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大きな地響き

本をめくり、その中から黒い鷹の黒魔術のページを探すユリア。


「あ、あったわ。」


本にはこう書いてあった。


〜黒い鷹を神として祀る集団。

人を生贄にしその生き血を黒い鷹に捧げる。

鷹を宿り主として変身する。

白の魔法使いと対峙する存在であり、一番の敵は白の魔法使いの癒し。




「これだけかぁ……。」


目新しい事が書いてなかったので、少し残念に思うユリア。

ただ明らかなのは、黒い鷹には白の力が効くという事。

まだ自分の力に自信のないユリアはため息をついた。


「私にしか出来ないのか…。わかってたけど。」


ユリアは言い聞かせる様に独り言を言った。

黒魔術の本を閉じ、隣にあった白い本を手に取る。

鍵穴はあるが鍵のないその本は不思議な雰囲気を醸し出していた。


セレニウムの言葉を思い出す。


(白の魔法使いにしか開けられない…)


ユリアは本に手をかざしてみる。

しかし、とっさに手を引っ込めた。


もし、開かなかったら?

白の魔法使いとして認められていなかったら?


ユリアは本を机に置いた。



夜になり、騎士団の食事の用意をするユリア。

警備で疲れた団員達が次々とやって来る。


疲れていた団員達はユリアの食事を食べるとみんな元気になって帰っていく。


ユリアのホッとする時間だ。



いつもより早めに終わった騎士団の食事の後

ユリアは王宮に与えられた部屋に戻った。


部屋に入ると薄暗い部屋で何かが光っていた。

ユリアは不思議に思い近づくと、それは昼間セレニウムが持ってきた白い本だった。


淡い白い光を放つ本。


ユリアはその本を持ち上げた。

すると、本にかかっていた鍵がカチンと開いた。


「えっ?開いた!」


ユリアは恐る恐るその本を開けてみると、ユリアは驚いた。

本には何にも書いていないのだ。

真っ白なページが続くだけの本。


「これ、どうなってるの?」


ユリアは何も書かれていない本をマジマジと見る。


すると!


いきなり大きな地響きと共に地面が揺れた。


「きゃー!」


ユリアは身体を支えきれず床に倒れてしまった。

大きな音がその後もう1回した所で、地面の揺れはおさまった。


ユリアはコートの事が心配になり、部屋を飛び出す。

廊下には先程の地震でパニックになった王宮に勤める人たちが慌てて逃げ回っていた。


人の流れをどうにか掻い潜り、コートのいる部屋へたどり着いたユリアはドアを開けた。


「コートおばあちゃん!大丈夫?」


すると、コートはベッドから起き上がりローブを着ていた。


「来たね、ユリアちゃん。」


「おばあちゃんどうしたの?」


「ついにあいつが攻めて来たよ。」


「え?まさか!」


「ああ、アストロ・ジーラスが攻めて来たよ。」


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