エディとミュゼットとプリアンヌ。
エディとミュゼットの助けで、何事もなかったユリア。
まさか、自分が令嬢達の嫉妬をかっていたとは思いもよらなかった。
「貴族というのは恐ろしいな。」
エディが頭をかきながら言った。
「あら、お兄様も貴族じゃないの。」
プリアンヌはそのやりとりに思わず笑ってしまった。
「おい、プリアンヌ。どっちの味方だよ。」
「えっ?えっと…そうですわね……。」
プリアンヌは曖昧に笑ってごまかした。
3人はユリアの元へと向かう。
ユリアを見つけたミュゼットが声をかけた。
「ユリアさん!」
「ミュゼットさん!プリアンヌさん!エディさん!」
ミュゼットはユリアに駆け寄って、ユリアの手を握るぶんぶんと振った。
「ユリアさん。今日の式典素晴らしかったわ!私、感激しましたわ!」
「本当に!今日のユリアさんはいつにも増して輝いておりましたわ。」
「ミュゼットさん、プリアンヌさんありがとうございます。」
ミュゼットがユリアの耳元で話す。
「それで…トーマス様との結婚はいつですの?先ほど、トーマスさまのお母様とお話になられてたでしょ?」
「あ!えっ、えっと。それは…」
「明日、両親に改めて挨拶に行ってからだ。いい加減ユリアさんを離せ。」
トーマスがミュゼットからユリアの手を奪い返して言った。
「まぁ!トーマス様ったら。手ぐらいちょっとの間離しててもいいじゃない。いじわるね!」
「明日ご挨拶という事は、もうすぐですわね!」
プリアンヌは嬉しそうに手を叩いた。
エディがニヤニヤしながら言った。
「結婚前からこんな状態じゃ結婚してから大変だなぁ、ユリアちゃん。」
「そういうお前はいつ結婚するんだよ。プリアンヌさんとはもう婚約しただろうに。」
トーマスはエディに言った。
「あ、俺たち?俺たち…そうだな…もうちょっと暖かくなってからかな。なっ!」
「冬の間は、私の両親が領地から離れられないので雪解けを待ってからという話になっているんです。その時はお二人共出席してくださいね。」
プリアンヌは嬉しそうに話した。
「いいなぁ、みんな。わたくしも早く恋がしたいですわぁ。」
ミュゼットはいじけた風に言った。
「お前さ、ハンターとどうなってるんだ?」
「お兄様!そんな大きな声で言わないでください。恥ずかしいですわ。」
エディは呆れたように言う。
「あのな。人の事より自分の事をどうにかしろよ。トーマスとユリアさんも婚約したんだから!次はお前だぞ?」
「エディ、正式には婚約はまだだ。」
「今はそんな事はいいんだよ。」
エディがトーマスに肘打ちした。
「ミュゼットさん。私も出来ることがあれば応援します。」
ユリアはぐっと拳を握って見せる。
「え、ええ。ありがとうございます。その時はよろしくお願いします。」
ミュゼットはハンターの話になると急に大人しくなる。
人の恋は積極的になれても自分の事となると話は違うようだ。
「あれ?おい!ミュゼット!あそこにハンターがいるぞ!行って来い!」
「え!いや、でも。」
「いいから!行って来い!しっかりな!」
「ミュゼットさん!頑張って。」
ユリアとエディはミュゼットに手を振りながら言った。
もじもじしながらハンターに近づくミュゼットを見て、トーマスが言った。
「あいつも、普段からああだったら既に結婚相手がいたかもな。」
エディはトーマスの言ったことに激しく頷いた。




