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スキル《おやくそく》!?なんじゃそりゃ、でもなぜか主人公補正が止まらない件  作者: にらいかない


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◆第45話:掲示板の前で発動する『おやくそく』

朝の冒険者ギルドは、クエストを求めて集まった冒険者たちでごった返していた。


俺たちはFランク専用の掲示板の前に立ち、並べられた依頼票を眺めていた。


「『ヒール草の採取』に『グリーンミントの採取』か……このあたりが定番で良さそうだな」


「うん! 王都南の平原なら魔物もスライムくらいだし、初陣にはぴったりだよ!」


リアンとウーと一緒に楽しそうに依頼を選んでいた、まさにその時だった。


「ひひっ、おいおい……ガキどもが仲良く遠足の計画か?」


不快なニヤケ顔を浮かべた、見るからに質の悪そうなガラの悪い冒険者三人組が、俺たちの背後に立ち塞がった。


「昨日ウワサになってた『おやくそく』とかいうネタスキルのガキじゃねえか。Fランクのゴミが掲示板の前にチラチラ立ち塞がってんじゃねえよ」


「……無視して依頼票を取ろう、ゼロ」


俺は関わらないのが一番とばかりに息を吐き、依頼票へ手を伸ばした。

だが、男たちは執拗にこちらの前に割り込んでくる。


「おいおい、無視かよ? つれねえなぁ。……それよりよぉ、後ろの姉ちゃんたち、こんなFランクの雑魚とつるんでないで、俺たちと遊びに行こうぜ?」


下衆な笑みを浮かべたリーダー格の男が、ヘラヘラと馴々しくリアンの肩に手を伸ばそうとした――その瞬間。


(――はい来た、『おやくそく』展開!)


俺の頭の中で、パチンとスイッチが入る音がした。


【条件達成:『ヒロインに馴々しく絡んでくる噛ませ犬冒険者の不意打ち』】

【スキル『おやくそく』発動――確定イベント:『カウンター一撃粉砕』】


身体が勝手に、完璧なタイミングと軌道で動いた。


バチィンッ!!


「ぐへぁっ!?」


俺が振り抜いた右拳が、リアンに触れようとした男のアゴを見事に打ち抜いた。

鋭い衝撃音が響き渡り、大柄な男の身体がコマのように回転しながら空中で一回転し、そのまま床へと豪快に叩きつけられた。


「ガハッ……!?」


白目を剥いて泡を吹き、即死級の気絶をかますリーダー格。


「「な……っ!?」」


残りの二人の仲間も、何が起きたのか理解できず口をアングリと開けて固まっている。


静まり返るギルド内。

一瞬の静寂の後、周りで見ていた冒険者たちから、困惑と戦慄の声が一斉に漏れ出した。


「お、おい……今、何が起きた……!?」

「あいつ、素手の一撃でCランク一歩手前のベテランを倒したぞ……!?」

「えっ!? あいつ確か『おやくそく』とかいう謎のFランクスキルだろ!?」

「なんだよ今の速度と威力は……えっ!? マジで何者なんだよアイツ……!?」


「ふぅ……間一髪だったな、リアン」


拳を軽く払いながら、俺は何事もなかったかのように振り返る。

当のリアンとウー、そして頭の上の黒猫までもが、「ぽかん」と目を丸くして俺を見つめていた。


「ぜ、ゼロ……今の一撃、凄まじい身体能力だったんだけど……!?」


「ふふん、言ったろ? 俺のスキルは『おやくそく』なんだよ」


ドヤ顔で言い放つ俺に、ギルド中の冒険者たちが「全然意味が分からねえーーー!!」と心の中で一斉に突っ込むのだった。


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いつもご愛読いただき、本当にありがとうございます!毎日朝と夜の2回更新を続けていこうと思います。

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