王宮魔法使い達
コートは羽織ったローブをそっと撫でた。
すると、コートのローブはキラキラと虹色に光出す。
「コートおばあちゃん!それは!」
「これは私たち王宮魔法使いが力を戦いに出る時にするんだ。こうして、自分の色をローブに映し出して力を与えるのさ。」
ガチャリとドアが開く音がして入って来たのは、セレニウムと王宮魔法使い達だった。
「マグゴナル様、ユリアさん。王宮魔法使い、ここに集まりました。ユリアさん、これを。」
そう言って、セレニウムはユリアに白いローブを渡す。
「こ、これは?」
「これはね、ユリアちゃんのお母さんが着ていたものだ。」
「え!お母さんが!」
「そうだよ。お母さんが王宮を去るときに、私が預かっていたんだ。少し前にセレニウムに預けておいたのさ。」
「わたくしが、儀式でローブの力を蘇らせておきました。さぁ、ユリアさん羽織ってみてください。」
ユリアは恐る恐るローブを羽織った。
「うん!似合うね。さすが娘だ。」
「そ、そうかな…。」
「それじゃあ、行こうかね…ん?ユリアちゃん、これは?」
コートはユリアが持っていた本に気づく。
ユリアは先程の大きな地響きで慌てて部屋を出てくる時、持ったままだったようだ。
「あ!持って来ちゃった。」
「これは…セレニウム。これはあの本かい?」
「はい。今日、ユリアさんにお渡ししました。」
「そうかい。では、ユリアちゃんは開けられたようだね。」
「そうなんですけど、中には何も書いていなかったんです。」
「そうかい。でも、大丈夫さ。それも持って行こう。」
コートはユリアのローブを少し直すと部屋を出た。
その後ろにユリアとセレニウム。
そして、王宮魔法使い達が並んで廊下を歩く。
「あ、あの。今からどこへ。」
ユリアはセレニウムに小声で聞いた。
「今から、アストロ・ジーラスの所へ参ります。」
「え!!!!」
ユリアは心の準備もないまま、アストロ・ジーラスに会う事になるとは思わなかったので動揺していた。
その様子を感じ取ったコートは、ユリアの手を握った。
「大丈夫。私達が側に居るさ。ユリアちゃんは1人じゃないよ。」
「は、はい。」
慌ただしく廊下を走る王宮の人達の間を歩く。
廊下を行くと王宮の真ん中にある大広間が見えてきた。
「さぁ、いよいよだよ。」
コートが虹色に光るローブをバサリとなびかせた。
大広間に入ると、そこは薄暗く異様な雰囲気だった。
「よく来たな!マグゴナル!」
「ふん!お前に名前を呼ばれると虫唾が走るわ!」
大広間の1段高い場所。
王様が座る椅子に1人の男が座っていた。
「アストロ・ジーラス!お前をここで倒す!」
コートが両手を広げて自分達の周りに虹色のオーラを張った。




