第6話 オタクは基本的に鼻血出す嗜みありませんの?※ある訳が無い。
『遅くなりましたわ〜!!!!』
紙とインクと羽根ペンをもって図書室の部屋を勢いよく開けたアリア。ルミナスがいる場所とは少し離れているが聞こえる程の声量だった。
「父上達が話して、、、まあいっか、遠いし聞こえないだろう、」
『ルミナス様!少しお待ちください!』
床に座り込み紙に記憶の中の薬草を書いていく、しかし
『こ、こんな感じで、、、えっと、、、』
形にはなったが薬草とは言えないような形になってしまった。
「こ、これは、、、」
『え!えっと、火属性ですの!!』
『赤くて、、、うう、こんなんじゃ分かるはずないですわ、、、!』
「ふふ、大丈夫だよ、図鑑はここにある。情報を当てはめて行けばわかるはずさ」
先程手に取った図鑑を差し出して微笑んだ
『気遣いまでできるシゴデキイケメン王子とか属性過多過ぎてし゛ぬ゛』
「うん、死なないでね〜」
図鑑を見ていると使える薬草が色々と出てきた。
『あ!これもですわ!メモメモ、、、!』
「熱心だね、」
勉強するためにメモをしていると思っているのだろう。メモを取っているアリアに尊敬の念を向けている。
(そんな無邪気な目で見ないでくださいまし!!!)
_______________
『これで、、、メモするのは終わり、、、!』
『ありがとうございますわ!ルミナス様!』
「いや、いいんだよ、僕はそこまで役に立てなかったし、、、」
『貴方がいたから集中力が途切れませんでしたわ!!!』
「それ僕関係あるのかな、」
『大ありですわよ!!貴方が隣に居てくださればドーパミンがドッパドッパでドパですわ!』
「ドー、ぱ?、、、そ、そうなんだね」
諦めることにした。
『あ、そういえば、、、もう話し合い終わったんですかね、、、?』
「確かに、結構長い時間居たからね」
『1度応接間に行ってみますわ!』
「待ってくれ、僕も一緒に行こう」
『3歩後ろを歩きますわ、輝きすぎて隣を歩けない』
「いや僕公爵家の間取り知らないから君が3歩前を歩いてくれないか!?」
「、、、隣の方が嬉しいけど」
(今隣の方が嬉しいって言いましたよね?え?それはなんですの?わたくしと隣を歩いて夜、、、綺麗だねしたいってことですの?あ、いやそれは違いますよね、尊すぎてしぬ、多分恋とかじゃなくて合理的な判断なんですけど、えいや待ってくれ、でも小説じゃこういうのはほぼ惚れて、、、いやだとしたら展開早すぎだろ絶対無い。いや尊い。え、でも)
『ごふっ!!!』
数秒間の間に色々と思考を働かせた結果ショートして鼻血が出てきてしまった。
「大丈夫かい!?」
『、、、鼻血はオタクの嗜みでしてよ』
そんな嗜みは存在しない。
「おた、え?いやそんな嗜みあってたまるかという話にはなるけど、、、?」
『、、、治まりましたわ、行きましょう。』
「え、ええ、、、」
明らかに引いている。
(引いてるルミくんもげきかわ超絶パーフェクトあーめじんぐその他諸々ですわ!!!!)
能天気と言うべきか、いつも通りと言うべきか、そして目的地に向かって歩き出して数分、応接間の前に着いた
『着きましたわ、お父さ、』
ノックをしようとしたらタイミング良くドアが開いた
『わっ、』
「アリア嬢、危ないよ、大丈夫かい?」
ドアにぶつかる前にルミナスがアリアを後ろに引っ張った為ドアにぶつからずに済んだ。
『ありがとうございますわ』
「アリア!大丈夫か?すまないねぇ、、、」
公爵もドアの隙間からアリアが見えた瞬間血相を変えてアリアの目線に合わせしゃがみこんだ
『大丈夫ですのよ!お父様!』
「ルミナス殿下、、、前回のお茶会に引き続き我が娘をありがとうございます。」
しゃがんだままだが頭を下げ、礼儀正しく感謝を伝える公爵。
「大丈夫です。公爵、寧ろ僕の方がアリア嬢と仲良くさせていただきたいていますから。」
「話し合いは終わりましたか?でしたら父上、明日も他国とのお話が御座いますから早く帰らないと」
公爵の隙間から自分の父に声をかける。すると後ろからルミナスの父が立ち上がりながら口を開いた。
「そういえばそうであったな。いや危ないところだ。公爵、此度の話はちゃんと覚えてくれよ?1つ目の話も大切だが2つ目の話の方が王家としては重要だからな、」
ルミナスと同じ金髪にルミナスとは違って深海のように暗い青が目の男性。名をガゼルと言う。まだ若いが言動には重みがある男だった。
「おや、」
ドアを開けて出ようとしたらアリアと目が合った
『へ、陛下、えと、』
(礼儀作法忘れましたわ!!!!)
「くす、我々が押しかけた場だからそんなに気を張らなくてよい。さてルミナス。早く帰るとしようか」
アリアを見つめた後にルミナスをチラリと見て、見透かしたかのように笑った。
「はい、父上。」
「アリア嬢、また今度!」
小声だったがアリアには聞こえる距離だった。小ぶりに手を振るルミナスの姿がどんどん見えなくなっていく。
(手振る所作まで美しいですわ〜!!!)
ガゼルとルミナスを見送った後、公爵からそう言われた。
「アリア、少し話すことがある」
『なんですの〜?』
「さっき話していた時間、相当長かっただろう?実はね、公爵領の隣国の国境辺りで伝染病が流行っているらしいんだ。」
『そうなのですね〜』
(わたくしが薬開発しますから大丈夫でしてよ!!!お父様!)
「ただ、それだけじゃなくてだね、」
「ガゼル陛下曰く、婚約の件は前向きに動かす、、、だそうだ。」
『なーんだそんなこ、!?!?!?』
『、、、公式が最王手とは言いましたけど早すぎでしてよ、あ、でもわたくし公爵家の人間だからそりゃ縁的に言ったらそうか、』
「公式、、、?まあそうだね、公爵家と王家の繋がりを深くしたいんだろう。ただアリアの意思を確認したくてね、ど、」
『喜んでお受けいたしますわ〜!!』
公爵が話終わる前に言った。
「、、、じゃあ進めておくよ、
アリア、今日は遅いからもう寝なさい。愛しているよ、どうかいい夢を」
『お父様もですわ!!おやすみなさーい!!!』
(今日はしあわせな1日でしたわ〜!)
(薬をどうするかとか、そんなものは明日でいいんですのよ!!!)
書いたメモを持って自室に入って帰る。婚約の件を進めるとか、ルミナスに会えたとか、きっと今日はいい夢が見れるだろう。
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