに言われた場所をレンズを通して見たところ、SとNの動きが実は未来から戻ってきているものだと判明した。


ぴょこにゃん「おりのレンズ、未来の11層先まで届いてるにゃ。これ、封印じゃなくてパズルにゃ。たぶん順番を『確定』させればいいにゃ」


ねこにゃん「(´・ω・`; )からくり箱にパズルかよー。そこレンズでメモって順番、固定させるにゃん」


ぴょこにゃん「(´・ω・`; )罠はここにあったにょかー。ここに気づかないでサクサク進むとダメだったんだにゃ」


ねこにゃん「( ;∀;)絶対見落とすやつにゃ。あと一歩ってとこで《ふりだし》に戻るのもこの《未来線》かー…。」


ぴょこにゃん「フフ(*≧∀≦)おまいっぽいにゃ。だから気づいたんにゃろ?」


ねこにゃん「(*≧∀≦)フフン。未来線とかは、おまいっぽいにゃん」


ねこにゃん「(*≧ω≦)にー」


ぴょこにゃん「(*≧ω≦)にー」


かみかみ「《にー》してるってことは、うまくいきそうなのかお?」


かみかみが食後のお茶を飲みながら、ねこぴょこのところに来た。


口の回りやヒゲに黄色いカスがついてる。

おそらく、デザートで食べたメロンパンだ。


ねこにゃん「まだ、最後に何かあるかもしれんからにゃ。《魔のつくもの全て》の力において《反射の悪魔》を構築!かみかみに《バリア》強化・宇宙!」


ねこにゃんの《魔のつくもの全て》の力で、かみかみに《バリア》がはられた。かみかみに当たる物理的なダメージはバリアで跳ね返り真上の宇宙に転送される仕組みだ。また、威力はそのままバリアの強度を上げる。


