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第1話 公式カプはわたくしが決めますの

初投稿です、もし宜しければ読んでくださると嬉しいです。

目が覚めると、見覚えのない天井が広がっていた。体にも部屋にも違和感がある。


『……え?これ、私?』


その声は混乱していた。


そう、鏡を見たら何十、何百と見た乙女ゲームの悪役、アリア・メヌエットに転生していたのだ。


アリアがやっていたゲームは、平民生まれの聖女が主人公の乙女ゲーム。

わがままで傍若無人な悪役令嬢は、人々を傷つけ続けた。 その姿を見続けた心優しい皇子は、少しずつ心を病んでしまう。聖女はそんな皇子を救い、最後には悪役令嬢を断罪、そこから繋がる純愛ストーリー、

そんな物語だった。

転生なんてオタクからしたら嬉しいだろう、だがしかし悪役令嬢が自分だということは許容出来ない。まさか、現代で流行っていた目が覚めたら悪役令嬢に〜!に自分がなるなんて思っていなかった。


(あ、悪役、、、悪役令嬢、、、)


『せめてヒロインのティリア・チーインに転生したかった〜!!!』


膝から崩れ落ちて叫んだ


『ここじゃお嬢様口調の方がいっか、でしてよ』


『、、、でも私の推しのルミナス様がこの世界にはいる、』


画面越しで何度愛を囁いただろうか、グッズは全部買ったし祭壇だって作った。


そんなルミナス・コンチェルト皇子、アリアの推しは賢く美しく、差別や争いを嫌う。褒め言葉を並べれば、そのままルミナス皇子の紹介になると言われる程の人格者である。


だが、自分がそんな最愛を傷付け、病ませ、その上ほかの女に推しを取られる地獄が決定していたのだ。


『……まって?』


目が光った。名案が思い付いたのだ


(断罪されるはずの悪役令嬢、婚約者に溺愛されるみたいです。)

『……という展開が……できるのではありませんの!?』


アリアは自分の体を見た。まだ幼い、物語が始まるのは帝立セレスティア学園に入るところからだ。そう、今から徳を積んでまずルミナス皇子を病ますようなことをしなければいいのだ。


メイドを呼び幾つか聞いた。


『わたくしって今何歳か分かりますか?』


「ふふ、なにかのお遊びですか?お嬢様は今年の10月で12歳になられるではありませんか、」


12歳、確かストーリーではまだ婚約者も決まっていなかったはず、13歳で婚約者が決まり、思春期に入ってから悪行を行い出したような……


『成程、ありがとうございますわ!』


推しに似合う人間になるため、ならばまずは教養を学び、見た目を綺麗にしなくてはならない。

アリアはお世辞にも可愛いとは言えない。髪の毛もボサボサで、なんというか不潔だ。親が2人とも美形であるため、自分を磨けばもっと魅力的になれるはずだ。しかし今はその面影もない程醜い容姿をしているのだ。夜の月光で光っている様な幻想的な髪色も今では薄汚れた川の水のよう。満月の様な美しい瞳も全くと言っていいほどに目立たないのだ。


(ってことはつまり伸び代◎ってことでしてよ!)


『お父様〜!!!わたくしこの世のありったけの教養と学と美が欲しいですの!!!』


「いやこの世のありったけの教養と学と美は無理、、、こほん、教養、礼儀作法、運動に関しては先生を呼ぼうか、」


『ありがとうございますわ!』


周りの人間は微笑んで優しく頷いてくれた。アリアのしたいことを尊重してくれる優しい家だ。


(なんで原作のわたくしはあんな性格だったのかしら、、、ま、今のわたくしには関係ないことよ!!)


『全てはルミくん♡×わたくし♡のcpを成功させるため、そして』


『こういうのはアニメとか小説ならわたくしが主人公でしてよ!!!

公式が最王手の実例を見せてやりますわ〜!』


(待っていてわたくしの王子様♡わたくしがあなたのヒロインの座を奪い取ってゴールしますわ、結婚式までね!!)


その声は屋敷中に響き渡り、後日教養や知識、運動の先生の他に医者も呼ばれたのはまた別のお話である。


しかしアリアは覚えていなかった。

原作では、十三歳で婚約者が決まっていた。 だが、それは教養などの一般教育が始まる年齢だったからだ。

つまり、その行動は最愛(推し)に会う日を自らの手で縮めているのだ。


________________

「6ヶ月後、婚約者候補とお茶会?」


「随分と急だね、、、でも、楽しみだなあ、」


「どんな子なのかなぁ、」


「嬉しそうですね、ルミナス殿下」


「そう見えるかい?でも同年代の子に会うことは少なかったし、、、ふふ、婚約者じゃなくても、友達になれたら嬉しいなぁ」


(、、、期待に添えるように喋れるといいな)


宮殿の温室にて、美しい少年は執事と話していた。6ヶ月間、そこからこの物語は動き出す。アリアは知らない。ヒロインの思惑も、推しの本当の姿もアリアはまだ知らない。

推しの運命も、自分の運命も大きく変えることになるなんて。

ただ一つ確かなのは、

アリアは、最愛の推しを必ず幸せにすると決めていた。

読んで下さりありがとうございました!


※初投稿でこだわりたい!こうしたい!が先行してこの話に関わらずよく書き直したりしていますが、表現の仕方が変わってるだけです。すみません泣

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