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第一作業室⑤

「おい、何をしてる」

声の主はそう言った。見上げれば、これまた知らない人がいる。セミロングの黒髪に重めの前髪。メロい女を連想させる雰囲気。左側の口もとに銀色のピアスがついている。

「すいません 転んでしまって

 ダンボールすぐ片付けてますんで」

「そうか、第一のやつか?」

「そうですけど」

アヤさんもこの人もなぜ第一だとわかるのだろう?

「第一の新入りはミネラルウォーター係と決まってるからな」

感情のない声が上から降ってくる。

「早くしないと、会議もう始まってるぞ」

「わかりました」

その人は僕に手を振りながら会議室へと向かう。

落ちたダンボールを拾い台車を動かそうとすると後ろから声が聞こえた。

「宮戸さーん!」

振り返ると、社食の従業員数名がダンボールの乗った台車を押しながらこちらへ向かってくる。

「どうしたんですか?」

「アヤさんに持っていくよう頼まれまして」

さすがアヤさんだ。

「会議室はどこですか?」

「この通路の突き当たりです

行きましょう!」

こうして僕たちは何とか会議室の扉の前に到着した。



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