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第11話《二次元レンズと遠い手を持つもの》

第11話《二次元レンズと遠い手を持つもの》


――虹色に揺らめく、幾何学の異空間。


曼荼羅(マンダラ)模様を宿した二つの光球が並び、静かに、だが確実にターゲットを探し始めていた。


アルファとベータ――彼らは11次元に漂う粒子存在。


今、その超高次元観測器『二次元レンズ』が全展開された。


ーー


アルファ「(*≧ω≦)にししー。フルスペック使うにゃん。」


ベータ「もちろんにゃ。イレブンまで使わなきゃ、エスネコ補足するの無理にゃろ。」


ーー【二次元レンズ・ロックオン開始】ーー


レンズ1『ギュイン』 ──

第1ホール:エスネコ飛翔軌道を捕捉・固定。


アルファ「ほー。あいつ、キックされてから自力で軌道変えてるにゃ。目的地はどこにゃ?」


ベータ「ホントにゃ。飛びながらレンズと『遠い手』を併用してるにゃん。たぶんレンズのアーカイブまで持っていったにゃ。どこへ向かったんだろ?」


アルファ「優秀だにゃ。おりの血を引いてるだけある」


ベータ「おまい、アイツが発生したプロローグで何て言ったか覚えてるにゃ?」


アルファ「えーと……『あんたの子よ。責任取ってね』とか言ってた気がするにゃ」


ベータ「じゃあ『おりの血』だにゃ。でも、おまいの血も混ざってるから間違いなくアホにゃん」


アルファ「おりたち、そもそも“血”なんてないにゃよ?」


ベータ「はー……。おり、エスネコの《将来が不安》って気持ちを今完全に理解したにゃ。バカねこ決定にゃ」


アルファ「にゃんでよ!?」


ベータ「自分の胸に聞いてみるにゃ。ちなみに『おりたち胸もないにゃよ』は禁止にゃ」


アルファ「……真面目にやるであります!(ビシッ)」


ベータ「何が真面目にゃ。その『ビシッ』は敬礼のつもりにゃ? 次は『おりたち手もないにゃよ』ってボケればいいのかにゃ?」


アルファ「はい! たまにはボケとツッコミを交代しようかと……!」


ベータ「手はあるだろ。今から『遠い手』を使うんだから」


アルファ「m(_ _;m)三…。」


ベータ「( ・`ω・´)…。」


アルファ「(≧ω≦)にー」


ベータ「(≧ω≦)にー」


アルファ「とにかくブラボー了解! 二次元レンズ、シーケンスを続行するであります!」


ーー

レンズ2『コチン』 ──

第2ホール:次元境界反転補正。


レンズ3『ギギギ』 ──

第3ホール:時間軸・過去側同期。


レンズ4『カチャッ』

── 第4ホール:未来フレーム同期。


レンズ5『ジジジ……カコン!』 ──

第5ホール:空間歪曲レベル補正。


アルファ「にゃー! いい感じに極まってきたにゃ!」


レンズ6から10が順に虹色の閃光を放ち、渦を巻きながら目標の位置・時間・位相を次々とロックしていく。


そして──最後の仕上げ。


ベータ「よし、きた!イレブンで刻むぞ!!」


レンズ11『カチャコン!』 ──

第11ホール:因果率固定、観測視野・完全収束!


全11枚の曼荼羅がピタリと動きを止めた。


《カチッ──カチッ──》


重厚な響きとともに時空と因果が固定される。


過去、未来、可能性世界線、エネルギー波動、パターン軸、そして運命の糸──


異なる切片が一つに編み上げられていく。


最後の鏡面が静止した瞬間、11対のレンズが一斉に開眼した。


ギョロリと、無数の“視線”が、《今見てる現実》を穿つ。


ベータ「リアルフォーカス、完了!」


アルファ「座標、時間、現実と仮想、因果まで全部、固定完了にゃ!」


アルファ「ターゲット確認にゃ……あれ? ここ、昔ねこを見つけた星にゃん。確か『地球』だにゃ」


ベータ「なるほどにゃー。おりたちの『ねこ好き意識』まで引き継いで飛んでいったわけか。ここは対象の時間軸で言うと……198X年。ここで“かけら”が衝突してるにゃ」


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