第2話 最愛と会えましたわ!死因は尊死です。
「初めまして、だね」
アリアの目の前に座っている少年、美しいブロンド髪に海のような瞳、まさに王子様が目の前にいる。
『初めましてですわね、国宝。』
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こうなったのは1ヶ月前、アリアがダイエットや教養を学ぶと決めてから5ヶ月が経った頃に皇宮から婚約者として〜と、手紙が来たからだった。当時のアリアは父にそういったことを言われ、
『無理でしてよ!?あの顔面国宝超究極皇子に会えるなんて尊死しますわ!?!?』
「が、顔面こくほ、究極?尊死……よく分からないけど皇族のお願いなんだ、断れないかな」
「それに、アリアだってとってもダイエットや教養を学んでとても愛らしくなった。もう1人前のレディだよ」
『褒め言葉はありがたく受け取りますけど、でも!!!でも!!!』
たしかにアリアはこの5ヶ月間で相当努力をした。痩せているとまでは行かないが、筋肉を付け引き締まった体にはなったし、礼儀作法も完璧だ。
(全てはルミくん♡の為だけど流石に早すぎでしてよ!!!)
とはありつつも時間は非情。待ってはくれずにルミナスとのお茶会を行っていた。
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「こ、国宝?」
『な、なんでもありませんのよ!』
『口が滑りましたわ〜!!!!でも国宝じゃなくて世界遺産か、戸惑ってるのガチ尊いんですけど、てか推しの幼少期とかストーリー全然出てこなかったから新鮮♡目に焼き付けましょ♡』
「……まあ、、、宝だし、褒め言葉としていただくよ、ありがとう」
「でも、僕からしたら君のほうが、」
ルミナスは、じっと自分を見つめるアリアと目が合い、少し戸惑ったように聞いた。
「ぼ、僕の顔になにか着いてるかい?」
『申し訳ございません。つい傾国が目の前にいたので』
「ふふ、君は褒めるのが上手いんだね、面白い子なんだ」
『はぅっ!?!?』
ルミナスは顔を逸らして声を殺して笑っている、同年代の子に会えたのが嬉しいのか、アリアの反応が面白いからか、きっと両方だ。
「本当は婚約者の話は少し持ち帰ろうと思っていたんだけど、」
「僕、もうちょっと君と話したいな、」
「いや、君が婚約者なら毎日が楽しいだろうね」
『!?!?!?』
紅茶を吹き出した。霧吹きのように
「だ、大丈夫かいっ!?」
「ほら、これで拭いて、火傷は?大丈夫かな、ゆっくりで大丈夫だよ」
『も、申し訳ありませんわ、大丈夫でして、!?』
ルミナスは椅子から降り、こちらに近づいて自身のハンカチで紅茶を拭いていた、アリアが顔を上げると至近距離で、ルミナスの心配そうにこちらをじっと見る目線と目が合ってしまった
『ち、かいですわ、、、』
顔を真っ赤にして逸らしてしまったアリアをルミナスは少し見つめ、ふっと笑った。
「なるほど、君はそういう表情もできるんだね、実に愛らしい」
『愛らっ!?!?』
「失敬、まだ婚約前のレディに言う言葉ではなかったかな、」
(メロいルミくん♡なんてゲームでも見なかったのに!!!やべぇ新たな沼に首から下ずっぶずぶでしてよ〜!!!!)
「なにか考え事かい?」
『……ハネムーン、どこにします?』
『あ、やべ』
『る、ルミナスさま、ちがくて、あの』
「、、、」
少し、顔を赤らめて眉を寄せているルミナスと目が合った。
(ぎゃんかわすぎる!?!?)
「け、結婚とか、は、その、、、いや、確かに婚約者なら、、、うう、」
『ここを墓としていいでしょうか。』
「君は情緒どうなってるのかな、」
『いつでもどこでもはっぴーを極めておりますわ』
「失礼を承知で聞くけど礼儀作法とかの教育は始まってるんだよね?」
『毎日扱かれてますわ』
「そっかぁ、、、」
と、結構打ち解け話せるようになった2人。そして夕方頃に皇室からの迎えが来てその日はお開きとなった。
アリアが屋敷に入ると心配そうに駆け寄ってくる両親二人が居た。
「アリア!大丈夫か、殿下とは、、、」
「あなた、やっぱりまだ幼いアリアに婚約は早いんじゃ、、、」
『わたくし殿下の隣に立っても大丈夫なほど性格的にも外見的にも素晴らしい女になりますわ〜!!!!』
「あ、大丈夫そうね〜」
「そうだな、早く夕飯を食べようか」
両親はもう何も突っ込まなかった。
(い、いつものくせでギャグ方面に行ってしまった、、、うう、本当は可愛くてちゃんとした淑女でいたかったのに!)
アリアの心とは裏腹に、ルミナスは
「父上、僕はアリア嬢と婚約を結びたいです。」
「ルミナスが1度で決めるなんて珍しいが、、、いいのか?」
「あの子がいいんです。話していて思いましたが、、、面白くて、何より反応が可愛らしい。」
「それに、公爵家との関わりを繋げたいからこんなに早く話を進めたいのでしょう?でしたら婚約も早い方がいい。」
「お前には全てバレていたみたいだな。そこまで言うならわかった。公爵家にその旨を送っておこう」
「ありがとうございます。父上!」
(つぎは、いつ会えるかな、)
心を奪われた、という表現は相応しくないかもしれない。しかしルミナスの心には微かに独唱曲が流れ始めていた。
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