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Once upon a time in The Become A Novelist  作者: 織風 羊
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よろしくお願いします。




今日は土曜日、

いつもの様に3人で食事をする日だ。


最近では平日でも会っている筈、

父親と彼女は、

ほんの少しの時間だけ会っているようだ。


何故なら、

父親の帰りが遅い日は、

必ずお姉さんの手作りのお弁当を父親が持って帰るので、

二人が会っている事は簡単に分かる。


土曜の夜は、

必ずお姉さんがやって来て、

晩御飯を作ってくれる。

そして三人で食事をする。


でも今日は?

父親は突然の呼び出しの休日出勤で家に居ない。


更に?

そうとは知らずにお姉さんは、

いつもより早い昼過ぎの時間にやって来た。


ドアのチャイムがなると、

娘は誰かも確かめずに扉へと行く。

父親の書斎で見ていたPCのスイッチを切ることも忘れて。


お姉さんを家に招くと、

早々にキッチンへと案内する。

但し

いつものキッチンへ行く廊下で扉が開いている。


いつもは閉まっている彼の書斎だが?


娘は父親がいないことを告げ、

入ってみる?と尋ねが、

主人のいない間に部屋へ入るのは憚れると彼女は答えはしたものの、

PCの電源が入ったままだ。


あれ?電源が入ったままね

とお姉さんが言うと娘は、

しまった!と心の中で叫ぶ。


画面は、

最近では見なくなった虚無の旅人。


彼女がPCに近づいて画面を見る

そして其の横には如何にも子供の字で書かれた紙切れがある。


お姉さんは紙切れを手に取り読もうとする。

それは見ちゃダメ!と言いたかったが、

お姉さんの動きの方が早かった。


娘は知っていた。

返信を編集して送り返すことが出来ることを。

そう、

娘は最後の仕上げにとコメント欄に新たな愛の告白の返信をしようとしていた。


そして紙切れのあった場所に目を落とした彼女が見たものは

大人の女性向けの恋愛小説であった。


考えなくても直感で分かる。

そうだったのね、

と彼女は聞こえるか聞こえないくらいの声で言った。


娘は身じろぎも出来ない。

全てが終わったことを悟った。


そして彼女は娘を振り返り、

今度はハッキリした口調でいう。


そうだったのね?

ありがとうございました。

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