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第12話《エスネコ発見》

第12話《エスネコ発見》


ーーーー


今、彼らの前には、**11次元の情報を二次元に圧縮した「地球」**の姿が映っていた。


それは、平面の上に浮かぶ一枚の小さな玉。


だが、そこには全ての時間が詰まっている。


ーーーー


ベータ「見つけたにゃ……“エスネコ”が、ここで衝突した」


ーーベータはエスネコの衝突地点を見ている、


アルファ「ちょっと待つにゃ。何か変にゃ……衝突は確かにした。でも“本体”が見えにゃい」


彼らはゆっくりと、二次元レンズの向きを変える。


曼荼羅がわずかに回転すると、地球の平面もくるりと角度を変える。


表面の爆心地――海に落ちたらしい座標――その真裏に、何かが引っかかっていた。


11対の《目》が、一斉に“裏側”にピントを合わせ、ズズズッと拡大する。


そこにいたのは、小さな光の粒。

ただ、じっと、うずくまるように隠れていた。


ーー

アルファ「よし、座標ロック」


ベータ「……いたにゃ。いたにゃ、あれ」


アルファ「地球、突き抜けて、裏側に引っかかってる……これは、かくれんぼのつもりか?」


ベータ「ちょっと待て。衝突の瞬間が怪しい。…衝突じゃないよこれ。少し巻き戻して見るにょさ」


アルファ「瞬間て…。はあ?こいつ…10のマイナス乗の速さで突っ込んでるにゃん。…ホントにゃ。地球にはりついたのか、こいつ?」


ベータ「はー……。アルファよく見るにゃ。こいつ地球裏返したにゃん。時間の生まれる前の時間だけど、動画再生できるにゃ。ほら。」


《スルスルスルスル…》


二次元レンズでリアルフォーカスした画像が巻き戻る。


彼らの「目」には地球の景色が、エスネコの衝突地点に吸い込まれていく光景が見えた。


海、陸地、空まで吸い込まれていく。


表面を地球の地殻やコアか覆う。


そしてエスネコが裏側に突き抜けた瞬間、ベータは再生を一時停止した。


ベータ「ほら。ここからスロー再生するにゃ。コマ送りの方がわかるかにゃ」


アルファ「どれどれ」


《カチカチカチ》


二次元レンズには、エスネコが突き抜け、再着地し地面に潜り込んだ様子が映っていた。


そして、同時に裏返された地球の景色が一瞬で、丸ごとラッピングされていた。


飛び出す絵本のように現れた地球は、何事もなかったかのように再構築されていたが…。


ーー


アルファ「…これ、ただ、めくられただけじゃないね


ベータ「アイツ、違う世界線にしちゃったにゃんw」


アルファ「速すぎて、気づけるヤツもいないにゃん」


ベータ「パラレルでもにゃい。“ほぼ”同じにゃ」


アルファ「“ほぼ”ね。ふざけてるにゃw」


ベータ「さて、移動の準備にゃ。元の位置に戻すにゃん。」


レンズをズームインからズームアウトへ動かす。


ベータ「地球をレンズで固定した大きさに戻すにゃ。《遠い手》で掴むよ。」


《パララララ……》


曼荼羅模様が反転し、固定された“平面の地球”が、ゆっくりと球体に戻っていく。


元のサイズまで戻った時――


アルファとベータもレンズ形態を解除。

元の《粒》に復帰する。


アルファ「《外膜》まで、おでかけにゃー。」


ベータ「次元膜圧縮。ゲート構築!」


《スフォオォーーーーーーン!》


異空間に細い竜巻のような虹色の渦が現れた。



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