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法の罠
**夜十時 雅也帰宅**
疲労困憊の雅也がリビングに現れる。
ネクタイを緩めながら第一声。
「法案は成立した」
険しい表情から疲労だけでなく葛藤も感じられる。
「明日役所から連絡があるだろう」
「叔父さんをどうするつもりなの?」
柚希の問いかけに父親はしばし考える素振りを見せた後言った。
「本人の意思次第だな」
「では僕がサポートします」
凛太郎が進み出る。
「医学的管理の面でも……」
「お前の判断材料次第だ」
だが続いて放たれた言葉に一家の空気が凍りつく。
「政府から正式要請があった場合は……抵抗するな」
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**翌朝 九時**
執務室から呼び出されたヨシオが一枚の書類を受け取る。
そこには明朝発効予定の保護命令書が印刷されていた。
「これを承諾すれば自由を得られる」
雅也の声には複雑な感情が混ざっている。
「反対ならこの場で署名を拒否するしかない」
「俺は……」
選択の余地を与えられたことに驚くヨシオ。
これまでの圧政者が何故急変したのか理解できないまま震える指先で署名欄を見つめる。




