希望の光
彼女は真剣な表情で続けた。
「朝一番で福祉協会に電話してみました。今日なら午後に面談可能みたいです」
ヨシオの胸に熱いものがこみ上げる。
「わざわざ……ありがとう」
彼は心から感謝した。
「いえいえ」真実は首を振る。
「これはヨシオさんのためですから」
食事を終えた二人はそれぞれ準備を始めた。
ヨシオは借りたジャージを着込み、髪を整える。
「本当に助かるよ」
ヨシオは改めて感謝を述べた。
「君がいなかったら今頃どうなっていたか……」
「大袈裟ですよ」
真実は微笑んだ。「私にとっても……いい経験になりました」
その言葉には深い意味が込められているように思えた。
「それじゃあ……行ってきます」
ヨシオが玄関で靴を履く。
「気をつけてくださいね」
真実が心配そうに見送る。
「ああ」
彼は振り返って
「一つだけ聞いてもいいか?」
「何ですか?」
「なんで……ここまでしてくれるんだ?」
ヨシオの正直な疑問だった。
真実は少し考えてから答えた。
「昔の自分を見ているみたいだから……ですかね」
その言葉にヨシオは胸を衝かれた。
彼女自身も困難な時期を乗り越えてきたのだろうか。
「わかった」
彼は静かに頷いた。「必ず報告に来るよ」
「待ってます」
二人の間に新しい絆が生まれつつあった。
昨日までの孤独なホームレス生活から一転して、希望の光が射し込んでいるのを感じる。