ぴょこにゃん「メロン号。かみかみを頼むぞ。」

メロン号の外皮の《シワ》の手が伸び「敬礼」のポーズを取った。


ーーーー


草原の中央、封印の柱がうっすらと赤く揺れていた。


ねこにゃんとぴょこにゃんの足元には、これまでの失敗で消えかけた草がまだうっすら残っている。


封印解除のカギ。自分達を表す《11》という数字をエスネコはヒントと罠にしていた。


ねこにゃん「あとひとつ……あと『ひと封印』にゃ……!ぜぇ、ぜぇ……あー疲れるにゃ」


ぴょこにゃん「三次元ボディはケガもするし疲労もするんだにゃ。おり……見えたにゃ。未来の、11層先の順番……やっと読めたにゃ」


ねこにゃん「えっ、マジにゃ!?おまい、チートにゃん!」


ぴょこにゃんは目を細める。ねこボディの瞳の奥の二次元レンズがキラリと光る。


ぴょこにゃん「回転の“逆相”に揺らぎがあるにゃ。ここで“遠い手”使って、未来に印つけといたにゃ」


封印の文字が淡く輝き、順番にカチリ、カチリと回転しはじめる。


《121.120.119.~110…。》


まるで、見えない手が先に答えを知っているかのように。


《5.4. 3. 2.1 .0…。》


《封印解除確認》


二人の共有する意思。

多重多層多次元構造の、全ての《知》が封印解除確認を示した。


ねこにゃん「うおー!揃ったにゃ!!」


封印の最後のパーツがカチッと音を立ててはまり、目の前の空間に淡い虹色の光が走る。


ねこにゃん「やったにゃー!!」


ぴょこにゃん「ふう。解いてやったにゃん」


その瞬間——


封印の核が「ジッ」と音を立て、赤い稲妻型の《S》に変形する。


ぴょこにゃん「……ん?にゃんだ?」


ねこにゃん「え、え?解いただけじゃにゃい!?」


その《S》が一閃し、粒子に分解されると同時に.轟音とともに爆ぜた赤い光が、二人を呑み込んだ。


《ゴバウァーーー!》


ねこにゃん「にゃあああああああ!?」


ぴょこにゃん「これは……。封印じゃなくて《トリガー》にゃーーーっ!!」


《ザーーーーーー》


光は草原を撫でるように走り、やがてすべてが静かになった。


何もない草原。


《ヒュー…》


光の名残のような、そよ風が吹く。


そして、時が止まったような静寂が訪れる。


ただひとり、ぽつんと残されたのは、かみかみとメロン号だけだった。


かみかみ「はあ?二人とも消えたお……?」


風がやみ、音がやみ、ただ静けさだけが残る。


そのとき——


空間の一点がキュッと歪み、小さな光点が浮かび上がる。


かみかみ「……ん?」


光点がふくらみ、膨らんで——


《ぽん!》


という間抜けな音と共に、何かが目の前に現れた。


それは——

ライムグリーンの体毛、額には赤い稲妻型のSマーク。


胸からお腹にかけて、柔らかくカーブした“赤いN模様”。


かみかみの目の前で、その存在がゆっくりと手をあげる。


エスネコ「(*≧∀≦)にゃっ!」


かみかみ「(@_@)?はあああああ!?」


エスネコ「(*≧ω≦)にゃー」


かみかみ「( ・`ω・´)ぬぬぬなぬ?え?にゃ?なにそれ!?どこから!?ねこにゃんは?ぴょこにゃんもいない。何?何が起きたの?…え?えーーーーー?」


エスネコ「(*≧ω≦)/にゃ」


かみかみ「お、おまいは誰よ?」


エスネコ「(*≧∀≦)にゃー」


かみかみ「ぬ?もしかして、おまい《にゃ》しか言えないにょか?」


エスネコ「(*≧∀≦)にゃ」


かみかみ「にゃるほど。ボクは、かみかみ。かーみかみ。わかる?」


エスネコ「(*≧∀≦)にゃー!」


ーーその頃


そこは七色の縞模様が蠢いていた。


近くても遠くに。遠くても近くに。


自我のある場所が位置を決める。

意識を手放せば縞模様の波に飲まれ、世界に拡散される。


《意味》を食う場所。


ここには《捕食》以外のルールはなさそうだ。


ーー


ねこにゃん「ここどこだ?おりたちが住んでた場所と、そっくりにゃん。何起きたにゃ…。」


ぴょこにゃん「たぶん…合体したにゃん」


ねこにゃん「エスネコと?異空間であんだけトライしたけど、くっつけなかったにゃんよ」


ぴょこにゃん「あっちから、くっつこうとすると、くっつくとか?」


ねこにゃん「じゃあここは、もしかしてエスネコの中にゃ?」


ぴょこにゃん「たぶん、そうなるよにゃ。おりたち、閉じ込められたにゃん」


ねこにゃん「じゃあ、おりたち今《粒》になってるにょか?ここは異空間みたいだけど、おり、チンチラボディのままにゃ。おまいもアメショーのままにゃん。これは幻にゃのか?」


