想定外の告白②
静寂が二人を包んだ。
ヨシオの唇がリィファの頬を掠めると彼女の瞼が閉じられる。
湯気の中で浮かぶその輪郭は脆く儚げだった。
「怖くないか?」
ヨシオの問いに答えずリィファは彼の腕にそっと触れた。
その指先がかすかに震えている。
大理石の淵で二人の肩が触れ合った時、彼女の体が小さく跳ねた。
「……温かい」
囁くような声だった。
「湯の中なのに……こんなに……」
「お前が震えているからな」
ヨシオが湯の中で彼女の手を包む。冷たい指先が徐々に温もりを取り戻していく。
「こんなはずじゃなかった」
リィファが俯いた。「謝罪のために来たのに……」
「それが自然だ」
彼の声は低く落ち着いていた。
濡れた銀髪が彼女の項を露わにしている。
「謝ろうと思って来たなら……まずは自分を許せ」
リィファが顔を上げた。
青灰色の瞳に映る水面が揺れている。
「私……あなたを試そうとした」
「わかっている」
「でも今は……どうでも良くなった」
静寂が破れた。湯面が波打つとリィファがヨシオの首筋に抱きついた。
その力強い腕に導かれるまま彼の胸板へ頬を押しつける。
「怖い……」
嗚咽混じりの声だった。
「でも……止められない」
ここまでお読みいただきありがとうございました。
更新の活力になりますので、 面白い・続きが気になると思っていただけましたら★★★★★から評価やブックマーク等していただけますと大変助かります。よろしくお願い致します!




