第31話《ニルヴァーナ編 絆の糸》
第31話《ニルヴァーナ編 絆の糸》!
「ボクが《カギ》で、おまいらが《扉を開くモノたち》」
かみかみを連れてメロン号の強化とニルヴァーナリベンジへ向けて動き出す二柱。
しかし、エスネコ不在の異空間に残してきた「意思なきコピー(秩序)」がパチリと音を立てて崩れ始め……!?
第31話《ニルヴァーナ編 絆の糸》
ここは、よろずや。
ねこにゃん、ぴょこにゃんの店であり、家である。
二人は新しい家族となった、.かみかみを連れてきた。
ーー
かみかみ「スゲー!にゃんだここ?外より広い?」
よろずやはトタン屋根の二階建てだが、見た目はフェイク。入ると見た目からは想像できないい広い空間になっている。
ねこにゃん「空間魔法にゃん。外の建物は張りぼてにゃ。おりたちの好みにしたにゃ」
元々は世界樹の「小枝」だった『かみかみ』にとって、見るもの全てが新しい。
世界樹が、かみかみをねこの姿に変えてあげた際に、最低限のコミュニケーションができるよう構築したようだが、全ての知識までは授けなかったようだ。
それは「外で自分で見て聴いて学びなさい」という《親心》なのかもしれない。
ーー
ぴょこにゃん「かみかみ。学校ってわかるか?」
かみかみ「がっこー?にゃにそれ?」
ねこにゃん「おまいが知らない事教えるとこにゃん。おりたちが作ってやるにゃ。学校ごっこして遊ぶにょさ」
かみかみ「ごっこってにゃに?」
ぴょこにゃん「ふざけて楽しむことにゃん。ん?嬉しいとか楽しいはわかるか?」
かみかみ「ふざけるはわからないお。嬉しいと楽しいってにゃに?」
ねこにゃん「《楽しい》は、おまいの今の気持ちにゃ。ニルヴァーナからおりたちを追ってきたんだろ?会えたときが《嬉しい》で、《楽しい》はこれから起きることにゃん。おまいと会ったときから始まってるにょさ。わかるか?」
かみかみ「(*≧∀≦)わかるお!嬉しいし楽しい!」
ぴょこにゃん「よかったにゃん。《ふざける》は、おりたちが見本にゃ、おりたち見て《ふざけ方》覚えればいいにゃん」
ねこにゃんが真顔になった。
ねこにゃん「( ・`д・´)いいか、かみかみ。ふざけ方が一番大事にゃのさ」
うんうんと、ぴょこにゃんも続く。
ぴょこにゃん「( ・`д・´)これが一番むずかしいにょだ。でも、おりたちの真似してればすぐに身に付くからにゃ」
かみかみ「( ・`д・´)わかったお。ふざけるが一番なんだお」
ーーそこに、アムリアが駆けつけてきた。
アムリア「(ノ≧∀≦)ノ にゃによ、この子!黄色い子なんて初めて!アタシはアムリアって言うのよー。名前はなあに?」
かみかみがアムリアの方に向き直った。
真ん丸お目目の若葉色の瞳でアムリアを見つめる。
アムリア「ヾ(*≧∀≦)ノ゛キャー!可愛い!」
かみかみ「( ・`д・´)かみかみです。キリッ」
アムリア「ん?」
ーーアムリアがかみかみの表情を見て少し違和感を覚えた。
アムリア「(*≧ω≦)かみかみね。アタシここのお店やってるの。何でも言ってねー」
そしてアムリアは、ねこひょこたちに詰め寄った。
かみかみに聞こえないように小さな声で話す。
アムリア「( ・`ω・´)オイこら。アンタたちこの子に何か教えたでしょ。名前言ったときの、あの顔はにゃによ?ふざけるのが一番大切とか言ったんでしょ?」
ーー図星だ。
ねこにゃん「( ̄^ ̄)だって、うちの子だし。おりたち親だからにゃあ。親の背中見ろとかあるとか、ないとかあるにゃん」
ぴょこにゃん「( ̄^ ̄)うちの教育方針は、子供に真っ正面から向き合うことにゃのさ。お手本になるにゃん」
アムリア「( ・`ω・´)はあ?うちの子ー?アンタたちがあの子の親代わりってわけー。ダーメーよっ。絶対っ!
