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元大賢者、転生してレベル1からダンジョン配信  作者: 相木ふゆ彦
第三章 四天王編

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第54回 ちょっと責められる夜白

「つ、疲れたね……」

 

「もう夜中だよー!」

 

 マヒルと朝日が、リビングで嘆いた。

 

 DCAの長い事情聴取は終わり、宇賀神ハンター以外引き上げたところだ。

 そんな宇賀神ハンターも、別部屋で長いこと電話をしている。

 

 なんと、今日の分は片付いたが、明日も一日事情聴取らしい。

 せっかくのゴールデンウイーク合宿なのにな。一日しか楽しめなかったな。

 

『我が王。冥氷王グラキエスのことも楽しめた換算なのですか……』

 

 いや、あれは合理的なレベリングだっただろ?

 ケガもなく、楽しめたじゃないか。

 

『我が王はスパルタすぎます……』

 

 和成が、冷凍庫からアイスを大量に出してきて並べた。

 

「魔王を倒したご一行の祝勝会でもしようか」  

 

「それなら、大量の魔肉があるぞ」

 

 みんなが、ああー! と大声を出す。

 

「レベルアップは分かるにしろ、ステータスが異常に伸びてて、あれって魔肉のせいでしょ!?」

 

「そもそも、ステータスの伸びの良さがSランクやAランクと呼ばれるジョブランクなのに、Cランクのオレがこの数値はおかしいだろ!?」

 

「え? じゃあ、弱いほうがよかったのか……?」

 

 俺の全員ステータス異常計画は、嫌がらせだったのか……? 

 誰でも強いほうがいいと思い込んでいたのだが……。

 

「いや、まあ感謝はしてるし……」

 

「そういわれれば強いほうがいいんだけども」

 

 和成が出したアイスクリームを、冷凍庫に戻した。

 何故だかやけっぱちな笑顔だ。

 

「じゃ、魔肉焼こう! どうせここまで来たら、上目指そうよ」

 

「夜白君の側にいるには、強くないとだめだよね」

 

 マヒルの言葉に、アグニラの盾を磨いていた朝日も頷いた。

 

「乙女としてこの時間に、肉!? って感じだけど、ボクも食べる!」

 

「オレはガーリックソースをたくさんかけてやるぞ、こうなったら」

 

 マヒルと和成が主に中心になって、とれたてキマイラの肉を調理しだす。

 豚汁ならぬ魔肉汁や、しゃぶしゃぶサラダなど色とりどりだ。

 

「エンペラーフレイムリザードの肉もまだあるから言ってくれ」

 

「またさらっとS級の魔物の名前が……」

 

 朝日が冷えたお茶を片手にリビングを出て、すぐに戻ってくる。宇賀神ハンターの様子をお茶でごまかして、偵察してきたらしい。

 

「きいてよ、二人とも……ヤシロったら宇賀神ハンターの護衛が付いた日に勝手に振り切ってS級ダンジョンに潜ってエンペラーフレイムリザード倒してきてたんだよ」

 

「はあ!? あの、夜に、寮にきてませんか? って電話来た日か?」

 

「怖い怖い……ナチュラルに当たり前な顔してる夜白が……」

 

 いや、そんなこと言ったらアグニラが倒せないだろう。一応S級の魔物よりは強いぞ。

 何故、みんなして俺の顔をじっとみる……?

 

「無邪気な顔して登校してるのにねぇ……」

 

「はっ……そういえば私も夜白君の瞬間移動お迎えが当たり前になってきてるかも」

 

「なにそれ!? もはや超能力でしょ」

 

 いや、あれは時空魔法を使ってだな……。

 なんか、秘密解禁したら過去の俺の行いがあれこれと悪事のような言われようなんだか。

 

『まあ、あれが普通の反応ですな』

 

 ザガンまで敵に? おまえは召喚された悪魔の時点で普通じゃないだろうが。

 

「ちなみに、今、ステータスどーなってんの、夜白」

 

 魔肉を小皿に取り分けた和成が、目だけ笑ってない顔を向けてきた。

 何故か怖い。

 

「ステータスか……?一応上がっているようだけど」

 

―――――――――――――

不破 夜白やしろ

レベル  5

ジョブ  剣聖 S(+SS大賢者)

体力  150(+999999) 

魔力  180(+999999)

攻撃力 200(+999999)

防御力 170(+5000)+30000

俊敏性 150(+999999)

(火魔法、水魔法、木魔法、風魔法、雷魔法、土魔法、光魔法、闇魔法、時空魔法、再生魔法。召喚魔法、古代魔法、付与魔法、創造魔法、加工魔法、結界魔法、身体強化、収納魔法、物理攻撃耐性、魔法攻撃耐性)不動剣、紅蓮一閃、氷刃嵐舞、紫電烈閃。

―――――――――――――

「全然レベル5の内容じゃない!」

 

 それは、事情聴取のときも桜井ハンターに既に言われた。

 なんでといわれたが、なんでしょうとトボけきったぞ。

 

「わ、私レベル30の時に魔力160だったんだけど……」

 

「確かに、マヒルと比べると俺の防御力は弱いな」

 

「+5000+30000が見えてないの!?」

 

 食べながら、謎のブーイングを浴びた。

 それでも、全員育ちざかりかつ大いに戦ったあとなので、魔肉料理はほとんどなくなった。

 

 しかし、こんなに色々言われるとはな……。少し自粛したほうがいいのか?

 

「はっは、すまんすまん。電話が長引いて――夜食をたべていたのかな?」

 

 宇賀神ハンターの視線が肉を欲していたので、少しだけ残ったものを差し出した。

 これだけちょっとならそう影響しないだろう。

 

「おおこれは、いつかのエンペラーオークを思い出させるような……?」

 

「へえ、そうなんですね」

 

 和成と楓の目線が刺さる。大丈夫、おまえらも食ってるぞ、エンペラーオーク。

 

『そういう意味ではないですぞ、我が王。それより……』

 

「あ、そうだった。キマイラの魔石とかって売れますか?」

 

 宇賀神ハンターの手から箸が落ちた。

 

「夜白くん、魔王戦なのに、魔石を拾っていたのか……?」

 

 あれ? なんかまた怒られる?

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さらっとなにげに話しているけど、普通じゃないのがバレバレだよヤシロ
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