表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無魔力の第六王女は敵国に攫われる  作者: 白雲八鈴


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/24

第19話 デート! デートなのですか!

「ライラ。ちょっと旅に出ようかと思うの」


 翌朝、回復した私は青い空を遠い目で見ながら言いました。

 そう、ちょっと散歩に行きたいのという感じの言い方でです。


「わかりました。あと三ヶ月は暮らせる食料を保管しておりますので、野宿でも対応可能です」


 そうよね。冬になる前に引き上げてきたものね。


「しかしながら、この皇城からどうやって脱出し、他国へ渡るのかが問題です」

「ふふふ。それは私に任せなさい!」


 私は笑みを浮かべライラに言います。


「先日書庫に閉じ込められたときに、古代の地下道があるという記述を見つけたのよ」


 私はライラに大陸地図をださせ、その古代の地下道の描かれていた位置をしめします。


「王国とは正反対側の元リエンエラ神教国。おそらく巡礼に使われていたのではないのかしら?」

「確か、砂漠地帯のオアシスでしたか」


 今では帝国領になってしまっていますが、人の行き来が難しい砂漠地帯に徒歩で行くとは想像もしないことでしょう。


「そこから川沿いに南にくだれば、交易都市キリアメラ。交易都市からは船が出ているわ」

「かしこまりました。それでは出立はいつに?」


 ライラの言葉に思考を巡らせる。問題はリヒトに見つからずに、地下道へ続く道に行けるかどうかなのです。


 皇城の中庭にある聖堂から行けると書かれていたのですが、詳しい方法の記載がなかったのです。


 ただ、私ならなんとかゴリ押しで道を開けるのではと思っているのです。

 さて、中庭の聖堂とやらにはどうやって行けばいいのでしょうか?


「ライラは中庭の聖堂について聞いたことはある?」

「残念ながら、ありません。では、中庭を散歩したいと許可をとってまいりましょう」


 ライラの言葉に頷きます。

 もし、今日いけるようなら、そのまま姿をくらませましょう。


 絶対に私がいないほうがいいと思うのです。

 リヒトには悪いですが、色々なことで平和だと思うのです。



「中庭の散歩ですか? そうですね。室内にこもりっぱなしも気が滅入りますよね?」


 ってライラ !何故にリヒトを連れてきているのですか!


 そのライラは、そのようなつもりはなかったと、首を横に振っています。


 あれですか! リヒトが案内するというやつに、これが入っているのですか!


「リヒト様から時間をいただくのは申し訳ありませんので、場所さえ教えていただければ、散策させてもらいます」


 皇帝って忙しいですよね?

 私なんかに割く時間などありませんわよね!


「ちょうど休憩をしようと思っていたところなのです。案内させていただきますよ」


 リヒトはそう言っていますが、これは本当のことなのかとクオンに視線を向けますが、私と視線を合わせたくないからか明後日の方向に視線を固定しています。


 ちっ! リヒトのことには、是としか言わないクオンを頼ろうとした私が馬鹿だということですね。


「でもお忙しいのでしょう? 案内でしたら、別の者でもいいと思うのです」

「私からティア姫とのデートの時間を奪う者を許すほど、私は寛大ではありませんよ」


 デート! デートなのですか!

 え? デートって何? から聞いたほうがいいですか?


「では参りましょうか」


 リヒトに手を繋がれて皇城内を歩く私。

 ブスブスと視線が痛いです。


 そして、視線に耐えきれず、手を離そうと試みた結果が、恋人つなぎになってしまいました。

 私の心臓のドキドキが耳障りなほど聞こえてきます。


 恥ずかしいです。


「以前にも言ったのですが」


 この状況に内心悶えていると、リヒトから神妙な面持ちで声をかけられました。


「ご自身の力を過信して、傷つかれるのはやめて欲しいのです」

「毒の件ですか?」

「はい」


 私がワザと毒を食べたことに関してもクレームでした。ライラにも言われましたけどね。


「血を流されて倒れるティア姫の姿に、心臓を掴まれる思いがしました。毒はティア姫に影響を与えるとは聞いていませんでしたよ」

「言ってませんから、それに毒の種類にもよります」

「ああ、だから毒杯は私に影響があるということですか」


 私には何が有効で何が駄目なのか瞬時に理解したようです。

 リヒトには嘘は言っていませんが、言っていないことはたくさんあります。


 おそらくリヒトに嘘は言っても無駄だと、なんとなくわかってしまったので、嘘ではなく語らないを私は選択しました。


 あの魔眼。効力が何かが開示されていないのが恐ろしいですよね。


 金色の瞳を細めて見てくるリヒトに頷き返します。


「ティア姫の手を私がとりますので、自ら危険なことをするのはやめてくださいね」


 そういって、恋人つなぎをしている私の手を持ち上げて、手の甲に口づけをするリヒト。


 ふわぁぁぁぁぁ! 心臓がバクバクしてヤバいです。


 これリヒトに聞こえていないですよね!


読んでいただきまして、ありがとうございます。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