かみかみ「ケンカはいけないってママ言ってたおー」
ーーよく言う。
この小枝と《親》にねこひょこたちは、ボロボロにされたのだ。
ねこにゃん「(´・ω・`; )ぬー…。複雑な気持ちになるにゃん」
アムリア「かみかみ、その通りよー。アンタいい子ね。ところでママはどこにいるの?」
ぴょこにゃん「(´・ω・`; )こじれてきたにゃ。アムリア。ちゃんと説明するから聴いてほしいにゃん」
アムリア「ママって、アンタたち誰といつの間に結婚してたのよ?」
かみかみ「( ・`д・´)ボクから話そうだお。キリッ!」
ねこにゃん「(´・ω・`; )かみかみ、そこはふざけ方違うにゃん。」
アムリア「( ・`ω・´)ふざけ方ぁ?アンタたちー!」
ぴょこにゃん「( ;∀;)説明させてー」
ねこにゃん「かみかみ。アムリアに色々説明するから、お店の中見てきにゃよ。欲しいモノあったら後で教えてくれにゃん」
ぴょこにゃん「あ。その前にちょっと待つにょさ。ねこにゃん、この子、つながないか?」
ねこにゃん「お。ナイスアイデアじゃにゃいか。家族の絆、結ぶにょさ」
アムリア「一人で行かせるの?アタシついていくわよ。ねー、かみかみ!」
かみかみ「(*≧∀≦)うん!行くおー!」
ぴょこにゃん「かみかみ。ちょっとだけ待ってにゃ。おまえの身体に《家族の印》をつけるにゃ。そしたら、どこにいても、つながっていられるにょさ」
ねこにゃん「11次元で結ぶ《見えない糸》にゃん。これはおりたちだけの魔法にゃ」
かみかみ「ぬ?じゅういちってにゃに?まほー?早くいろいろ見に行きたいおー!」
ぴょこにゃん「すぐ終わるにょさ。一秒もかからんにゃ。ここ、にゃんこシティは広いからにゃ。迷子になってもすぐ見つける事できるにゃん。」
ねこにゃん「じゃあ早速。開くの久しぶりだにゃ。ぴょこにゃんとかみかみも手をつなぐにゃん」
かみかみ「わかったお」
ねこにゃん、ぴょこにゃんが、かみかみの両脇から手を繋ぐ。
アムリア「開くって?何やるのよ?」
ねこにゃん「(*≧ω≦)見えない糸で結ぶにょさ」
アムリア「は?」
ーー《ピタッ!!》
アムリアが聞き返したとたんに時間が止まった。
ねこにゃん「三次元構造一時解除にゃ」
ぴょこにゃん「11次元構造復帰後再構築にゃ」
…《3.4.5.~9…10…11》
ーー地球に合わせた「三次元体ねこボディ」のねこにゃんとぴょこにゃんの姿が消える。
《シュン、シュン、シュンシュン…》
二柱は騙し絵のようにエネルギーが循環する十一次元構造体の《粒》の形に戻る。
ーー
ねこにゃん「(´・ω・`; )あー。元の姿に戻るのきついにゃあ。肩がこるにゃん」
ぴょこにゃん「( ・`ω・´)このアホー!《粒》に戻っただけにゃん。急ぐにゃん。二次元レンズ起動!」
ねこにゃん「おっけー。かみかみをロックしたにゃ。」
ぴょこにゃん「よし。かみかみをメモリ!《糸》作るにゃん」
ーー《シュイン…》
《チリチリチリチリ…》
二つの《粒》から放たれるエネルギー。
微小だが強靭なそれは、ねじり会わされ《糸》が縒られていく。
ーー《キュッ》
二人の能力《二次元レンズ》で《絆の糸》はかみかみに結ばれた。
ーー
ねこにゃん「よし。終わった。これでどこに行っても探せるし《遠い手》でつかまえられるにゃん」
ぴょこにゃん「じゃあ、ねこボディ再構築!」
《11.10.9~5…4…3》ーー
ーー時間が動き出す。
ーー
アムリア「は?」
ねこにゃん「結んだにゃん。」
ぴょこにゃん「かみかみ、見えるとこで一人で遊んできていいにゃよ。アムリアもすぐ行くから」
かみかみ「何か背中温かくなった。わかったおー!」
《スパタタタター》
ーー急に動き出すその姿は子猫そのものだ。
愛くるしいヤツ。
アムリア「( ・`ω・´)ちょっとおー。一人だとここ迷子になるわよ」