ぴょこにゃん「わからにゃい…。でもアイツ進化してるからにゃー。もしかして、おりたちの構築した三次元ねこボディ参考にしてカラダ持ったかもしれにゃい」


ねこにゃん「ふむ。なあ、外、見れにゃいのか?レンズ使ってみるにゃん」


《キュイン》ーー


二次元レンズを起動。

二柱(ふたり)は《遠い手》で空間を掴み丸い穴をこじ開けた。

だが、それは縞模様をずらしたに過ぎない。

いろいろな方向に流れる水の膜のような窓だ。


ぴょこにゃん「おー!見えるし、聞こえるにゃん。かみかみー!おりたち、ここにゃー!」


ねこにゃん「おーい!かみかみー!」


ーー返事はない。


だが外から声が聞こえてきた


ーー《かみかみ「もしかして、おまい「にゃ」しか言えないにょか?」


ーー「(*≧∀≦)にゃ」ーー


ーーーー


ねこにゃん「(´・ω・`; )え?今の聞こえたよにゃ?かみかみに話しかけられてるの誰にゃ?」


ぴょこにゃん「(´・ω・`; )ぬぬ。今、《にゃ》しか言えないとか言われてなかった?『にゃ』って鳴いたの誰よ?お、おりたちか?」


ーーーーー


ーー《かみかみ「ボクは、かみかみ。かーみかみ。わかる?」》


ーー《エスネコ「(*≧∀≦)にゃー!」》


ーーーーー


ねこにゃん「(´・ω・`; )…たぶんカラダあるにゃん。今、こいつの手を動かそうとしたけど動かせにゃい…。自分の手が動くだけにゃ」


ぴょこにゃん「おりもにゃ。首から下。…なあ、足元までならレンズで見れるんじゃにゃいか?」


二人はレンズでカラダを見回した。


ーー


ねこにゃん「体毛が黄緑ぃ?それに胸に赤い模様あるにゃ。…これは『N』か!」


ぴょこにゃん「おいおいおい。てことはだにゃ…」


ねこにゃん「《にゃ》しか言えないカラダに入ってるってことー!?」


ぴょこにゃん「何も干渉できにゃいカラダに閉じ込められたにゃ。」


ぴょこにゃんが叫ぶ。


ーー《おーい!エスネコー!》ーー


叫び声はエコーにもならない。

縞模様に吸音される。


ーー


ぴょこにゃん「ほら、何も反応なしにゃん。でかい声あげても、響かないで消音されるにゃん。おりたちの言葉なんて届いてにゃい」


ねこにゃん「無敵のバカねこにされたにゃん」


ぴょこにゃん「レンズで見れるのも覗き見程度。《遠い手》も使えにゃい。ここは無限の檻にゃ」


ねこにゃん「かみかみが心配にゃん」


ぴょこにゃん「アイツに教育してもらうしかないにょさ」


ねこにゃん「かみかみにー!?」


ぴょこにゃん「エスネコって名前からだにゃ。かみかみにそれだけでも教えといてよかったにゃん。」


ねこにゃん「ジタバーターするにゃよっ!」


ぴょこにゃん「世紀末がくーるぜっ!」


ねこぴょこ「にゃい、にゃい、にゃい!にゃーにもにゃい!にゃいにゃいにゃい!にゃーいが危にゃいー♪」


ねこにゃん「( ・`д・´)次のアムリアの曲、《にゃいにゃいシックスティーン》でいいんじゃにゃい?


ぴょこにゃん( ・`д・´)パクリ上等!」


ねこにゃん「( ;∀;)ここ出られたらの話にゃね…」


ぴょこにゃん「( ;∀;)そーにゃのよー」


ーーーー


ところかわって。

ここはライムグリーンの林の中の草原。


かみかみが、いきなり現れた黄緑のねことコミュニケーションを取ろうとしている。


ーー


かみかみ「いいか。おまいの名前は《エスネコ》。エースーネーコ!言ってみ」


エスネコ「(*≧ω≦)/にゃー」

名前を呼ばれて嬉しそうに手をあげた


かみかみ「何か嬉しそうだにゃ。先は長いけどにゃ。ボクもがんばってる。まず、ふざけ方が大事だってさ。」


エスネコ「(*≧∀≦)にゃっ」


ーーーー

再びここはエスネコ内部ーー


ねこにゃん「(*≧∀≦)…ダメですね」


ぴょこにゃん「(*≧∀≦)…無理ゲーですにゃ」


ーー


バカねこに閉じ込められた全知全能たち。


そのバカねこを教育する役目が、かみかみに託された。


ーーーー


《ゴクゴクゴクゴク》


エスネコ「(*≧ω≦)にゃー」


エスネコが美味しそうにペットボトルの水を飲んだ。


かみかみ「おー。飲むことは出来るんだな。これは水。みーずっ!」


エスネコ「(*≧∀≦)にゃ?…み。み…、みーじっ!にゃっ!」


かみかみ「( ・`ω・´)…《みじ》じゃねーよ。水っ!でも進歩したお。えらいにゃ」


エスネコ「(*≧ω≦)にゃ。みじっ!」


《道は遠いーーーー》


ーー


《ジジジジジ…。》


《ガシュッ!ガシュッ!!》


《グカシュッ!》ーーー


そんなやり取りの中ニルヴァーナの暗雲が《何か》に飲み込まれていく。


空間を歪ませ裂け目を作り、異形の《ナニカ》が姿を見せようとしていた。


それは、ねこぴょこたちの住んでいた異空間に置いてきた留守番。


壊れた《秩序》が《虚無》となって襲いかかろうとしていた。


ーーーー


エスネコ「(*≧∀≦)みじっ!にゃ!」


かみかみ「( ・`ω・´)うっさい!もう、いいから!」


《ーー道はないかもしれない》

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