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スキル《おやくそく》!?なんじゃそりゃ、でもなぜか主人公補正が止まらない件  作者: にらいかない


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◆第75話:昼食と突破口のひらめき

「んぐ……モグモグ……ふぅ」


控え室のテーブルでサンドイッチを口に押し込みながら、俺は腕を組んでうーんと唸った。


「さて……午後からの準決勝、どうするか。まずはあの鉄壁の前衛……確かゴードンさんだっけ? あの人をどうにか崩さないとな」


リアンがリンゴジュースをゴクッと飲んで頷く。


「うん。あのおじさん(ゴードン)、相当な実力者だよね。さっきの試合でも3年生ふたりの連撃を一人で完璧にいなしてたし……」


「じゃあ、かれにあの技使う?」


リアンがニヤリと笑って、予選から温存していたとっておきの高威力技を提案してきた。


「うーん、それも魅力的だけどな……それ使うと、隙を突かれて後ろからあの合体魔法が飛んできそうだしなー」


「あ、そっか……。後衛のセシリアさんとカトレアさんの詠唱を止めないと、こっちがまとめて吹き飛ばされちゃうもんね」


「じゃあどうする?」


「うーん……」


俺たちは頭を抱え込んだ。


前衛のゴードンさんを強引に突破しようとすれば後衛の合体魔法の餌食になり、後衛を狙おうとすればゴードンさんの鉄壁の防陣に阻まれる。


「決め手に欠けるな。あと何かひとつ……あと一つだけピースが噛み合えば、上手くいきそうなんだけど……」


俺が眉間にしわを寄せて思案していると、パンをちびちび食べていたウーが、ふと何かを思い出したようにポツリと呟いた。


「あの……エリザベート先輩って……『自分では何もしてない』ですよね?」


「ん?……まあな。指示だけ出して高笑いしてるだけだな」


「もし……もしですよ? エリザベート先輩が自分で魔法を使おうとしたり、何か予期せぬ行動をとったりしたら……あの完璧な陣形って、どうなるんでしょうか……?」


ウーのその一言に、俺の脳内に電撃が走った。


「……ッ!! それだウーちゃん!!」


「えっ!? 私、何か変なこと言いましたか……っ!?」


驚いて目を丸くするウーの肩を、俺はガシッと掴んだ。


「いや、完璧だ! エリザベート先輩は『高飛車な総大将』だ。指示を出すだけで自分からは動かない……だからこそ、あいつが『表舞台に出て魔法を使ざるを得ない状況』を作れば、前衛も後衛も指示待ちでパニックを起こす!」


「なるほど……! 総大将のスタンドプレーでお約束の自爆(連鎖混乱)を誘発させるんだね!」


リアンがポンと手を叩き、悪代官のような不敵な笑みを浮かべた。


「そう! 相手の『絶対の指揮官』を逆手にとる! よし……午後の準決勝、勝機が見えてきたぞ!!」


ウーの鋭い一言によって突破口を見出した俺たちは、残りのサンドイッチを一気に平らげ、決戦の午後に向けて一気に気合を入れ直すのだった。


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