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スキル《おやくそく》!?なんじゃそりゃ、でもなぜか主人公補正が止まらない件  作者: にらいかない


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◆第16話:学院試験本番

今後は1日2話(朝、晩予定)です。

よろしくお願いします

学院の試験会場に入ると、広いホールに受験者がずらりと並んでいた。

十二歳の子どもたちばかりだが、みんな緊張した顔をしている。


試験官が声を張り上げた。


「これより、初等試験を開始する!

 基礎学力、魔物知識、簡易体力測定の三つだ!」


ざわ……

周囲が少しざわつく。


俺は深呼吸して、配られた紙を見つめた。


(よし……やるぞ)


### ■第一試験:基礎学力


問題は読み書き、計算、地理、歴史など。

昨日拾った冊子に書いてあった内容がそのまま出ている。


(やっぱり……あの冊子、“おやくそく”だったよな)


必要な時に必要な情報が手に入る。

偶然と言えば偶然。

でも、俺のスキル名は《おやくそく》。


冊子のおかげで、落ち着いて解けた。


### ■第二試験:魔物知識


試験官が絵札を掲げる。


「この魔物の弱点は?」

「生息地は?」

「危険度は?」


冊子に載っていた“よく出る魔物”が次々と出てくる。


(これ……完全に“お約束”だろ)


俺は淡々と答えていく。

周りの子たちが焦っている中、俺だけ妙に落ち着いていた。


### ■第三試験:体力測定


最後は走力と反応速度を見る試験だった。


「では、一本橋を渡れ!落ちたら減点だ!」


細い木の橋が置かれている。

みんな慎重に渡っていくが、途中でバランスを崩す子も多い。


俺の番が来た。


(落ちないように……)


一歩踏み出した瞬間――

会場の窓から風が吹き、俺の前髪がふわっと揺れた。


(え?)


その風で、ほんの少し身体の重心が後ろに戻る。

直後、橋の板がギシッと沈んだ。


もし前に重心をかけていたら、確実に落ちていた。


(……まただ)


偶然。

でも、俺のスキル名は《おやくそく》。


“主人公が落ちそうな瞬間に限って助かる”

そんな展開を、前世で何度も見た。


(これ……絶対スキルの影響だろ)


俺は落ち着いて橋を渡り切った。


試験官が驚いたように言う。


「おお……見事だ!」


周囲の子たちもざわついている。


「さっきの風、なんだった?」

「あいつすごいな……」

「落ちそうだったのに……」


俺は軽く頭を下げて列に戻った。


胸の奥が熱くなる。


(学院に入るための直接的な力じゃないけど……

 俺には俺の戦い方がある)


試験官が声を張り上げた。


「これにて初等試験を終了する!

 結果は後日、各家庭へ届けられる!」


試験会場を出ると、王都の空が広く見えた。


(よし……やれる。絶対に学院へ行く)


風がまたふわっと吹き、俺の背中を押した。

「ここまでお読みいただきありがとうございます!もし面白い、続きが読みたいと思っていただけたら、ページ下部にある【解説・評価】から評価(★)やブックマークをいただけますと、大きな励みになります!」

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