第5話 適当ですが、薬作るより推しの声と外見で治りませんの?
『とは言っても、、、今陛下とお父様が話しているのですよね?』
「ああ、そうだね、公爵は隣国と近い領土を持ってるからその話し合いをしてるはずだよ」
(あー、だからわざわざ話し合いに、あ、ってことはわたくしはその領土に行った時に病気にかかったとか?)
原作の知識をなんとか思い出そうとしつつ、朧げな記憶ではあるが、隣国は寒い地域かつ、確か炎属性の薬草が必要だったはず、、、と考えているアリアだがシルエットがわかっても名前までは、
『あー!!!シルエットがわかるなら簡単でしてよ!!!』
「い、いまは父上と公爵が喋っているからそんなに大きな声を出すと」
『あ!も、申し訳ございませんわ〜っ』
『ルミナス様、わたくしが薬草をデフォルメした感じのシルエットを描きますわ!!今から屋敷の図書室でそれを一緒に探しませんか?』
「今からかい!?で、でも時間的に、」
『陛下とお父様が話している間だけですわ!ほら、早く行きますわよ〜!』
「あ、アリア嬢!まってくれ、そんなに走ったら転んでしま、」
ズサァァァと大きな音を立てて転んでしまった。
『痛ってぇですわ〜!』
「言わんこっちゃない、、、転んだ箇所を見せて?簡単に応急処置をするよ」
転んだアリアに合わせるように、ルミナスも屈んだ。夕焼けはもう沈み、星や月が照らしていた。バラは夕焼けに照らされ輝いて見えたのが嘘のように夜の色に染まっている。その光景があまりに幻想的で美しく、アニメのワンシーンかのようだった。
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ルミナスが応急処置を終え、図書室に着いた。アリアは図鑑がある場所を探している。
(さっきの情景が美しすぎて脳を離れませんわ〜!!絵に書き写し、、、あ!)
『図鑑コーナー!ありましたわ!』
「おおー!」
ぱちぱちと小さく拍手をしながらルミナスは聞いた。
「それで、シルエットを書く紙と筆記用具はどこにあるんだい?」
『あ、』
「え?」
完全に忘れていた。
『取りに行きますわ〜!!!!!』
「え、まっ、まって!」
ルミナスの声も虚しくもうそこには誰もいなかった。
「仕方がない、まあ猪突猛進な所も彼女のいい所なのだろう」
「アリア嬢が帰ってきたら早く探せるように図鑑に目星をつけておこうかな、」
ルミナスは薬草を学ぶならこれ!最初の一巻目!と書かれた図鑑に手をかけた。
「急に薬草探しなのは理由があるのかな」
「正直薬草よりも僕は仲良くなりたいのに、」
独り言を呟いてから「はっ!」と顔を赤くして自分の頬を叩いた。
「ち、違う、これは友人的な意味、そう、きっとそうだ、」
「元々婚約者にならなくても友達になりたいとは思ってたし!そういうことなんだぞ!きっと、、、」
きっと自分を正当化させるために言い聞かせているのであろう、だが首まで真っ赤になっていた。
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