ねこにゃん「大丈夫にゃ、どこ行っても見つけられるし連れてこれる」
アムリア「どーゆーこと?GPSでも持たせてるの?」
ぴょこにゃん「まあ、似たようなもんだにゃ、おまいだって《恋》の神様だから運命の赤い糸の話は知ってるだろ?同じようなもんにゃん。あの子、絶対ロストできにゃいのさ」
アムリア「( ・`ω・´)ぜんっぜん、わかんないっ!」
ねこにゃん「(´・ω・`; )だから、今から説明するってばー」
ぴょこにゃん「アムリア。この間、かもネギの話したの覚えてるよにゃ?」
アムリア「覚えてるわよ。アンタたち、ボロボロに負けて帰ってきた日でしょ。鴨そば食べたわ」
ねこにゃん「それがだにゃ…」
ーーねこにゃんとぴょこにゃんが、かみかみの事をアムリアに説明した。
ーーーー
アムリア「(@_@)えー!あの子があの小枝なの!?」
ぴょこにゃん「そーにゃんだよ。だから、あの子がニルヴァーナ攻略のカギにゃんだ」
アムリア「(((*≧艸≦)ププッ、じゃあ、アンタあの子にやられたのネー。」
ぴょこにゃん「( ;∀;)それを言うなってば。でも、あの時は森の一部だったからな。」
アムリア「( *´艸`)仕返しにきたわけじゃなくてよかったわネ」
ぴょこにゃん「( ・`ω・´)おまいさー…」
ねこにゃん「それくらいにしとくにゃよ。とにかくあの子は、おりたちの世界に憧れて追っかけてきた子にゃん。それも10円玉握りしめてにゃ。たぶん、見つけてもらうまで、あちこちのフリマとかで自分売ってたんじゃにゃいか?」
アムリア「泣けちゃうわね。だから、アンタたちの子にするのが、余計心配にゃのよ。アタシの弟にするわ」
ぴょこにゃん「それはそれで心配にゃ。アムリアに教育されたらアイドルヲタなっちゃうにゃ。おまい《木》と恋愛なんてイヤって言ってたじゃにゃいか」
アムリア「あんな、可愛い子なら別よ。」
ねこにゃん「みんなで大事に育てるにゃ。あの子は世界樹からメッセージ託されてきた。おりたちは《扉を開くモノたち》らしいからにゃ。」
ぴょこにゃん「アムリア。そろそろ、かみかみ見に行ってくれにゃいか?」
アムリア「そーだ!アンタたちなんかどーでもいいのよ。行ってくるわね!」
ねこにゃん「2階のゲーセンにいるにゃん」
アムリア「何でわかるのよ?」
ぴょこにゃん「言ったにゃろ?糸で結んだって」
アムリア「よくわかんないけど、わかったわ。行ってくる!」
アムリアがかみかみを探しに行った。
ーー
ねこにゃん「ぴょこ。運命って言うのかコレ?」
ぴょこにゃん「エスネコの件については未来予測できにゃい。とにかく見つける事が最優先ににゃん。そのために地球きたにょさ」
ねこにゃん「そーだにゃ。とにかくアイツは家族にゃ。そしてニルヴァーナにいっしょに連れて行くにょさ」
ぴょこにゃん「メロン号改造しなきゃにゃ。この前ので、メロン号も経験から戦闘プログラミング学習してるにゃん。コーティング強化するにゃん。」
ねこにゃん「先が見えてきたにゃ!そして、王冠でエスネコ見つけるにゃ!」
ぴょこにゃん「あれ?…。」
ねこにゃん「どした?」
ぴょこにゃん「にゃんか、大事な事忘れてるような…。」
ねこにゃん「ん?ノーヒントじゃわかんにゃいよ。」
ぴょこにゃん「まあ…思い出したらでいいかにゃ」
ねこにゃん「何とかなるにょさ」
ぴょこにゃん「(*≧∀≦)第2ラウンドにゃ!」
ねこにゃん「(*≧∀≦)エスネコ見つけて起こしてやるにゃ!」
ーーーー
ぴょこにゃんの危惧したもの。それは、この二柱がいた異空間で起きようとしていた。
《チク…チク…チク…チク…パチッ…》
エスネコの消失により綻ぶ異空間。
異空間維持のために留守番に置いてきた、二柱の意思なきコピー《秩序》が壊れていく。
それは《虚無》へと変貌しようとしていた。




