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スキル《おやくそく》!?なんじゃそりゃ、でもなぜか主人公補正が止まらない件  作者: にらいかない


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◆第34話:名物屋台と、招かれざる(?)食いしん坊

「まあまあ、まずは腹ごしらえにしようよ! 広場の屋台で美味しい名物串焼きが売ってるんだー!」


リアンの案内で、俺たちは噴水広場の周囲に建ち並ぶ屋台街へとやってきた。

香ばしいタレと炙った肉の煙が漂い、食欲を激しくそそられる。


「はい、ゼロの分! 王都名物の『グリフォン肉の秘伝タレ串』だよ!」


「サンキュ、美味そうだな」


受け取った熱々の串焼きを一口食べようと口元へ運んだ――まさにその瞬間だった。


シャッ!


「なー(パクッ!)」


「ああっ!?t俺の肉!!」


頭の上からぬっと伸びてきた素早い前足と口に、一番大きな一番上の肉を横取りされた。

頭上の黒猫は、ウニャウニャと美味そうに肉を丸呑みしている。


「あはは! ゼロ、完全に横取りされてるじゃん!」


「ふふ、ゼロさん、猫ちゃんに好かれてますね……あ、私の分半分あげますっ」


「いや、ウーは自分のを食べなよ。……はぁ、仕方ない、買い直してくるか」


苦笑いしながら屋台に戻り、もう一本新しく串焼きを買ってきた俺。

今度こそ、と警戒しながら口に運ぼうとしたのだが――


スッ……(横から伸びる小さな爪)


「なー(モグモグ)」


「また食べたーーーっ!?」


「うそでしょ!? 学習能力なさすぎだよゼロー!」


爆笑するリアンと、可憐にクスクスと笑うウー。

結局、俺の串焼きは半分以上が頭の上の黒猫の胃袋へと収まってしまったのだった。


◇


「ふぅー、美味しかった! ……で、午後の予定なんだけどさ」


お腹を満たしたリアンが、俺の頭の上の黒猫をじーっと見つめながら指をあごに当てた。


「本当はウーちゃんの洋服を見に行く予定だったんだけど……その猫ちゃんがいると、綺麗なお店は入れないかもなぁ」


「あ、私は全然大丈夫ですよ! 服はまた今度でも……」


ウーが気遣うように手を振るが、リアンはニシシと名案を思いついたように不敵な笑みを浮かべた。


「そうだ! 冒険者ギルドに行ってみない? 探し猫の依頼が出てるかもしれないし!」


「ギルド……? 迷い猫の捜索届か」


「そうそう! 私、去年のうちに冒険者登録しててさ。今はソロでCランクなんだけど、ギルドなら迷い猫の掲示板もあるから見てみようよ!」


「えっ……リアン先輩、もうCランクなんですか……!? ソロで……!?」


ウーが目を丸くして驚く。1年生の段階でCランク、しかもソロとなれば冒険者の中でも注目の的だ。


「えへへ、一応《剣聖》のスキル持ってるからね! ついでにゼロとウーちゃんも登録しちゃえばいいじゃん! 身分証代わりにもなって便利だよ!」


「なるほどな。迷い猫の飼い主が見つかるかもしれないし、登録しておいて損はないか」


「はい! リアン先輩が一緒なら心強いです!」


頼もしい先輩剣士リアンを先頭に、頭の上に食いしん坊な黒猫を乗せた俺たちは、活気あふれる王都の冒険者ギルドへと足を向けるのだった。


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